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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1382443714/ 京太郎「するする。絶対する」 和「男に二言はありませんか?」 京太郎「当たり前だ!俺を誰だと思ってやがる!」 咲「流石、京ちゃん!あっ、このボタンで良かったのかな?」カチッ 久「うんうん、それで録音完了だからね。おっすおっすばっちしぃ☆」 和「じゃあ、王様ゲーム開始って事で」 久「私、代打連れて来る」 咲「あっ私も」 京太郎「えっ?え?ええ?」キョロキョロ 和「もちろん私も緊急の用事があるので代役の方に頼みます」 京太郎「は?」 ハギヨシ「どうも、んふっ♪」 大沼「来ちゃった///」 副会長「会長に脅されて……」 セーラ「なんか知らんけど、連れて来られたわ」 京太郎「……」 和「では、王様ゲーム頑張って下さいねー」 久「では、まずセーラさんが王様」 セーラ「あっ、俺や」 ハギヨシ「おっと、出鼻を挫かれてしまいましたか」 大沼「ふん、先手は若造にくれてやる」 京太郎(あの人、学ラン着てるけど男なのか?) セーラ「4番と1番が69や!」 京太郎(うおおおおおおおおお!俺、セーフ!?圧倒的強運!) ハギヨシ「2番です。残念でした」 副会長「4番…デ…ス」カタカタ 大沼「ふん、菊門か」ペロリ 咲「テンション上がって来たよおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」 久「ベットの用意はおっけーよん」 大沼「小僧、はよう脱がんかい」ポロン 副会長「いや……心の準備が」モジモジ 咲「脱ーげ、脱ーげ」 副会長「……脱ぎました///」 久「ふーん。今時の高校生ってブリーフ履いてるの?」 京太郎「俺はトランクスっす」 セーラ「俺もトランクス派やで」 大沼「小僧、ベットに横になれ。ワシがリードしてやる」 副会長「は、はい」 咲「いいね~いいよ~その表情~たまんないよぉ」カシャカシャ 京太郎「カメラ撮影とかありなのか?」 和「咲さんがありと言えばありです」 ハギヨシ「んふっ♪流出だけは勘弁して下さいね。クビになってしまいますよ」 副会長「……」チュパチュパ 大沼「……いいぞ。んっっ…」レロレロ 10分ほど69しました。射精には至りませんでした 大沼「小僧、気持ち良かったか?」 副会長「……///」コクン 咲「えっ、もう終わりなんですか!?」ガックリ 久「さて、次の王様は萩原さんね」 ハギヨシ「やりました!ツモ、大四喜」 セーラ「おーイケメンの執事の兄ちゃんが王様かー」 京太郎「ちぃぃぃぃぃ」 京太郎(俺が王様ならまともな命令で切り抜けられるのに……) 京太郎(けどハギヨシさんなら、案外まともな命令かも) ハギヨシ「宮永様、本番見たいですよね♪」 咲「きゅふきゅふふーふ、見たーい♪」 ハギヨシ「私は本番を所望します」 京太郎「まともな人じゃないだと!?」 ハギヨシ「くじで決めましょう。王様と○○が本番と言うのは簡単ですが……」 セーラ「運試しってわけやな?」 大沼「ほぅ、よかろう。伊達に長い事、麻雀プロやってないわい。わしの豪運とくと見よ」 副会長(どうか僕に当たりませんように) 久「シャカシャカ……抽選の結果は」 咲「京ちゃんと!!!!!!!!」 京太郎「うわああああああああ!?!?!??!」ガタッ 和「咲さん、嘘はいけませんよ。2番と3番の方です」 副会長「ぼぼぼぼぼぼ、僕だ……」カタカタ 京太郎(可哀想に) 大沼「流石はワシと言った所か」 ハギヨシ「大沼様はいつも美味しい所を持って行ってしまわれます」 咲「すーはー……、緊張して来た」 久「なんで咲が緊張するのよ」 そして実食! 大沼「ほぐれたか……。宮永の娘」 咲「はい!」 大沼「ローションをもて」 咲「かしこまりました!人肌温度で暖めて来ました」ササッ 大沼「うむ。では、塗るぞ」ヌリヌリ 副会長「んんっ……///あっ…」 大沼「ほぅ、痛くないのか。なかなか素質があるようじゃ」ヌプヌプ 咲「……」チラッチラッ 大沼「行くぞ……ぬううぅぅぅぅぅぅぅ」ドーーーーン! 副会長「んほおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」 副会長「いたっ……」ヒリヒリ 久「処女だったの?」 副会長「当たり前じゃないですかぁ」ポロポロ 久「ど、童貞は守れたし良かったじゃない」 ハギヨシ「処女アナルいいですねぇ……。私も味わいたかった」 和「次の王様はセーラさんです」 セーラ「ガスガデルデー」 京太郎「おっ……また千里山の学ラン兄さん」 ハギヨシ「流石にお強い」 セーラ「この中に居る一番胸が大きい人をプールに沈めて抹殺や!ははははー、なんてー」 咲「……」ゴチン 和「がっ……」ヨロッ 和「咲さん、何を……」ポタポタ 咲「ごめんね、和ちゃん」ガスガス 和「がっ……かはっ……」 咲「……プールに沈めて来ます。みなさんはゲームの続きを」 和「……」ブクブク セーラ「ひええぇぇぇぇぇぇぇぇ」ガクガク、ブルブル 京太郎「お、俺の幼馴染が人殺しなわけない!」 ハギヨシ「流石の私も玉が冷えて来ました」キン 久「つ、次の王様を決めましょう。」 京太郎「よっしゃーーーーー!!!!!!俺だぜーーーー!」 咲「京ちゃん、良かったね♪いっぱいエッチな事出来るよ~」 久「言っとくけど、私と咲はゲーム対象外だからね。おっぱい触らせろとか言わないでよ」 京太郎「言いませんよ。ちょっと電話貸して貰えます?」 咲「もしかして愛の告白!?男の子に?きゃあああああああ!もーーー、京ちゃん大胆」 プルルルルルルル 美穂子『はい、もしもし?』 久「んっ?」 京太郎「一度しか言わないので、よーーーーく聞いて下さいね。俺の知る限りの部長と肉体関係のある人です」 京太郎「~~、~~、~~、~~」 久「あーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」 久「何てことすんのよ!?」パシッ 慌てて電話を奪う久だが 京太郎「もう遅いです。最後まで言い終えました」 久「あぁぁぁぁぁぁぁ!?!??!?!」 久「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した 失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した 失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した 失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した 失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した」 咲「あっ…ごめん!番号書いてある紙を間違えてたよ。本当の王様はハギヨシさん」 ハギヨシ「なんと!?」 京太郎「えー、もうやっちまった後だぜ」 咲「次の王様はハギヨシさんにしよう」 久「逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ……いえ、逃げなきゃ駄目よ!」ブツブツ バーン! 美穂子「Oh Sweets Sweets CHERRY、気をつけて甘い罠♪ Oh Sweets Sweets CHERRY、Yes 囁いてあげるから♪ あぁ待ち遠しいけど~、どんな笑顔で会えばいい?」ニコッ 美穂子「上埜さーん、少し聞きたい事があります」 久「ひえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!??!」ブルブル 美穂子「何をそんなにおびえてるんですか~、大丈夫です優しくします」 久「やだあああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」バタバタ 美穂子「さぁ、上埜さんと私のゴールデンタイムが始まりますよー」ズルズル 久「ぎゃあああああああああ!!!!!!」 セーラ「福路さん、絶対怒ってるやん!」 咲「阿修羅すら凌駕する勢いでしたね」 京太郎「部長は退場か……」 ハギヨシ「次の王様は私ですね」 ハギヨシ「全員で原村様の弔いをしましょう」 ハギヨシ「そうだ!原村様を死姦すればいいんです!きっと天に召された原村様も喜んでくれるはずです」 京太郎「……」 セーラ「……」 副会長「……」 大沼「わしには孫が居るんじゃ……」 咲(ホモじゃないじゃん!プンプン、おこだよ!お・こ) 咲「私、もう帰りますから。ありがとうございました」ペッコリン ハギヨシ「えっ?これからがいい所なのに?」 プール 京太郎「流石に死後硬直は始まってねぇか」 セーラ「べっぴんさんやのに可哀想やなぁ……。一体、前世で何しでかしたんやろな」 副会長「おえっ……」ゲロゲロ 大沼「おおぅ、吐け吐け。胃の中のもんを空にするんじゃ」 ハギヨシ「さぁ、みなさん!脱いで脱いで」スポポーン セーラ「もう行くしかないんやろな」ヌギヌギ 京太郎「そうっすね。一応、初体験が好きな人って事で」ヌギヌギ 副会長「僕がどうしてこんな目に……」ポロポロ 大沼「わしも大概ハードなプレイはやったが死姦は初めてじゃ」 京太郎「セーラさん、女だったんですか!?」 セーラ「せ、せやで///あんま見んといてな……」 ハギヨシ「あはは☆あはは☆あはははは☆ あはは☆あはは☆あはははは☆」 和の部屋 和「……はっ」ガハッ 和「はぁはぁ……」カタカタ 和「私は一体、なんて夢を見てたんでしょうか……」 和「きっと須賀君をハメようと思ったから、天罰が当たったんですね。悪い事は考えるもんじゃないです」 和「明日の王様ゲームは中止にしましょう」ポフッ 和「ふぁ~~~、まだ登校時間まで時間ありますね。もう一度寝ますか」 和「次はいい夢見られますように……」 終わり
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前話 咲「……遂にここまで来たんだ」 咲(優希ちゃんはお姉ちゃんのギュルギュルとギギギに負かされて、染谷先輩は相性最悪の面子に点数をキープ) 咲(部長は何故か右腕を骨折してたけど、その逆境を悪待ちのバネにして何とか点をもぎ取って、和ちゃんはあの場で唯一の巨乳だからという理由で集中砲火を受けたけど、それでも私まで繋げてくれた……) 咲(正直清澄はこれまでに無い程にピンチだ……。でも、負けるわけにはいかない) 咲(私は白糸台の大星さんを叩き潰して、清澄を全国優勝させて、お姉ちゃんと話さなくちゃいけないんだから!) 咲「だから、絶対に勝つよ!」 ガチャ 淡「がるるるるる……」 穏乃「むぅー……」 咲「…………」 咲(先入りしてた二人は威嚇するように睨み合ってました) 咲「あ、あのー……」 淡「サキーはZ派だよね!?」 穏乃「いいや超派だよ!!」 咲「!? 何の話!?」 淡穏「「ブ○リーはどっちの方が最高かだよ!!」」 咲「え、ええ……? あ、あの、ドラゴ○ボールの話、ですよね……?」 淡「だから! Zでのブロ○ーの方が超よりもよりサイヤ人らしく、より悪魔らしくていいんだってば! 出てきた台詞の一つ一つが名言だし、あの悟○が「おめぇちょっとは手加減しろよ」って言った時の絶望感は、メタルク○ラ軍団登場時にも負けないもんだったでしょ!? 超のブ○リーとかあれ、もうほぼ叫んで暴れ回ってるだけでしょーが!」 穏乃「それは違うよ! 確かに台詞のインパクトっていう点だと最初のブ○リーには負けるけどさ! Z時代の映画でブロ○ーは三作登場してるけど、一作目みたいに喋るような事はほとんどなくて三作目に至ってはブ○リーの台詞らしい台詞は一切無かったんだよ!? つまり視聴者がブロ○ーに求めているものは、その圧倒的な強さとダイナミックかつ破壊的な戦いなんだよ!」 淡「それは超じゃなくてもいいでしょ!? 大体超のブロ○ーは生い立ちほとんど変わらないまま優しくなっちゃって、悪魔感無くなっちゃったじゃん!!」 穏乃「それも良さの一つだよ! ベ○ータ然りバー○ック然り、サイヤ人は優しさを獲得した方が強くなれるんだから! 超でのブロ○ー見た!? 超サイヤ人ブルー二人相手に圧倒してたんだよ!?」 ドラゴン○ールファンあるあるその1 ドラゴ○ボール超は賛否両論。 淡「ほんっと信じらんない高鴨穏乃! ベジ○ト派と聞いて予感はしてたけど、ブロ○ーの事でまで意見が合わないなんて!」 穏乃「こっちの台詞だよ! しかも全○様の事まで否定派だし! あんなに可愛くて強い全○様の何が不満なのさ!?」 咲「あ、あのー……喧嘩はそこまでに……」 淡「で!? サキーはどっちなの!? Z!? 超!?」 咲「え? あ、その……タイトルだけは知ってるんですけど、Zとか超とか言われても分からなくて……」 穏乃「え!? 読んでないの!? 無印もZも!?」 咲「私、ああいうバトルマンガの痛そうな描写とか、見てるだけで痛いから苦手で……」 淡「なにそれ! ドラ○ンボール読まないとかマジで人生損してるよ! 99割くらい!」 咲「それ100%超えてます」 ドラゴン○ールファンあるあるその2 ドラゴン○ールは義務教育 咲「あ、でも同じ作品読んでても、好きな所とか嫌いな所とか分かれちゃう気持ちは分かりますよ。私も本は……」 淡穏「「ブ○リーに嫌いな所なんてあるわけないでしょ!!」」 咲「えぇ……」 ドラゴン○ールファンあるあるその3 なんだかんだでブ○リーが大好き ネリー「……試合始まる前から白熱してるね」 咲「! 準決勝の……」 淡「あ! 外人ロリ!」 ネリー「そこの金ピカで頭弱そうなのが、白糸台の大星淡か。あはは。これならネリー楽勝だね」 淡「はぁ~~!? 頭弱そうとか、この淡ちゃんのどこを見て言ってるんですか~~!? 頭にも身体にも栄養が行ってなさそうなナリしてさーあ!?」 ネリー「なんかもう全身からアホの子オーラ立ち昇ってるんだよ。てゆーか身体って。その牛乳、この前まで無かったやつじゃん」 穏乃「言われてみれば、大星さんって準決勝ではぺたーんってしてたのに、急に膨らみましたよね」 ネリー「えー? まさかパ」 淡「ちっがーう!! 前まではぺた胸メーカー使ってただけ! このきょぬーは自前のなの!!」 咲「え? ぺた胸メーカー?」 ネリー「なにそれ? 言い訳にしては酷くない?」 淡「言い訳かどうかはこれを触ってみれば分かるよ。ほれほれ、どうぞどうぞー?」 ネリー「……止めとくよ。勢い余って千切っちゃいそうだから」 穏乃「えーと、そのぺた胸? メーカー? っていうの、何で付けてたんですか?」 淡「女の子はね、胸をアピりたい時とアピりたくない時とに分かれてるの。麻雀だと手を伸ばして手元の牌を倒しちゃう事もあるし、服によっては全体的に太って見えるからね。スリムに見せたい時は大体付けてるわけ」 咲「え、じゃあなんで今日はそれを付けずに……?」 淡「この試合がひんぬーばっか集まるから、優越感に浸りたくて!!」 咲穏ネ(*1)) ネリー「まぁいいや。それじゃ、さっさと始めよっか? 準決勝で阿知賀に負けて二位進出の王者サマ?」 淡「うっさいなーさっきから! この試合ではボッコボコのボコにして100回勝ってやるんだから!! なに!? ひんぬーの妬み!?」 穏乃「大星さん。そのマウント取りは敵を増やすだけだから止めた方がいいよ」 咲(……盤外の戦いで機先を制された感じだけど、やる事は変わらない) 咲(お姉ちゃんと向き合う為にも、みんなの為にも、私は優勝するんだから---) ネリー「ああ、そうそう」 咲「?」 ネリー「この試合でネリーが勝ったら、キョウタロとの体の相性、確かめさせてもらうから」 咲淡穏「「「……………………は?」」」 穏乃「え? 体? 相性? えっと……確かめる? どういうこと?」 ネリー「まぁー平たく言えば、エッチするって事」 穏乃「エッ……!?」カァァ/// 咲「はっ!? ちょ!? えぇ!? な、何言ってるんですか!? きょ、京ちゃんとそんな! え、えっ…………なんて!!」 淡「うーわ、引くわー。外国の女ってほんとにそーゆーのゆるゆるなんだー。えーんがちょー」 ネリー「ネリーからすれば日本人の方が理解出来ないよ。男女交際するにあたって体の相性って重要事項なのに、それを確かめもせずに付き合ってしばらくしてからするのが一般的なんでしょ? そんなだから痴情の縺れや浮気が蔓延するんだよ」 穏乃「つ、付き合う気なんですか!? 京太郎君と!?」 ネリー「そだよ? むしろ、あんなに美味しい魚逃す手無くない? 流石のネリーももーちょっと手順踏みたいとこだけど、うちでもハオとかミョンファとか、なんならサトハも危なそうだし、他のとこでも色んなのいるっぽいし。モタついて掻っ攫われたら元も子もないからね」 穏乃「ええっ!? じゃあ、動画で言ってた賭けっていうのもそれが目的で!?」 ネリー「まさかあれで乗ってくるとは思わなかったけどねー」 淡「モタつかないのはいいけどさー。ほぼ騙した形で賭けやって、関係持っても続かなくない?」 ネリー「む」 淡「それにキョータローがきょぬー星人なのはしゅーちの事実じゃん。つるぺったんなだけじゃなくてロリロリのちんちくりんなアンタでどうこう出来ると思うー?」 ネリー「分かんないよー? うちの学校でも全然タイプと思ってなかったけど、付き合ってみたら相性良かったって語ってる女の子はいるしね。大体ネリーとキョウタロの賭けに口出す権利は、部外者のあんたには無いと思うけど?」 淡「へー、そういうこと言っちゃうんだ? いいよ。淡ちゃんもうちの優勝に賭けてあげる」 穏乃「大星さん!?」 ネリー「へぇ。賭けの内容は私達と同じでいい?」 淡「いいよいいよ。もし負けたら靴でも足の裏でも舐めてあげる。そんな未来は訪れないけどね」 ネリー「吐いた唾は飲み込まないでよ。いや? それもいいかもね? 元王者サマが地べたに這い蹲って吐いた唾を啜る絵面は、記者大喜びのスクープになりそう」 淡「あはは」 ネリー「ふふふ」 咲(な、なんか空気が……今までに感じてきたのとは異質の重苦しい圧を感じるよぅ……) 穏乃「ちょ、ちょーーーっと待ったぁ!!」 ネリー「は? なに?」 穏乃「ネリーさん、だっけ? そういうの! 良くないと思う! ネリーさんの国では当たり前の事かもしれないけど、ここは日本で、京太郎君は日本人なんだから! 郷に入れば郷に従った方がいいんじゃないかな!?」 ネリー「うるさいなー。もう一回言うけど、部外者が口出す権利無いんじゃない? それともこっちの金ピカのサポートでもして、ネリーを負かしてみる? どっちにせよ全員倒すつもりだから変わんないけどね」 穏乃「いや、それは……」 淡「ちなみに私が勝ったら、そこのガキンチョにはカメラの前で土下座させて、キョータローには私がプロになった時の専属マネージャーになってもらうから」 咲「え!? 何故そこで京ちゃん!?」 淡「当たり前でしょ? 二人の賭けに私も乗っかるんだから。テルーもキョータローのお菓子気に入ってたし、良い感じに人生設計できそー♪」 ネリー「って事らしいけど、どうするの?」 穏乃「ぅーーーっ。わ、分かりました! あたしも賭けます! 阿知賀の優勝に!」 ネリー「ふーん。それで? 阿知賀のはキョウタロに何させる予定なわけ?」 穏乃「い、いや、そういうのは無いですって! あくまで二人の賭けで京太郎君がどうこうされるのから守る為で……。あ、でも、ドラゴン○ールのゲームはやったこと無いから、一緒にプレイする為にお家にお邪魔させてもらうのはいいかも……」 淡「うわー……。高鴨穏乃はそーやって距離詰めるタイプなわけだ……」 ネリー「天然は怖い怖い……」 咲「い、いい加減にしてください! さっきから黙って聞いてれば、たかだか賭け一つで京ちゃんの人生を左右するような事させようなんて! 京ちゃんはうちの、清澄の部員なんです! 他所の人が勝手な事しないでください!!」 穏乃「……えっと、宮永さん。私が言えたことじゃないかもだけど。 同じ部活だからと束縛するような事は止めといた方が……」 ネリー「同じ中学とか半端にも程がある幼馴染みの負けヒロインは黙っててよ」 淡「あらゆる要素がテルーの完全下位互換のポンコツ魔王の癖に」 咲「あ、もう本気で怒りました。 全員ゴッ倒す!!」 その日、日本海のど真ん中に向けて流星群が降り、それを受け止めるかのように海中から山が隆起して、かと思いきや衝突直前に流星群が鋭利に曲がって上昇を始め、成層圏付近で爆発四散して花吹雪が咲き乱れ、風に乗ってIH会場に降り注いだという。 カン! 前話
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俺は須賀京太郎。言わずと知れた清澄高校麻雀部唯一の 男子部員だ。 この部の特徴はやたら女の子が多い事だ。 俺は普段麻雀の勉強をする事もなく、彼女たちの雑用ばかりしている。 しかし、今日俺は限界を迎えた。 久「ロン。12000は12300」 京太郎(俺はこの半荘が終わったら部長を誘う) 久「ふむ…」 京太郎(メンタンピンドラ1…良い手だ。これでこの半荘は終わる) 咲「カン!もいっこカン!リンシャンツモ!倍満です!」 京太郎(ぐぬぬ 咲イイイイイイイイイ) 咲「じゃあ連荘ですね」カチッ カラカラ チャッ チャッ チャッ カタカタカタ 久「…」(良い牌牌だわ) 京太郎(終わったな) 咲「カン!もいっこカン!カンカンカン!ツモ!」 京太郎(ブッチーン) 京太郎「おい咲 お前いい加減にしろよ」 咲「え?京ちゃんなんか言った?」 京太郎「え?いや何でもない。空耳だろ」 咲「そう…またまた私の親!がんばるよ!」カチッ カラカラ 優希「咲ちゃん今日はツイてるじぇ」 チャッ チャッ チャッ カタカタカタ 久「うーん」(一通も見えるけど三色かしら!) 京太郎(この三色が完成したら俺は部長を誘う) 久「ロン!メンピン三色ドラドラ!飛んだわね」 まこ「やれやれ…かなわんのお」 京太郎「部長…ちょっとコーヒーを買いに行きませんか」 久「え…?」 まこ「コーヒーなら冷蔵庫にあるじゃろ」 京太郎(ワカメはだまってろ もうしんぼうたまらん) 京太郎「俺は部長とコーヒーが飲みたいんです」 久「」 優希「」 咲(え…京ちゃん何言ってるの…?) まこ(ほう…京太郎も隅におけんのお) 京太郎「いやですか…?」 久「別にいいわ。じゃちょっといってくるわー」 *** まこ「おいおい ホントにいってしもたの」 優希「そ…そんな…京太郎に限って…」 和「そんなオカルトありえません!」 そんな訳で俺達は自販機の所にやってきたのだ 久「ふう」ガタン 夕陽に映える部長の横顔が美しい 久「それで…何?」 京太郎「ええ 実は俺の国士無双が爆発しそうなのです」 久「」 京太郎「では参りますよ」 久「ちょちょちょっと」 俺はてっとりばやく部長の唇という名の三色同刻をうばう 久「う」 京太郎「どうですか 俺じゃあだめなんですか」 久「ぷはっ まってまって何か須賀君変よ?どうしたの」 京太郎「俺は何時も普通でしたか それはそう見えていただけかもしれませんよ」 そう、俺の肉欲は限界を突破していた 優希「この泥棒猫だじぇ!」 久「優希・・・」 通路の陰から優希が飛び出して来た 優希「このバカ犬!女の子に無理矢理キスするなんてどうかしてるじぇ!」 そう言うと優希は俺の股間に拳を繰り出してきた ズン! 京太郎「はぅあっ!」 久「須賀君!?」 俺は肉欲も不完全燃焼のまま地に崩れ落ちた 久「ちょっ・・・須賀君、大丈夫!?」 京太郎「うぅ・・・あっ・・・///」ムクムク 上を見上げると、そこには部長のスカートの中が目の前に広がっていた 不覚にも俺は勃起した 久「へ・・・?って、どこ見てるのよ///」 優希「地面を転がりまわるふりをして部長のスカートの中覗くなんて最低だじぇ!死ねっ!」 優希は俺の股間を蹴り上げる 京太郎「はぅあっ!」 俺は息を呑み悶絶した 久「優希・・・貴女なんてことを・・・!須賀君に謝りなさい」 優希「うるちゃいうるちゃいうるちゃーい!」 咲「何があったの・・・?」 和「須賀君が・・・死んでる・・・!?」 いつの間にか、優希を追ってきたと思われる麻雀部員たちが集まっていた 久「私にも何が何だか・・・」 優希「・・・部長がみんな悪いんだじぇ」 久「えっ」 周囲が騒がしい 京太郎「・・・ここは?」 内木「生徒議会室です。なにやら廊下で倒れているのでここまで運んできたのですが」 京太郎「ありがとうございます。でも俺、もう行かないと・・・うぁっ!?」 立ち上がろうとする俺の股間に痛みが走った 内木「無理しないで下さい。それより股間を押さえてどうかしたんですか?」 京太郎「な、何でもないんです。本当に!」 内木「怪我でもしていたら大変だ。おい、彼のズボンを脱がせろ!」 男子生徒A「はっ!」 京太郎「や、やめてくれ・・・!」 俺は筋骨隆々とした男子生徒たちの手によってあれよあれよという間にズボンのみならず 上の制服も脱がされ、1分と経たぬうちに全裸に剥かれていたのだった 内木「ほう、これはこれは・・・」 京太郎「み、見ないで下さい・・・///」 周囲を取り囲む生徒議会副会長と、その配下と思われる逞しい肉体を持つ男達・・・ 彼らのねばついた視線に俺は湧き上がる衝動を抑え切れなかった・・・ 内木「竹井会長の麻雀部唯一の男子部員、須賀京太郎君。貴方の事はよく存じ上げてますよ」 内木「そしてもしここで貴方の介抱をしなければ会長に顔向けできない」 京太郎「いやいや、ほんと大丈夫ですから」 内木「そうは言っても立ち上げれないのでしょう?さ、その股間を押さえる手をどかして下さい」 そう言うと副会長は俺の手を無理矢理どかせた 内木「これは・・・」 男子生徒B「おお・・・」 生徒議会室にどよめきが走る そう、俺は勃起していたのだ 内木「神聖な生徒議会の一室でここをこんなにして・・・。恥ずかしくないのですか?」サワッ 京太郎「くっ・・・!?」ビクンッ 副会長にただ股間を撫でられただけだというのに、俺のペニスは大きく跳ね上がる 内木「おやおや、これじゃあ確かに立つことすらできないでしょう。もっともここはこんなに勃っていますが」 京太郎「や、やめてくれ・・・」 言葉とは裏腹に、俺の肉体はこれから俺に降りかかるであろう快楽に歓喜していた 内木「うぶっ!!!」ゴキイッ その瞬間黒い稲妻が走り内木以下生徒会役員のホモどもは一掃された ハギヨシ「大丈夫ですか京太郎様 偶然廊下を通りましたら悲鳴が聞えましたので」 京太郎「ああ…ありがとうございますありがとうございます…」 そして俺は部長の所へ戻った 久「あら、須賀君!」 京太郎「部長…俺…」 久「大丈夫?さっきは何か様子が変だったから…」 京太郎「今俺の九蓮宝燈は完全に復活しました」 久「」 そう、俺の中では既に九種九牌倒牌のイメージが克明に浮かんでいた しかしそれは犯罪である いくら欲に駆られようとも俺は部長の悲しい顔を見たくはない 京太郎「部長 実は俺…部長の事を愛してるんす…なんて言っていいか…すみません」 久「…そう」 久「…」 俺は知っている。まずはこの様に真意を伝える事が重要だ。 京太郎「やっぱり変ですね…頭冷やしてきます」 久「まって」 京太郎(北) 先ほどの愛の告白が心とすればこれが技 一度降りる事により部長の心をわしづかみにするテクだ 京太郎「部長!」ガバッ 久「あっ!」 そして体 すなわち 心・技・体 これぞ最強の麻雀奥義 俺も伊達に麻雀やってないのである 久「ちょっと待って。私こういうのは本当に好きな人だけにしたいのよ。須賀君は一時の勢いではないと断言できるの?」 久「私は須賀君の事は好きだし大事な麻雀部員の一人だわ。でもそんな風に思っていたなんて知らなかったのよ」 北。これはまことの壁。いわゆるノーチャンスというやつだ。 ここは絶対いい加減に答えてはいけない。 俺の今の本心 それは…! 京太郎「国士無双が止まりません」 久「…」ニヤリ 京太郎「あっ」 ガバッ 久「須賀君…からかってるの?面白いわねえ」 久「いい?こういう事するとどうなるか教えてあげる」 京太郎「あああ」 部長の闇の部分が目を覚ましてしまった。まさに理想的な展開。 京太郎「ちょっちょっと止めてください」 久「許さないわ」 アーレー カン
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京太郎「なんだマホか、久しぶりだな」 マホ「久しぶりです、須賀先輩!」 京太郎「何しに清澄まで来たんだ? まだ部長が何か企んでるのか?」 マホ「なのです!」 京太郎「なのです?」 マホ「あうあう」 京太郎「あうう?」 マホ「あううあうあう」 京太郎「あううあ?」 マホ「あうあう!」 京太郎「なるほど、分からん」 マホ「つまりなn」 京太郎「無限ループ止めろ! つまりマホはクリスマス会の手伝いに来たんだな?」 マホ「えっ、違いま」 京太郎「いやあ助かったよ。部長から言いつけられたものの、一人じゃキツいと思ってたんだ」 マホ「そんな話聞いてま」 京太郎「ほら、折り紙。一緒に部屋の飾り作ろう、な?」 マホ「あうう……」 マホ「~♪」チョキチョキ 京太郎「……割に楽しそうだな、マホ」 マホ「はい! 工作は得意なんです!」 京太郎「器用なのか? チョンボはするのに」 マホ「うう……」 京太郎「いや、ごめんごめん」 マホ「大丈夫です、事実ですから……」 京太郎(うーん、思ったより作業が早く済みそうだな) 京太郎「よし、先輩がご褒美をあげよう」 マホ「ご褒美ですか?」 京太郎「ああ、おちn」 久「せいっ!」ドスッ 京太郎「ぬぐぅ!?」 マホ「わっ、須賀先輩!?」 久「危ないところだったわね、マホちゃん。まさか須賀君がFKウィルスに感染してたなんて……」 京太郎「なんすかそれ……」 久「ちなみにFKはFujitayasuKoの略よ。かかると性的対象年齢が著しく下がり……」 京太郎「FukuKaichoじゃないんですね」 マホ「須賀先輩、大丈夫ですか!?」 京太郎「ああ、大丈夫だ」 京太郎(部長も本気でやった訳じゃないし) マホ「竹井先輩、どうしてこんなことするんですか!」 マホ「須賀先輩は、部活のために一生懸命……」グスッ 久「えっ? ちょ、ちょっと須賀君……」 京太郎「えっ、あっ、はい」 京太郎「はっ! 部長のおかげで邪悪な心が祓われたぞ!」 京太郎「もうはっちゃんを見ても日焼け跡ペロペロと思わないし、胡桃を見ても俺の充電器をプラグインとは思わない!」 京太郎「ありがとう、部長! 愛してます、部長!」 マホ「わー、竹井先輩すごいんですね!」パァア 久「そ、そうかしら」 久「あら、もう終わらせたのね」 京太郎「はい。紙飾りの分は」 久「んー、企画は私達、料理準備は咲達がやるとして、後はツリーね」 京太郎「oh...そりゃなかなかヘビーですね」 久「ツリーと言ってもそこまでの大きさじゃないけれど。それでも結構な重労働になりそうね」 久「お願いできるかしら?」 京太郎「お任せあれ!」 マホ「何処か行くんですか?」 京太郎「ああ、ちょっと街までな」 マホ「マホもついて行きます!」 京太郎「そうか? じゃ、行こうか」 マホ「はい!」 マホ「うわー、街はイルミネーションで綺麗ですね!」 京太郎「ああ、そうだな」 京太郎(長野にそんな街があるかどうか知らんが) 京太郎「んー、ついでだし何処か店でも寄ってこうか」 マホ「本当ですか!?」 京太郎「ああ、何処がいい?」 マホ「ジャスコがいいです!」 京太郎「ジャスコ? ノンノンノン、今はイオンって言うんだぜ?」 京太郎「それにしてもジャスコか、ベリーナイスな選択肢だな」 京太郎「オシャレなブティックも、みんな満足なフードコートも」 京太郎「暇つぶしに最適な本屋も、映画館にボーリング場まである!」 京太郎「ジャスコ最高だなぁおい!」 マホ「はい!」 京太郎「どうだ、美味いか? そのクレープ」 マホ「はい、美味しいです!」 京太郎「ふぅむ、皮がふっくら……俺としてはもう少しパリパリな……」 マホ「人がいっぱいですね!」 京太郎「えっ、ああ、クリスマスだからな」 マホ「クリスマスって何だか楽しくなってきちゃいますね」 京太郎「そうだな」 京太郎(サンタを信じてる訳でも一緒に過ごす彼女がいる訳でもないが)」 京太郎「(クリスマスのBGMやイルミネーションは、何故か心をくすぐるんだよな) マホ「……」 京太郎「どうした、マホ? もう食べないのか?」 マホ「手をつないでる人が多いですね」 京太郎「あー、まあ、クリスマスだからな」 京太郎(確かにクリスマスは家族連れとカップルがやたら目立つ) マホ「皆さん仲良しなんですね!」 京太郎「えっ」 マホ「クリスマスは楽しい日だから、仲良くしないとですね!」 京太郎「おっ、おう」 京太郎(何だこの謎理論) マホ「はい」スッ 京太郎「?」 マホ「マホ達も手をつなぎましょう。ねっ、須賀先輩?」 京太郎「……あー、うん」 マホ「決まりですね!」ギュッ 京太郎(……これ、良いんだろうか。いや、単に仲が良い先輩後輩だから! うん、大丈夫!) マホ「それじゃ、行きましょう!」グイッ 京太郎「おっ、おい、急に引っ張るなって」 マホ「マホ、ゲームしたいです、ゲーム!」 京太郎「ったく、しょうがないな」 京太郎「……ゲームセンターに熱中し過ぎて、用事のことすっかり忘れてた」 マホ「クリスマスツリーって、どこに売ってるんですか? 植物屋さん?」 京太郎「いや、ジャスコ内のおもちゃ屋だよ」 マホ「クリスマスツリーって、おもちゃなんですか?」 京太郎「うーん、本物の木じゃないんじゃないか? サイズは小さいって言ってたし」 マホ「なるほどー」 京太郎「しかし小さくても、今から運ぶって結構大変だよな……」 京太郎「あれ、あの後ろ姿……おーい、ハギヨシさーん!」 ハギヨシ「おや、京太郎君ではないですか」 京太郎「どうしたんですか、こんなところで?」 ハギヨシ「クリスマスの準備ですよ。恐らく、京太郎君と同じく」 衣「……ハギヨシ? 誰だ、この馬の骨は」 京太郎「う、馬の骨……」 ハギヨシ「友人です」 衣「友人! ハギヨシの友人なのか! それは不躾なことをした、陳謝する」 京太郎「いや、それは構わないけど……」 マホ「はわぁ……」 衣「むっ、こやつ……」ゴゴゴゴゴ ハギヨシ「衣様! この飾りとこの飾りはどちらがよろしいでしょうか!」 衣「えっ? うーん、この飾りも華美ではあるがこちらも……」ウーン ハギヨシ「ふう、危ない危ない」 ハギヨシ「ところで何を買うつもりで?」 京太郎「クリスマスツリーです」 ハギヨシ「ふむ……歩いて運ぶつもりですか?」 京太郎「そのつもですけど」 ハギヨシ「良ければ、車で一緒に運んで行きましょうか?」 京太郎「えっ、いいんですか?」 ハギヨシ「歩いて運ぶのは大変でしょうし、友人のためなら」ニッコリ 京太郎「ありがとうございます! おーい、マホ、この人が……ってあれ?」 マホ「わー、すごい大きいです!」 衣「これはエトペンと言う。エトピリカになりたかったペンギンというのが其の正式な……」ウンヌン マホ「そうなんですか。物知りなんですね!」 京太郎「……あら、仲良くなってる」 京太郎「よいしょ、と」 ハギヨシ「では、参りましょうか、清澄まで」 ブロロー 衣「ほう、清澄なのか! サキとノノカの!」 マホ「マホはまだ中学生です」 京太郎「高校に上がるのは二年後ですから、当たりませんね」 衣「そうか、残念至極だ。麻雀は打てるんだな?」 マホ「いえ、私はまだまだで……」 京太郎「当然。咲も認めてましたからね」 マホ「いやっ、そんな」 衣「この衣の目はごまかせん。マホには怪力乱神を感じる。サキや、全国の魑魅魍魎と同じく……」 マホ「ひいっ」 ハギヨシ「衣様、あまり脅かさないように」 衣「う、うむ、失敬した」 衣「おー、清澄だ!」 マホ「うわわわわ」 京太郎「ちょっ、どうしたんだ、マホ?」 マホ「夜の校舎って何だか怖いです……」カタカタ 京太郎「確かに、夜の校舎って不気味だな」 衣「ふふふ、それくらいで怯えるとは臆病千万! ころもは決してそn」 ガタンッ 衣「ひぃいー!!?」ブルブル ハギヨシ「失礼、ぶつけてしまいました」 京太郎(嘘だ、ハギヨシさんがそんなミスをするはずがない。これは……) マホ「せ、先輩……」 京太郎「大丈夫だってマホ、俺達がいるんだから」 マホ「手、つないでくださいぃ……」 京太郎「……ああ」ギュッ 京太郎(何故だろう。守ってやりたい、守ってやらなきゃという衝動が湧き上がる。これが父性……?) 京太郎「部室も、夜に来ると新鮮だな」 衣「……ノノカは?」 京太郎「……いる訳ないでしょう」 衣「そ、そうだな」 マホ「えへへ、クリスマスツリーがあると、一気にクリスマスらしさが増しますね!」 衣「うむ」 京太郎「うん、小さいけど、やっぱりいいな」 ハギヨシ「それではクリスマスツリーも運んだことだし、お帰りになりますか?」 京太郎「うーん」 京太郎「そうですね、用事は済んだんで」 ハギヨシ「では、行きましょうか」 衣「麻雀卓もあるし、折角だから4人で!」 ハギヨシ「衣様、もうおねむの時間でしょう」 衣「衣はそんな子供じゃない!」 ―車内― 衣「むにゃ……」 京太郎「じゃあまずマホの家にお願いします」 マホ「あの、先輩……」 京太郎「ん? どうした、マホ」 マホ「実は今日お父さんとお母さんの帰りが遅いんです。それで……あの……」 マホ「先輩の家にお邪魔してもいいですか?」 京太郎「俺の家にって……いや、それはマズいだろ……ねえハギヨシさん?」 ハギヨシ「大丈夫でしょう、須賀君なら」 京太郎「か、軽くないですか」 マホ「お願いします……」ウルウル ハギヨシ「可愛い女の子の助けを無下にするのですか」 京太郎「ぬ、ぐぬぅ……」 京太郎「分かった、分かりましたよ! 警察でも何でも来いってんだ!」 マホ「ありがとうございます、先輩!」ギュッ 京太郎「う、うん、分かったからとりあえず離れてくれないか」 ハギヨシ「それでは、須賀君宅へ」 衣「むにゃむにゃ」 ハギヨシ「それでは、メリークリスマス」 京太郎「メ、メリークリスマス」 ブロローン マホ「わー、大きいですね!」 京太郎「そうかな。こっちも両親いないけど、ゆっくりしてってくれ」 マホ「えっ、そうなんですか!」 京太郎「ああ、とりあえずご飯にするか」 マホ「あっ、でもご飯が……」 京太郎「何がいい? 作れる範囲で作るけど」 マホ「えっ、先輩料理出来るんですか?」 京太郎「まあな。さっきの人に一通り仕込まれたから」 マホ「はあー、コックさんなんですね」 京太郎「いや、コックさん違います」 京太郎「何がいい?」 マホ「タコスです!」 京太郎「タ、タコス?」 マホ「はい、須賀先輩が得意だと聞きましたので」 京太郎「確かに図らずも得意料理だが……よし、究極のタコスをご覧に入れてみせよう」 マホ「何か凄みを感じます!」 ―クッキングタイム― 京太郎「よし、完成!」 マホ「美味しそうな匂いです! 食べてもいいですか?」 京太郎「どうぞどうぞ、召し上がれ」 マホ「いただきます! ……これは!」モグモグ 京太郎「タコスと言えばスパイシーな味付けだが、今回は違う」 京太郎「ミートソースにチーズをトッピングして、お子様でも安心して召し上がれる味付けになっている!」 マホ「もごむぐもが」モグモグ 京太郎「うん、無理に喋らなくていいからな」 マホ「ごくん! 美味しいです、これ!」 京太郎「だろー? 流石だろー?」 京太郎「他にもあるぜ、醤油ダレと餅を使った和風タコス! クリームとフルーツを挟んだデザートタコス!」 マホ「すごいです、天才です!」 京太郎「まあ優希には邪道って言われたんだけど」 マホ「~♪」モグモグ 京太郎「そんなにうまそうに食べられると、俺も食べたくなってくるな」 マホ「! はい、先輩どうぞ!」 京太郎「えっ?」 京太郎(それ、マホの食べかけの……。これはいわゆる「はい、あーん」) マホ「……? 大丈夫ですよ、ちゃんと美味しいです」 京太郎(いや、こんな純真な子に何考えてんだ。そんな邪なこと、マホには思いもよらないに違いない。大丈夫大丈夫、平気平気) 京太郎「サンキュ、あむあむ」モグモグ マホ「どうですか、先輩?」 京太郎「うん、美味しい! やっぱ俺のタコスは最高だな」 マホ「えへへ、そうですね!」 京太郎「ありがとな」 マホ「まるで間接キスみたいになって―――えっ、あっ」アタフタ 京太郎「ああ、そうだな。ん?」 マホ「ど、どうしよう! 間接キスしちゃいました!」 京太郎「い、今更!?」 マホ「ああうう、先輩と……間接キスしちゃった……」カァア 京太郎「お、落ち着けってマホ」 京太郎(正直部活ではよくあることだし……主に2名で、和とは決してないけど) マホ「ど、どうしましょう先輩?」 京太郎「どうしましょうって言われても……」 マホ「あうあうあう」 京太郎「……」スッ 京太郎「マホ」ギュッ マホ「せ、先輩?」 京太郎「……大丈夫だから、落ち着けって」 マホ「先輩……」 京太郎「俺とマホの仲だろ? 仲良し先輩後輩、いや親友、いや家族みたいなもんだ。これくらいでどうにかなる関係じゃないって」 京太郎「どうだ、落ち着いたか?」 マホ「先輩……あったかい」 京太郎「あったかい?」 マホ「まるでお父さんお母さんみたいです」 京太郎「家族だからな、兄と慕ってくれてもいい」 マホ「……お兄ちゃん?」 京太郎「……いや、やっぱ先輩にしとこうか」 京太郎(いや別に問題はない、問題はないんだが……) マホ「?」 マホ「マホの家、いつも忙しくて、あまりお父さんお母さんがいなくて……。クリスマスも一緒にいれるか分かんなくて」 マホ「今日も、先輩が料理作ってる時に、帰れないってメールが来たんです」 京太郎「そうなのか」 マホ「だから、先輩がお兄ちゃんになってくれるって、すごい嬉しいです!」 京太郎「……よし、今日は、いやクリスマスまで俺は京太郎お兄ちゃんだ!」 マホ「本当!?」 京太郎「ああ、一緒にいような」 マホ「はい!」 京太郎(俺の内に眠る父性、いや兄性が雄叫びをあげている……!) マホ「……ふわぁ」 京太郎「眠たいのか?」 マホ「あっ、ええとその…」 京太郎「眠いんだな。そうだな、もう夜も遅いし、寝るか」 マホ「あっ、でもマホはまだ……」 京太郎「大丈夫だよ、遊びたいなら明日また遊ぼう。明日も俺は京太郎お兄ちゃんだ」 マホ「……はい!」 京太郎「うーん、それじゃ寝床どうしようか。マホ、俺のベッドと母さんのベッドどっちがいい?」 マホ「えっ? そ、それって……」 京太郎「ああいや、もちろん別々だぞ。マホが俺のベッドなら、俺は親父の部屋にでも」 マホ「……ぃです」 京太郎「ん?」 マホ「お兄ちゃんと一緒がいいです……」 京太郎(……大丈夫なのか、俺?) 京太郎(もちろん、大丈夫だ。何たって俺は―――) 京太郎「いいぞ。俺はマホのお兄ちゃんだからな」 マホ「! 嬉しい!」ギュッ 京太郎「じゃあ行こうか」 マホ「はい!」 京太郎「大丈夫か、寒くないか?」 マホ「ん、ちょっと……あっ」ギュッ 京太郎「ど、どうしたくっついて?」 マホ「お兄ちゃんの近くだとあったかいです……」 京太郎「マホも、温かいな」 マホ「そうですか?」 京太郎「……なあ、マホは清澄のクリスマスパーティーに来るのか?」 マホ「えっ、まだ考えてません……」 京太郎「是非来い、みんなといるときっと楽しいぞ。咲もみんなも、絶対歓迎してくれるから」 京太郎「クリスマスって、みんなとはしゃいで、笑って。そういうもんだろ?」 京太郎「俺が、楽しいクリスマスにするから、な?」 マホ「はい! お兄ちゃんと一緒なら、私楽しいです!」 京太郎「嬉しいこと言ってくれるな。それじゃ、明日のために早く寝ようか」ナデナデ マホ「えへへ。はい、お兄ちゃん」 京太郎「お休み、マホ」 マホ「お休みなさい、お兄ちゃん」 ―翌日― マホ「お兄ちゃん!」 咲「えっ、何その呼ばせ方は(ドン引き)」 和「これはシスコンですね……間違いない」 久「どうりでねえ!」 京太郎「やべえよ、やべえよ……」 カン
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555 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 00 48 02.89 ID 5wvlSv5Oo [6/8] ,..-/ . . . /. .. ! .. . .. . \ //. . / / .. .. .ヽ 〃// / / / i | i l | .. i 〃/ / i i ィ /!. ! | | | ..i .. . ..| 〃/イ./ | i /! ハ | | !ハ | | !| |i レ |i !‐廾‐| !、 ! /---、| リ | いけませんよ衣様、寝室から抜け出すなど…… | !ノi i ! |.ャ伝テ、 けメ、迂テァ∧| | | ! | !ハ iハj iイ /| ! !. |ハ| | ト、! ; !ノ | ハ ! | !ハ!ハ丶 ′ / /レ' リ | ′ iヘ丶 `  ̄´ イ /レ′ )|__\_/__K / L_\ /_/\ ,...-イ ∧  ̄7 !  ̄ / i \-、 __,...-‐' ´ / i i / || 、 / i 丶 `ー-..、 / / | i / | | Y | ゙、 ` ...、 / i 〈 , | 〈 | .! 〉 |、 / ゙、 ! | ┌-、.二/ | `t' ケ´ | \∠-‐'7 / i. | i i | .、/ | [| / / |. | | i | / | / / |. / ,>イ" / ヽ ヾト、ヽ、ヽ \.\ \\} , ' >'" / ぃ ト|‐r+ い l ト, .| / / { .| | ハ,ィ |l ト、 .|ヽ__」! ! | ハ | V. / ,' | | | |,イ || ! j リ V チ ヽ`メ| ハ/ヽ うぅっ、折角のサイン会が…… / , ' .! ! . Xヽ.」イ!キ C d,、 レ'、 |\ \ . / / ', ヽ' トメj ヽ ,`"¨′ い \-‐/ / ', ぃ .イo ソ } .', \ / V ぃ、 くう´ , '" ̄} ,イ .ヽ \/ V lヽ V \ 〈_, ‐'" イい ヽ \ 透華「お待ちなさい!!」バターン!! ハギヨシ「透華お嬢様!?」 / / ./ ヘ Y. \ | j / / / ヤ | -―‐t ` |. / / .//\ /,ヘ .| イ 7 | ヽ レ ’/.. /,イ /へ レ / ハ / / \ /./ /′  ̄`ー‐-≦7. ハ ’ / / /ヽ/ /' . / .ヘ } / / 不、 lハ {| . / } // / { ;;;≧x、V | / /. / ’ 安心しなさい衣 // ./. 弋__ツヘ | ー=--――十 ./ / / 私にいい考えがありましてよ // ,イ """ ノ て≧芯x_ノ ./ / /. / ./ // | 弋;;;__ ツクイ / / / ./ // |. ハ r """/介 ヤ / / /' / i |. ヽ ト、 /"/ | マ / /{ { . | ||./{ 、 ヽ ` ァ ー‐' /__ ヤ |. ヽ _廴_込 ヽ、 | |´ ヘ \ __ _チ'´ _. ヽマ ヽ { ヽ ` .ト.! ヘ / ∨「〈.', マ¨ . マ ハ ト、 λ マ } .ハ ヽ ヽ /_ .| | マ、 ー-、 ヽ / .l ! ._ / ハ. /ヤ /ハ| ) /ミ≧≦チ_,マ ヽ` く ̄¨¨¨. \,.へj ̄`ヽ. / / ヤ / У′ リ / ィチ 二 < マ フ`ーへ ヽ `ソ `ヽ ヘ / / ヤ / / / レ// / 厂|、ヾ、\、/ /> _`ー / `マヘ / マ .i / / / / / / | ヽヘヽ \ ,イ / // ̄`ヽ{ マ ヽ ヽ 八 .{ | .| ./ /| | iマヘ. / | λ. |.{三三/ .〉` ハギヨシ「……お聞きしても?」イヤナヨカン 透華「簡単な事ですわ。サインが欲しいのに、行けないのであれば……」ニヤリ 衣「?」 透華「須賀京太郎を、買収してきますわ!!」バーン ハギヨシ「」 衣「」 続く……? 562 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 00 55 13.92 ID 5wvlSv5Oo [7/8] 【次回予告】 京太郎「へ? 倒産ですか?」 社長「ぁ~」 煌「こ、これは!? FXで有り金全部をすった顔です!!」 竜華「これはえらい有り金すっとるで!!」 社長「」ブクブクブク 京太郎「冗談じゃねぇぇっすよぉぉぉ!!! 竜華「どうするんや!! これからどうするんや!!」 ひのちゃま「実は、スポンサーになってもいいって人がいるにはいるんだけど」 京太郎「本当ですか!?」 ひのちゃま「あー、だけど……結構個性ある人だから」 京太郎「!?」 オーッホッホッホッホ 一同「「「!?」」」 ??「お呼びのようですわね!?」 バターン!! 透華「私ですわ!!」 デデドンッ! 京太郎「りゅ、龍門渕さん?!」 【次回! ハ●テのごとく スポンサーをゲットだぜ!! の巻】 \_ \ /| r‐~~' ) / | ) ( _, -‐ヘー‐-/´`\ ( \ / ト、ヽ///| ヽ _) /| |゛゛/'""´| i |ヽ | | ヽ | 、 /イ | i __ \ |.ノ i i゙、 ,二!ニ´ ! | / `ー~ ヽ !/ ハノ ) ゙二ヽ \| ! 目立ってなんぼ…… し'´ ̄` / / ,ィ / ' "__ ゙、 ヽ _/ i i 〈 ( レ 、__,./ノ ヽi 〉 V| \ヽ. `ー‐‐'´ ノ/ .ノ 目立ってなんぼですわ…… / \ ! ト、 ,..ィ / ,.イ / ! iイ r|`  ̄ ト、.|( ( ゙、 / \Y/ \ / \ヽ .) ゙、 / , -‐ソ、r-/-v‐-、/`レ'、 ゙、 / /、 |__,イ´ヽ、_) `ヽ 丶 / / | \n / | r、./ | \ / ,ィ i | r i |/フ r、 .∩| |フ | ヽ ヾヽ | ∧! | | .i ' .レファ r、、ヽ!. / .ト、 ヽ トヽ リ | | | /ヽ、_ノ \_,ノ\ ! ヽ !.|ソ | .|.| | /、o | ,!.. `! ン\ 〉、| | | ヽ|.ハ ! `ー┬' .,ハ _爿'´ | |ハノ ソ ヾヽ、__,ノ  ̄  ̄ ヽ、__ノ/W 607 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 20 40 45.73 ID BZFVShXDo [2/20] 【時は少し遡り、サイン会終了時】 京太郎「よう、優希。タコス食うか?」ニカッ 優希「あっ……」 京太郎「部長に買ってきてもらったんだ。サイン会の間にさ」ガタッ 優希「……」 京太郎「俺が作った奴じゃねぇから、味は保証しねーけど」アハハ 優希「どう、して?」 京太郎「うへー、結構辛いのなー」モグモグ 優希「どうして?」 京太郎「……食わないなら、俺が全部食っちまうぜ?」 優希「どうして!!!?」ガタッ!! 京太郎「……」 優希「どうして、そんなに笑っていられるんだじょ……?」ギリッ 京太郎「優希……」 優希「私達は!! 私は! お前がいなくなって、どれだけ!!!」 京太郎「……」 優希「どれだけ……苦しかったと思ってるんだじぇ……」ポロポロッ 京太郎「……分かってるって。そんなこと」 優希「分かってない!! だったら、どうして!? なんでそんなに楽しそうなんだ!!」 __,.ィ ̄ ̄`ヽ/ヽ__ > ´ ̄ / ` `、 、、 - ´ / ' } ヽ ヽ\ \ `  ̄ >' / , | ∧/! | } ヽ ヽ /,ィ / ' / /| _/,.ム斗}-/ ハ . {/.' ,| ,.|-}/-{ | / ,ィチ斧ミ }/ } | . / イ/{ ! ィ斧从}/ Vzソ ノ /イ , <__ ´// 从{ Vソ / / イ- 、 | {'{ { , ' /' ⌒ } | 从Ⅵ /. ノ | 叭 v_ ̄ヽ ,rー' 从 、 イj / / . < |' /}/ 、__ ´ } イ从/ | |/ 「 ̄| 「 ̄ ̄ ̄ ̄} |//l| |//////// 、 ,. <// ∧ |//////////> 、 京太郎「……そっか。俺、楽しそうな顔してるんだな」トオイメ 優希「そうだじょ!! なんで、そんな……そんな!!!」ギュッ 京太郎「……」 優希「私に見せたことのないような、顔をしてるんだじょ……」 617 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 20 53 04.81 ID BZFVShXDo [3/20] 京太郎「……分かんねぇ」 優希「……え?」 京太郎「自分がどうして今楽しいのか、俺にもよく分からないんだ」 優希「ど、どういう……」 京太郎「今までの俺の生活ってさ……本当に無価値なもんでさ」 優希「そんなこと!!」 京太郎「目覚ましに起こされて、決まったスケジュールをこなす毎日」 辛くても、みんなの前では笑顔作って……心の中にわだかまりを残して 京太郎「恋も夢も、哲学みたいに縁のねー話でさ。いつも、答えの無い日々だった」 優希「で、でも……恋なら、その……」ゴニョッ 京太郎「でもよ、そんな日々でもなんか幸せだったんだよなぁ」 優希「え?」 京太郎「みんなの力になれて、ちょっとだけ俺も幸せになれて」 優希「京太郎……」 京太郎「そういうのを感じる瞬間こそ幸せの始まりなんだって、思えた」 優希「そんなに、私達のこと……」ズキッ 京太郎「辛く無かったわけじゃねぇさ。でも、そんな毎日でもうまくやれそうな気がしたのは多分……」 ポンポン 優希「じぇ!?」ドキッ 京太郎「お前達だったからなんだ」 優希「わたし、たち……?」 京太郎「ぽんこつの咲に、時々変な和に、しっかり者だけど頑固な染谷先輩。部長は……うん、スリスリしたい」 優希「……」 京太郎「いつまでたっても世話の焼けるわがままな優希。そんなお前がいたから、俺は頑張れたんだ」 626 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 21 04 30.76 ID BZFVShXDo [4/20] 優希「なら、どうしていなくなるんだじぇ!?」 京太郎「……」 優希「これからもずっと、京太郎は私達を見てくれればいい!」 京太郎「……悪い、それは出来ねー」 優希「なんでだじょ!?」ウルウル 京太郎「知っちまったんだ……もう」ボソッ 優希「え?」 京太郎「最初はさ、お前達と同じステージに立つ為に頑張ろうって思ってたんだよ」 優希「そ、そんなの……」 京太郎「でもそうしている内に、楽しくなってきた」 優希「たの、しく?」 京太郎「夢を追うこと。自分の為に、自分の夢の為に努力すること」 優希「あっ……」 京太郎「それが、すっっっっげぇぇぇ楽しいんだ!!」ニィッ 優希「!!」ドキッ 京太郎「知ってるか? 努力って報われるんだ! こんな俺でも、前に進めてるんだぜ!?」ニッ / / | | | | | l l | | | | | / / | |__ | | | | | l l /| | | | |. /// | |\ |‐\八 | | | |__,l /-|‐ リ リ | | / / - 、 | x===ミx|‐-| | `ー /x===ミノ// / ∧{ / | .八 _/ { { 刈`| | l /´{ { 刈\,_| イ /ー―‐ ..__. / / | |/ \{^ヽ 乂辷ツ八 |\| /' 乂辷ソ ノ^l/ } / . . . . . . . . . . `「⌒ .. // /| l、 ー‐ \{ | / ー‐ j/ /}/ . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . / _,/ . ..| | \ ! j/ ′/ . | . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . . / . . . . { |\ハ_, ノ ,___/{ . .| . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . .∧. / . . . . . . . ′ | . .|\圦 / j/l/. . ′ . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . .∧. /. . . . . . . . . . ′_,ノ⌒ヽ | 、 、 _ -‐' / . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . / . . / . /\ . . . . . . r‐ ' ´ ∨\/ ̄ )  ̄ ̄ / /. ./ . . . . . . . . . . . . . . / . / . . ./ . . / . . . . . .\ . .ノ ----- 、 ∨/ / 、 / ,/ . / . . . . . . . . . . . . . . / . / . / . . . . . . . . . . . . . / ‘, ‘, ./、 \ / /. . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . // . . . . . . . . . . / . . . . .{ ---- 、 ‘, } / . . } ̄ \ ̄ ̄ ̄/ ̄ / .{/ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . -<⌒ . . . . . ./ . . . . ./ ‘, ‘,「l /⌒^\________/}/ . . . . . . . . . . . . . . . . . /´ \ . . . . / . . . . . .{ . . ‘, 人U{ . . . . . . .| \ / .| . . . . . . . . . . . .―‐┐ / \ . . . . . . . . } -- /\ . ノ r/ / . . . . . .| . . . \ ,/ . . . | . . . . / . . . . . . . . . . . ./ 優希「うぁっ//」カァッ 京太郎「もう戻れねぇよ、こんな楽しさ知っちまったら……こんな楽しみ覚えちまったら!」 優希「あ、ぅ? うぇ……//」マッカッカ 京太郎「だから! 頼む優希! 俺を応援してくれ!」ガッ 優希「じぇぇぇ!?」ビクビクンッ 京太郎「こんな気持ちになれたの、初めてだったんだ! だから、この夢を捨てたくないんだ!」 優希「……京太郎」 京太郎「勝手なのは分かってる。でも、もう俺……とまれねぇんだ」 トップアイドルになる。 その目標を果たすまでは…… そしてなりより、竜華さんとの約束を果たすまで! 637 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 21 14 02.77 ID BZFVShXDo [5/20] 634 おいらの知り合いの馬が呪いだとも言ってたよ 優希「そんなの、反対できるわけ、無い、じょ……」ブルブル 京太郎「優希?」 優希「だって! だって……京太郎がそんなに楽しそうな姿なんて、見たことないし……」ウツムキ 京太郎「……」 優希「それに、今まで私達の夢を……応援、してくれていたから」ギュッ 京太郎「優希……」 優希「だから! 今度は私が京太郎を応援する番だじょ!!」キッ 京太郎「じゃ、じゃあ!!」 優希「うん、この優希様が許す! 必ずトップアイドルになるんだじぇ!!」 ..-‐─ …─‐- .. .. '´ `ヽ、 ___ r勹´ \ -=彡' {/ / / \. /. / // ./ / / / / ! . . | .、r‐=ミ、r‐、 / / / ./ ./ / / / /| . .| l | | l { 八_丿 {/l / | .ニニ{_.」L._ ! | .| . .| | | | | |`ーくヽ `ヽ、 | /| .| | .|/ヽ}ヽ_} | .l |-r┼ト./ . .| | | \.\`ヽ |/ .| V\. .|ィァ弋ミヽ! \ `ヽ.l .|/}\| | | | | l、 }. 八 |∨ヽ|'{ {{ r'゚} ,r=ミ、 / | / . .| | | | \| / . ..| 弋.ソ ` } l l / /.! l .| | // rヘ| ' / ' // //. /. .ノノ /´{ | |ヽ r ーvヘ /// / -=彡'/=彡'′ ヽ| |、.へ、 ヽ._丿 イ/ / / / /{ ,r‐| |__/´) > . _ <〔_/´l.//}/. /、 \\ /⌒'^}`⌒^⌒^⌒/`⌒`ー─‐- 、 {\)、ノ`′} \ ィ介.┤ / ! }、 / \`´| |`'| // | /ー─一'{ \| | | / / |. /{ |ヽヘー──- 、 \ | /l | /ノ`ー─一'′〉 \ \| | //l | { / >ー-、 | |.// .| | 京太郎「優希、ありがとう」 優希「その代わり……絶対に、半端じゃダメなんだじょ」 京太郎「ああ、分かってる」 優希「それと……ごめんなさいだじぇ」 京太郎「え?」 優希「今まで、その……犬とか、言って、あの……京太郎に、辛いことばっかり」ウルウル 京太郎「はぁ……あのなぁ」 チョップ 優希「うぇ?」ビクッ 京太郎「だーかーら、誰がイヤだって言ったんだ?」 優希「え?」 640 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 21 25 17.99 ID BZFVShXDo [6/20] 京太郎「俺はあの時でも十分幸せだったんだっての」ペチッ 優希「ひゃうっ」 京太郎「俺の人生の価値を決めるのは、確かに俺じゃねぇ」 優希「……?」 京太郎「でもな、思い出は俺だけのもんだ」 優希「思い出……? 京太郎「例え俺の過去を知った百人、一万人、一億人が不幸だって決め付けてもな!」 優希「……」 京太郎「俺はそれが幸せだったって思ってる。勝手に人を値踏みしてんじゃねー!」ペチコーン 優希「きょ、きょうたろぉ……」 京太郎「落ち込んでるお前なんて見たくねぇんだ。いいからとっとと――」 ____ ,. ´ __ `¨¨ヽ ,  ̄` / ヽ `ヽ / _ , ∨ 、 . / /,´ / | ヽ . / //' ' / ' / l| | ∨ l// / , / ' l| | | | | | | | | _/ ィ / { l |__|_{ |∧ }/ ' / l | ∧  ̄ {〃 Ⅵィ斧从 } /-}/-/、 , /-、 ∧} / , 从 Vり ∨イ ,イ斧ミ、}/ /⌒ } | ' / イ从 l ム Vり ム' ノ/} 俺の知ってる優希に戻ってくれよ ´ \∧ ' ,r ' / 、 v ァ / 从/ \ `こ イ _|、 ` r ´ //∧ /| /////∧ 「 | //////////> 、 , </∧ / {///////////////> 、 , </////// ∨__∨//////////////////>、 優希「ぎょ、ぎょうだろぉ……」ボロボロッ 京太郎「!? な、なんで泣いてんだよお前!?」 優希「うぇぇぇぇ!!」ビエーン 京太郎「ああもう、今日のお前めんどくせーな!!」 優希「だっで、だっでぎょうだろぉがぁ……」メソメソ 京太郎「ほら、鼻噛め」スッ 優希「うぅっ」ズゥビー! 京太郎「たくっ、しょうがねぇ」ハァ 優希「え、えへへ……」 645 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 21 34 52.90 ID BZFVShXDo [7/20] 【廊下】 ハナミズコウゲキダジェー! ウワッキッタネー!! ホレ、パンチラノオマケダジョー! イ・ラ・ネー! 久「……」スッ 竜華「もう立ち聞きはやめたんか?」 久「……ええ。もうその必要も無いみたいだしね」 竜華「……ほら、使ってええで」つハンカチ 久「あら、優しいのね」 竜華「……そないな顔されたら、誰かてそうなるわ」プイッ 久「ほんと……弱くなっちゃったわね、私」 昔は一人でも大丈夫だと思ってた だけど、まこと出会って……和や優希、咲と出会って そして何より、須賀君と出会ってから―― . . -――..、--- .、 . ´ _ _ / \ \ / / / / /リi l i\ \ / / / i// 从ハ \ . /〃 ./ ./ノ  ̄ ‐‐- ∨ .i .. // l/ /´ ‐‐ 、,__ ∨ .| l . // / / ニ、 ィ斥心ヽi | リ i/ . //ィ斥心 V沙う ノi l/ | l | |/从。V沙 , ,,, l〃 | i | i ∧ ,,, / / | | | ∧ 〈 / ; 八 i/ ∧ ´` 〉 l .i / ヾi/ /i 介 . .., .イi l l | / ∨ノ i l _ 〕 -- i .| l / / .| / 〃 l .ノ. . i ト〃 / ノ { -=´i/ / ./ニニニ\ i/ / ./ ヽ // ̄ ノ从ハニニニニニ\__i从i /`ヽ l .i=-、 ///\ { \二二二\ |'二ニi从リ二/、. i/{ i \ \ \二二二\ |二二二ニ/} ∧. l/| 八 \ \ `<ニニニニ\|二二>'" // i 久「もう、やんなっちゃうわ」ゴシゴシ 優希「待てー!! このバカ犬ー!!」タタタッ 京太郎「へへっ、誰が捕まるかよ!!」タタタタッ 優希「……(ありがとう、京太郎)」ギュッ 片岡優希がファンになりました! 654 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 21 46 55.14 ID BZFVShXDo [8/20] 【おまけ】 煌「すばらっ!」シャキーン 優希「じぇっ!!」シュタッ 煌「すばすばらっ!!」シュバッ! 優希「じょっ!!」ジャーン! . . .-────ァ . . ´ ∠. . _ . ´ ` . 、 / ` .、 / \ 、. . _ / \ ヽ \ \ _. . ‐ ´ ̄ \ ′ _ -‐  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ` ー- _ .、 ′ _ -‐ ` 、 . -‐ __ \ i ! / , ィ . .、 }ヽ /{ / ヽ、 . i / '; ! .. / . . / . . i! .、 / / /. V 丶、ム 、 / > .、_ ハ / . _..... ´ / / ` ー-- r-ィ/ ./ ∨ Ⅵ ′ ハ ∧ ',___ ..... -‐ 厶 '′ { 厶ィ /斗==ミ ∨ V斗=ミVト i _ -‐ ´ Ⅵ ん ハ ん ハ }.| V  ̄ ̄ ∨ | 弋 フ 弋 フ ! Y⌒ヾ⊂⊃ ⊂⊃ i ゝ __.. 、 f  ̄ ̄ ` ) > _弋____ノ_ < /´‘, /ヽ / V芥/ ∧ /ヽ、/ `} { Y / i | | .! ', / i | | ! ', / i | | .! ', / ! .| | .! ', 煌「すばすばーらすばらっ!!」ヘンナポーズ! 優希「じょじぇっ!!」カッコイイポーズ! 和「あの、何やってるんですか二人共」ドンビキ 優希「お、のどちゃん久しぶりー!」 _ _ , -――- 、 _ _ ≦ Y , .,ィ i Y ≧ =-  ̄ - ―{ メ、ハ_,iィ i }― -  ̄―= ト レ(,___) (___)ト j 、_| ゚ ト-- イ u|_ノ \_.!、 ,!_ノ ひゃぁぁぁっ……// , -vー|`二' |、_||_ ( ´ ) vf__.j.v|.r┴、 i! | |! | | | {⌒ } i! ./| | .| | |.!_7/〃 `<| ト}. | | { / / i! し'/' ヽ/ |、_ノ 〃/ ハ i! く ハ、 〃 /`ー---――'く /./ | ハ ヽ \ ヾ < / ii ハ \ _> `ヽ、_,/⌒V__ノ´T´ 〃 / / | | i! 竜華「疲れとるんやな……」 社長「たまにはこういう息抜きも必要なんじゃないかな?」アハハ 660 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 22 00 07.95 ID BZFVShXDo [9/20] 【そうしてこうして、数日後】 キーンコーンカーンコーン 教師K「今日はここまで」 ガヤガヤ ザワザワ 京太郎「さーて、帰るか」 淡「……」 京太郎「なんだ。まだいじけてるのか?」 淡「愚弟」ペッ 京太郎「ぐてい?」 淡「私がお姉ちゃんだもん」ムスッ 京太郎「……熱は、無いな」ピトッ 淡「うるさーい!! もう帰る!!」ガタッ ダダダッ ピシャッ 京太郎「……何を怒ってるんだろうな、アイツ」ワカラヌ まぁ、何にしても……やっと、清澄の皆と話が済んだんだ これからもっと気を引き締めねぇと 京太郎「それにしても長かったな……」 清澄での生活を失ってようやく、俺は新たな希望を取り戻しつつある やれる―― 京太郎「俺の反撃はこれからだ!!」キリッ 【芸能事務所 アクセル1】 京太郎「へ? 倒産ですか?」 社長「ぁ~」 煌「こ、これは!? FXで有り金全部をすった顔です!!」 竜華「これはえらい有り金すっとるで!!」 社長「」ブクブクブク 京太郎「冗談じゃねぇぇっすよぉぉぉ!!!」 ざんねん! すがきょうたろうのあいどるかつどうはここでおわってしまった! 京太郎「ちょぉぉぉ待ってぇぇぇぇ!?」 煌「ま、ままままだ慌てるような時間じゃありません!!」ガタガタガタガタ 社長「ぁ~」 669 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 22 06 53.50 ID BZFVShXDo [10/20] 竜華「どうするんや!! これからどうするんや!!」ユサユサユサッ 社長「コッチガキキタイヨー」チーン ひのちゃま「実は、スポンサーになってもいいって人がいるにはいるんだけど」 京太郎「本当ですか!?」 ひのちゃま「あー、だけど……結構個性ある人だから」 京太郎「!?」 ひのちゃま「君達の方が詳しいかもね……」 京太郎「俺達の方が……?」 竜華「一体、どんな奴なんや……?」 オーッホッホッホッホ!! 一同「「「!?」」」 ??「お呼びのようですわね!?」 バターン!! 京太郎「貴女は!?」 ??「ええそう! 何を隠そう……!」 l´ ,' \ヽ∨//_ ヘ l . ', l !| ̄  ̄/' ´ ',ト ',. ,' Ⅵ /' l!∨ ', / ,'_!|__.{( _≦千‐<へヽ. //レ//「 ',l -- ´ \ ‐‐ / ',iヽヘ`ト、 //ノヘ // -ヽ_‐ | , ====ミ !| `\ // i! ! '´ ̄ ̄` / ` jレi . ', \. /// |ヘ.', ' /!´ ! ∧ `', // { | ト ー-....‐ 丶l ,' } ノ i!. l ! ヽ \.ヘ ', ,' -'/ /ヘ. j! ヾ / \ ヽ人 ヽ ; -'-‐っ /「/ ∧. ∨ \ ∨!> . /, ィ≦ イ / ∧ ヘ / / ヽ ∨ _レ ´ ヽ _.,ィl }┤ | / ∨ \. / / !_ |/ \ ヽ'‐ヘ」つ、 ! { \ \ / --‐‐ フ ヽ /´__ l ├──-ヽ _ \. / / \ イ ト r‐‐ {/ / ヽ \ | `.i \ ト、. / ! イ⌒ヽ ∧ヽ __ 、イト 、 / \ ヽ l \ \ / /` 彡' ∨ ∧ク ̄ // .!', `ヾ /、 Y i ! |、 \ \. / /イ ∨ イ. /イ | ヘ `i } ノj/ i ,' ,┐、 ヽ ___./_/´ ∨ / ヾ//i !. !|ヽ\ /,' / i / 透華「私ですわ!!」 デデドンッ! 京太郎「りゅ、龍門渕さん?!」 <<オパーイ! エロ不注意! の巻>> 682 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 22 20 21.86 ID BZFVShXDo [11/20] 京太郎「な、なぜ龍門渕さんが……?」 竜華「確か去年の……長野代表やっけ?」 煌「これは一体……?」 透華「そう難しい話ではありませんわ。私はただの帝王ファンの一人……」 京太郎「!!」 ~~~と、ここでもしも菫さんがぽんこつの世界線だった場合の話をしよう~~~ 透華「そう難しい話ではありませんわ。私はただの帝王ファンの一人……」 ロッカー「なんだと!!」ガタガタガタ 京太郎「ロッカーが動いた!?」ガビーン ガチャッ 菫「私だ」バーン 京太郎「アイエエエエエ!? スミレサン!? スミレサンナンデ!?」 菫「そんなことよりも、そこの貴様!」ビシッ 透華「あら、私のことですの?」 菫「今帝王のファンを名乗ったな……? それは、本気か?」 透華「自慢じゃありませんが、私は帝王のCD、アニメブルーレイBOX、DVDBOX、グッズ、全て三つずつ持っていますわ」ドヤッ 菫「ふん。私から言わせれば所詮、金にものを言わせるにわかファンにすぎん!!」 透華「なっ!! 聞き捨てなりませんわね!?」 菫「……おい、デュエルしろよ」ジャキッ 透華「白糸台のSSSが私とデュエル!? お笑いですわ!!」 菫「CDはAMA○ONで拾った」ジャキッ 透華「ふふふっ、いいですわ。ノって差し上げましょう……そのデュエル!」ジャキンッ 菫「では行くぞ!! 帝王デュエル!!」 透華「アクセラレーションですわ!!」バーン 竜華「」 煌「」 京太郎「」 ~~~しかし、この世界線での菫さんはぽんこつではないので~~~ 京太郎「社長のファンだったんですか……」 竜華「驚きやな」 689 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 22 31 53.67 ID BZFVShXDo [12/20] 煌「なるほど、それでスポンサーになってくれるってことなのかな?」メイスイリッ! 京太郎「そうか! それなら心強い!!」 竜華「なんや、最初からそう言ってくれれば……」 透華「ところがどっこい、そうは問屋がおろさないんですのよ!」バーン 京太郎「え?」 竜華「どういう……?」 透華「いかに私といえど、私利私欲で事務所経営を行わう資金をポンと出すことは難しいですわ」 京太郎「そりゃまぁ、そうでしょうけど」 透華「帝王のファンではあれど、仕事に情を挟むのはナンセンス」 煌「正論ですね」 透華「つまり、私がアクセル1に資金提供する義理は無いということになりますわ!」バーン てらしー「じゃあ帰れよ」チッ 竜華「何しに来たんや、ほんま」イライラ ひのちゃま「いやほら、出番が欲しい的な……」アセアセ 煌「だからってこんな期待させるようなことしておいて……」ジトーッ だいちゅう「悪いけど、そろそろお引き取り頂いても……」ドンビキ その他女子「かーえーれ! かーえーれ!」 その他男子「帰れ! 帰れ!!」 ガヤガヤガヤ! カエレヨーカエレー! ドヒンニュウガー! アニメデホウキョウシテンジャネー! ,r'´ ̄ ̄ ヽ /丶 _//∧ l'⌒ヽ-、_ / .|ヽヾ、7/ i| ヘ_/^ヽヘヘ / |,⊥ミ∨/l| ト、 └ユ ! .i ト、 ヘ ヌ二¨ ヽ ! l |L_ ゝヽ_/ ャ=ヽャ‐ \-、 i '7_,.≧=- }} ′ ` ヘ. \ヽ j ff'"⌒ヽ ノ 、_,.ィi レ、 l ヘ!. ノ 7弋 , , 爪从 . i l. イ ハ tt彳′ l j ∧ // ! ト、 _ ‐ュ /7 ∧ヘ. /,ハ ヽヽヘ f二´-‐'' " / / / ヘ ヘ { { ヘ 丶 ゝ _ /∨ / ヘ ヘ ヘ! ゝ \ ` ┬-‐' /! ィ′ ヘ ヘ 丶、_ \ 广弌irく l l 〉────'┼‐-、 !| \ Y/ /V ≦ヽl ∨ l ト !| ハ l| ィイ' 7ソトミ、 ヽヽ ヽ. l l 厶イ j ∧/ //ハヽ\∨lルl l f´ i ノ/ ∧∨// ヾ 、 ゝ'.ノ l 透華「」 京太郎「み、みなさん落ち着いて!」アタフタ ひのちゃま「話は最後まで聞かなきゃ!!」アセアセ 694 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 22 42 40.50 ID BZFVShXDo [13/20] ~~十分後~~ 透華「と、とにかく、今の状態では私がスポンサーになるのは厳しいですわ」ワナワナワナ ひのちゃま「そ、そうだよね!」 京太郎「そこをなんとかお願いします!」 竜華「なぁ、うちにいい考えがあるんやけど」 煌「なんでしょう?」 竜華「小鍛治プロにスポンサーなってもらえばええんとちゃう?」 久「あら、いいじゃないそれ!」←ついさっき来た 煌「そう言えばサイン会にもいらしてましたね」 竜華「実家暮らしらしいし、相当溜め込んでるんと思うんや」 煌「すばらっ!!」 サンセーイ コカジプロデイコー ソレガイイ ウンウン ソウシヨー 透華「」ガタガタガタガタガタ 京太郎「少しはこっちを気にしろよぉぉぉぉ!!!」 ひのちゃま「あーもう、ダメだこりゃ」ゲンナリ 透華「だ、だから、ひ、ひひ、一つ条件ををを」ガチガチガチガチ 京太郎「怖い!? なんか龍門渕さんの顔が主に怖い!?」ヒィィィ ひのちゃま「」 透華「そ、そそそそそその条件とは」ギギギギギッ 京太郎「……」 選択安価 ↓3 1 透華さんの話を聞いてみる 2 やっぱりすこやんに頼むっきゃねぇ! 3 ハンサムな須賀京太郎は別の方法を思いつく 4 どうにもならない。現実は非常である。 708 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 22 52 07.48 ID BZFVShXDo [14/20] カエレヨー! カエレー! カエレッテバヨー! カエリナサイー! カ・エーレ! カエレレノレー! 透華「わ、わわわたたたたくくくしししし」ガタガタガタガタ 京太郎「(やめてくれ、そんなに圧をかけたら……!!)」 透華「……はぅっ」シュゥゥン / / / ├-、 / / / ノ レi 〉 // / / N ' / /;' / // / /!|.| /// // r='/ , ナメ ハ!.| i/.// 《/ i,.cイナソノノ ! ト、// メ、 ! `′{ リ ノ !))/ //メ、! | __ ノ/ / ノ(. ///ノ,ハ |_ / ノ /_/ //-‐=<\ ゙、 |/ / /// ∧ \\\ハ i! 〈 (/ / \ \! i |. | 丶、ヽ 、 / \\ト-V ノ ヽノ \ \ 〉/ / ノ ヽ ヾ、( ゙、 \ Vイ ゙、 \ Y! i ` ! ゙、 京太郎「ああ、龍門渕さんが……しょげてしまった!」ガビーン 透華「グスン」プルプル 京太郎「(このままじゃまずい……俺がどうにかしないと!)」 考えろ、考えるんだ! どうにかしてアクセル1を救う方法を! 京太郎「それは、それは!!」 京太郎が考え出した方法とは!? 安価↓4 1 麻雀大会で稼ぐしかねぇ!! 2 俺自身が担保となることだ……! 3 エスポワール? 4 自由安価 内容をダメだと判断したら↓ 727 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 23 00 14.86 ID BZFVShXDo [15/20] 京太郎「……やっぱ、それしかねぇか」ハァッ 竜華「須賀君?」 京太郎「どう考えても、みんなが助かる方法がこれしか思いつきませんでした」 久「ちょ、ちょっと須賀君!? どういう……」 京太郎「俺を担保にして、金を借りてきます」 一同「!?」 京太郎「それしかありません」 竜華「な、何を言うとるん?」 京太郎「……すいません。トップアイドルになる約束、守れませんでしたね」 竜華「な、なぁ、冗談やろ? へ、へったくそな冗談やで……?」ワナワナ 京太郎「それじゃあ、俺。行きます」テクテク 久「待って須賀君!!」 煌「どこに行く気なんですか!?」 京太郎「……また、どこかで会いましょう」ガチャッ バタンッ 竜華「な、なんでや……」ポロポロ 久「一体、何をする気なの……?」 煌「京太郎君……?」 ~~一年後~~ 【アクセル1】 社長「……」 竜華「……もう、一年が経ったんやな」 社長「ああ。そうだね」 竜華「まだ……居場所は見つからんの?」 社長「……すまない。死力は尽くしているんだが……」 竜華「そんなん、言い訳やん」ボソッ あの日。 突如として姿をくらました京太郎君は……一週間後、一億円を持って現れた。 その金で会社はなんとかなったんやけど、その日を境に……京太郎君は忽然と姿を消してもうた 754 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 23 09 48.52 ID BZFVShXDo [16/20] 竜華「おじさん、うち。今でも夢見るんや」 社長「え?」 竜華「京太郎君が帰って来て、うちと一緒にトップアイドルを目指してくれる」 社長「……」 竜華「なんでやろな……ありえへんってわかっとるのに……わかっとる、のに……」ポロポロッ どうして、こんな夢見るんやろうな…… 竜華「京太郎君……」 ~~鹿児島~~ 霞「食事、持ってきたわよ」 「……ありがとうございます」 霞「今日は……顔色がいいのね」カチャッ 「少し、思い出していたので」 霞「俗世のことはもう……忘れなさい。貴方はもう、永遠にこの土地を出られないの」 「分かってますよ。それが、俺の役目ですから」 霞「……ごめんなさい」 「いいんすよ。俺が望んだことですからっ」ニッ 霞「どうして……?」 「え?」 霞「どうして、こんな状況でも笑っていられるの?」 「んー、理由は色々とありますよ……まぁ、可愛い嫁さんも貰えましたし」 霞「それ、本人に言ってあげてね。きっと喜ぶから」 「あはは。でも照れるんですよね、そういうこと言うと」ポリポリ 霞「……本当に納得してる?」 「してますよ。それに俺、こう思うんですよ」 霞「え?」 京太郎「やっぱ、人生は楽しんだもん勝ちなんだって」 END1 【籠(鹿児)の中の鳥】 762 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 23 12 22.87 ID BZFVShXDo [17/20] <<クイックロード>> 京太郎「はっ!? なんだ今のは……」 ひのちゃま「京太郎君?」 京太郎「あ、いえ……」ウーン? 透華「と、とにかく、今の状態では私がスポンサーになるのは厳しいですわ」ワナワナワナ ひのちゃま「そ、そうだよね!」 京太郎「そこをなんとかお願いします!」 竜華「なぁ、うちにいい考えがあるんやけど」 煌「なんでしょう?」 竜華「小鍛治プロにスポンサーなってもらえばええんとちゃう?」 久「あら、いいじゃないそれ!」←ついさっき来た 煌「そう言えばサイン会にもいらしてましたね」 竜華「実家暮らしらしいし、相当溜め込んでるんと思うんや」 煌「すばらっ!!」 サンセーイ コカジプロデイコー ソレガイイ ウンウン ソウシヨー 透華「」ガタガタガタガタガタ 京太郎「少しはこっちを気にしろよぉぉぉぉ!!!」 ひのちゃま「あーもう、ダメだこりゃ」ゲンナリ 透華「だ、だから、ひ、ひひ、一つ条件ををを」ガチガチガチガチ 京太郎「怖い!? なんか龍門渕さんの顔が主に怖い!?」ヒィィィ ひのちゃま「」 透華「そ、そそそそそその条件とは」ギギギギギッ 京太郎「……」 選択安価 ↓3 1 透華さんの話を聞いてみる 2 やっぱりすこやんに頼むっきゃねぇ! 3 ハンサムな須賀京太郎は別の方法を思いつく 4 どうにもならない。現実は非常である。 786 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 23 25 54.92 ID BZFVShXDo [18/20] 776 すこやんを選択でも正解 ハンサム選択の後に4でフォローor麻雀大会でも成功 ちなみにエスポワール、現実は非情であるもEND行きだった まぁ、泣きかけている透華さんを放っておくような京ちゃんは強制EDにぽいってことで 京太郎「とりあえず落ち着いてください、ほらお水です」 透華「あ、ありがたく頂きますわ」ゴキュゴキュ 京太郎「大丈夫ですよ、みんな悪ふざけしてるだけですから」 透華「そうですわね……」 ひのちゃま「(割と本気だっただろうけどね)」) 京太郎「それじゃあ、話の方を続けてください」 透華「ええ。先程も申した通り、私は重度の声優ファンですの」 京太郎「はい」 透華「それでグッズなどを集めているのですが、その事にお父様はあまりいい顔をしませんわ」 竜華「なんやそれ? 好きな事に夢中になって何が悪いん?」 透華「お父様は頑固でして、私もほとほと困り果てていますのよ」ハァ 京太郎「なるほど。その有様じゃ、声優事務所への融資なんて許可してくれるわけないですね」 煌「それなら結局どんな形でも、スポンサーになるのは無理じゃないかな?」 透華「それが、そうでもないんですの」 京太郎「え?」 透華「お父様が嫌いなのは……声優」ボソッ 一同「……え?」 透華「つまり声優が嫌いで、私に反対しているんですわ!!」ムキィーッ!! 京太郎「」 797 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 23 39 30.45 ID BZFVShXDo [19/20] 透華「私は、こんなにも帝王を応援していますのに!」ムキィィィ 京太郎「あ、えーっと?」 透華「何が……真っ当な役者でも無い半端者に金を出す気はない……ですってぇぇ!?」ギリギリッ 竜華「なんやムカついてきた……!」 煌「それは許せません!!」 てらしー「気に入らねぇな……」 のんたん「うん。そういう考えの人がいるってのは分かってるけど……」 だいちゅう「悔しいよ!」ギリッ くろださん「このまま舐められてたまるか!」 ザワザワ ソウダソウダー!! ユルセネーゼ! 京太郎「でも、やっぱり声優を認めてくれない以上……無理なんじゃ?」 透華「あら、貴方は一体なんの為にここにいますの?」 京太郎「え?」 透華「全ての鍵を握るのは須賀京太郎! 貴方ですわ!!」 _,.. -- 、__, 、___ ⌒> ´ ´ ヽ `ヽ、 _,. ´ , , 、 | 、 、 ヽ  ̄7 / / 从 、 | | | . /イ / /l/ | | | l}从} | { _/_ { 从ヽ、 { | |/ イ´∨}  ̄´ {∧ { ○ 从{ ○ }'⌒}、{ {从 r-く| \ 叭 __ 八}イ 、 └―┘ ィ/∨ 「¨>-- rく「 ̄ } , ------ ∨_」 , ∨]/|ィ¨7ー-- 、 ////////「//| ー- 」 }ヽ// ///////} {/{////// \∧ r' ヽ }' {/////// |l∧////////Ⅵ,〈 | |///////| |/∧/////////|l∧ ,l |///////| |//∧/////////() \//∧}/////// |////}////////// 「/////∧/////{ |////|///////////∨()////\/// | |////|////////////\///// ∧/ / |////|//////////////\//////,イ |////|//////// ()/////| .\//// .| 京太郎「俺っすか?」 竜華「せや! 京太郎君は声優やない、アイドルや!!」 煌「そうですね! 声優じゃありません!!」 京太郎「で、でも! 俺まだ新人で、駆け出しみたいなもので……」 透華「大丈夫、十分な将来性を見せればオーケーですわ」 京太郎「え? じゃあもしかして……俺が親父さんの説得を……?」 透華「須賀京太郎、貴方に……アクセル1の命運がかかっていますのよ!!」 京太郎「」 804 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/08(日) 23 59 07.48 ID BZFVShXDo [20/20] 京太郎「で、ででででも!? 俺音痴ですし!! 音痴ですし!!」ワナワナ 竜華「音痴やで、ほんま音痴やで……」ポロポロ 透華「そんなことだろうと思いまして、強化合宿を企画しましたわ!」バーン 京太郎「合宿ぅ!?」 竜華「なんやて!?」 透華「詳細は追って知らせますわ! 各自準備しておくことですわね!」 京太郎「いや、でも急にそんな……」 久「あら、いいんじゃない? 面白そうだし」 煌「楽しみですね」 京太郎「いやいや、おかしいでしょう!?」 竜華「……」 透華「その合宿の後、お父様直々にテストをするそうですわ」 京太郎「て、テスト……」 透華「せいぜい認められるように頑張って欲しいですわね」ガチャッ バタンッ 京太郎「なんだか、最後は一気丸め込まれたような……」 久「細かいこと気にしないの! 須賀君なら大丈夫よ」 煌「ギャフンと言わせてやりましょう!」メラメラ こうして、須賀京太郎にアクセル1の命運が託されたのである 果たして透華の用意する合宿とは!? 【事務所前】 透華「……ふぅ」 ハギヨシ「お疲れ様でした、透華お嬢様」 透華「ええ。慣れないことをしましたわ」 社長「おや、もう帰るのかい?」 透華「これは帝王。先程は名演でしたわね」ニコッ 社長「あんな演技したの若手以来だよ」ハハハ 817 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/09(月) 00 10 03.20 ID r7eBwC+7o [1/5] 810 選択枝によって世界線が変わる ハギヨシ「でも、いいのですか透華お嬢様?」 透華「?」 ハギヨシ「所属している方々には後ですぐにお知らせするにしても、京太郎君は……」 透華「それが目的でしてよ」 ハギヨシ「それは一体……?」 社長「須賀君は徐々に実力もつけ、周囲からの理解も得た」 透華「ですが、アイドルになる上で大切なモノをまだ持っていませんわ」 社長「だが、ここまで追い詰められればきっと彼も……」 ハギヨシ「まさかっ! その為だけにこのような……!」 社長「それくらい必要なモノなんだ。アイドルにとってアレは」 透華「(それに、今の状態で衣に合わせるわけにも行きませんわ)」ウツムキ ハギヨシ「しかし、須賀君がそれを知ったら……!」 社長「大丈夫。彼ならきっと分かってくれる筈だ」 ハギヨシ「(まさか、京太郎君のアレを克服する為だけに……こんな大掛かりなドッキリを!)」 社長「君は聞いたことがないだろう。それくらい酷いのだよ」 社長「彼の音痴は」 透華「アイドルで音痴って……ありえませんわ」 ハギヨシ「頑張ってください、京太郎君」ホロリ 京太郎「ぼぇぇぇ!!」 一同「「「「」」」」ブクブクブクブク 827 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/09(月) 00 19 02.23 ID r7eBwC+7o [2/5] 【翌日 アクセル1】 京太郎「それにしても合宿か……」ウーン ←知らない人 久「タイヘンネー ジムショガツブレチャウワー」←もう知ってる人 煌「ガンバリマショー」←もう知ってる人 竜華「なんや二人とも!! 一大事なんやで!!」←知らない人 久「ソウネー」 煌「ガンバリマショーネー」 男性声優陣「タイヘンヤナー」←知ってる方々 女性声優陣「ガンバッテスガクゥーン」←知ってる方々 社長「ぁ~」←まだ演技してる人 竜華「な、なんて緊張が無いんや!」 ←知らない人 京太郎「大丈夫です。俺が、俺がしっかりやりますから」ブルブル ←知らない人 竜華「やったる! やったるで!!」←知らない人 はやり「大変そうだねー☆」←もう知ってる人 京太郎「そう言えば、合宿って場所はどこなんですかね?」 竜華「そういや、メールが来とったわ」カチカチ 京太郎「どこなんだろう……?」ボーッ 安価下 1~4 で一番高いコンマ ゾロ目で確定 好きな高校の名前をどぞー ※その高校の県での強化合宿になります 842 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/09(月) 00 28 37.70 ID r7eBwC+7o [3/5] 竜華「やったで! 大阪や!!」ワーイ 京太郎「おぉ! 大阪ですか!? 行ってみたい場所がたくさんあるなぁ」 竜華「おっ、京太郎君。大阪は初めてなん?」 京太郎「はい! 竜華さん、案内お願いしますね」ニッコリ 竜華「おう、任せといてや!」ニコッ /. . ヽ .' . . . . |、 ヽ `、 .i . . . . | vヘ `、 . .i . . . . | Vヘ ;, . .i . . . ii / j vヘ i . .i . . . |ト、 . / / / vヘ | ノ.. .i . . . | \ イ /) / i .ハ |-‐ ´ 〉 i|. . . |i__ニ=¬‐ / | /)' / ーi ト、 ム=-‐ ⌒ヽヘ |i . . . |i . イレi /// | i i /|i }ヘ} |i . . . |i . . ' {i | イ /´ 」レj / イi / }} |i . . . |i . | ,yア抖苧弓ミ ,ィi抖弓ミト、 |ii ,' }} |i . . . |i . レy' ん)'//心` ん)/心 ヾ〉 / / }} ドキッ |i . . . レ'⌒ヾ . 厶ヘ {ヘ{'///^} {ヘ{//^} /ムィ / }} | . . |' ヽヘ 乂ミ它ソ 乂它ソ /ムイ i . . ト、 ' | | i . . |iへ /i/i/i/i/ 、 /i/i/i// j i . . |i . ≧=r ルイ i . . |i . |//,へ 小 i|. i . . |i . v///l \ /⌒ヽ イ | i|. i . . |i . V//l ` . ー ‐' / i | i| i . . |i . V/l ` . イ. i | i| i . . |i . . Ⅵ ` ‐-‐<'//」. i | i|_ __|二ニ=-‐¬i . | \ /__〉 !. i | i|  ̄ミへ、 ,,へ へ |i . | \ ' | !. i | i| j j / \. //⌒''<⌒≫、 |i . | \ | | . i | i| j j' / ヽ 〈/ ⌒<⌒≫ |i . | \ | | . i | i| j j / i 竜華「(あれ、でもそれってデートやない……?)」カァッ 京太郎「煌さんも部長も、色んな場所回りましょうね!」 久「そうね、楽しみだわ」フフッ 煌「タコ焼き、お好み焼き……すばらっ!!」キラキラ 照「美味しそうなモノがたくさんありそう」ジュルリ 和「合宿ですか、いいですね」フフ / ヽ . . / / ,イ .| . ′ ,′ / | ト、 ∨ ∧ . i| \ |i__ ;| / 八 | _\ i ⌒|i i || ⌒ N ∨〔 `{ \|_| リ |. 八 | !庁示ミ、 ァ芹示〕 / | \|ハ 乂 ソ 乂 ソ lγヽ | | i . ,,, , ,,, ノ | | l圦 _ ー ´ | | j | > イ | l | | / }. |i 〕 | i| 八 |. / /l |i /リ ト、リ /| 〕 竜華「……」 853 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/09(月) 00 42 22.41 ID r7eBwC+7o [4/5] コノアホンダラァァァァ!! ヒィィィィィ!? キョウトイウキョウハユルサヘンデ!! ユルシテクダサァァァァイ! 久「さて、どうなるかしらねぇ」ノホホン 煌「この課題を乗り越えることができるかどうか……」ノホホーン 照「京ちゃん頑張って」モグモグモグ 社長「小清水君も来るかい?」 和「え? 私も付いていっていいんですか?」ヤッター 社長「もちろんだよ、ハッハッハ」 竜華「この鈍感! 不潔!! チャラ男!! すけこまし!」ポカポカ 京太郎「いたたたっ!? な、なんなんですか!?」ヒィィィ 竜華「知らん! もう好きにしたらええやん!! このアホ!」ポカポカ こうして、京太郎の強化合宿の日は近づいていく そして…… 竜華「ということやから、今度みんなに紹介したる!」ニパァァァ 泉「須賀京太郎が、大阪に?」 セーラ「おー、それは嬉しい知らせやな」ヘヘッ 浩子「……」スッ つカメラ 雅枝「ええなぁ。一緒に写真撮って、それをあの子らに不倫相手やーって見せてみよ」キットオドロクデー 怜「……」 / ヽ , ' . . . . 、 / / / ; . . . .ヽ ヽ ,' /. / / ;ィ ,'.| | . ! .゙. 'ヽ' /-!-',' ; イ,'__| _ ! ! . .| .! | !> |/ |'|'-l /; / l /!ヽ ! . |<! j ´| /リ | / / !x、| /| ' ! .| ,' ハ l〈 ,ァ=ミ´ ,..‐==ミ / / ! .| / l ヽ !′ ` `〃 ,' ! 楽しみやな! / ! {.! ,, ,, , ,'| ! l. / . | `l " " ,'_j ! 、 / | 、,r===~ ノ ,' l . ヽ ヽ .' ハ | '/≧ ... _ ,.._ < / / . . |ヽ! | ' l .! '/ λ! ´ _,,レヽ / ,' /L. -─、! i! |' | ,r=、 、 '/ _ ノ 、 r ´ 7イ /;' /- 、 i! / ` `ヽ.、 ノ、 `ヾ 、 // ' ;' ハヽ li! / \=X=K=、ニ_Y ! ,' ! | /二ニゝ //「| トヽ、7/ | .,'l | r'´-‐ 、\ ,.チ/|| | | \'./| |.,' | | 果たして、千里山で京太郎を待ち受ける試練とは一体!?!? 892 名前: ◆RwzBVKdQPM[sage] 投稿日:2013/09/10(火) 00 54 57.77 ID mldD02BGo [2/10] 【透華が現れる数日前 某日 アクセル1】 京太郎「ぼえぇぇぇ!」 竜華「」ピクピク 煌「」ピクピク 久(E:イヤホン)「ふんふふ~ん♪」 京太郎「ほほぇ~!!」バリバリ ヤギ目の音楽トレーナー「あ、もういいDeathぅー! 音程が酷い、ジャイ○ンかっての!」 京太郎「そ、そんな……」 ヤギ目「面白い素材がいるって聞いて来てみたら、自称”アイドル”の須賀京太郎がお亡くなりになってるじゃない」 京太郎「うぅっ……」 ヤギ目「アイドルやめちゃえば?やめるしかないよねやめざるを得ないよ?アイドルもうやめるの?やめちゃえば?やめるしかないよね?やめちゃえば?やめるしかないよねやめざるを得ないよ?アイドルもうやめるの?やめちゃえば?アイドルもうやめる?やめるの?やめざるを得ないよ? もう やめちまえ」 ガシャァァァン! 京太郎「」ガクッ 煌「京太郎君!!」ガシッ 竜華「ちょっ、アンタ!! トレーナーのくせに何てこと言うんや!」 ヤギ目「オーディションに落ちた奴らの顔って超笑えるよねー。あのお笑いショーがあれば世界は平和になるんだと思うよ」 竜華「なっ!?」 久「なんてことを……」ワナワナ 竜華「おじさん、なんでこんな奴連れてきたん!?」 社長「……これが最善だからだよ」 煌「そんな!?」 竜華「これなら瑞原プロに教えて貰った方がええで!!」 ヤギ目「ホントにあの人の指導でアイドルになれると思う? 君の目指すトップになれると思う?」 京太郎「……」 ヤギ目「オレが思うにあの人のやり方じゃ……時間がかかりすぎる」 897 名前: ◆RwzBVKdQPM[sage] 投稿日:2013/09/10(火) 01 07 04.89 ID mldD02BGo [3/10] 竜華「ちょっとずつでええやん! 少しずつ上を目指せば……」 ヤギ目「うまくなりたい上に行きたいなんて茶番だね。もっと手っ取り早くて確実に頂点になることもできるでしょ」 煌「価値観の相違ですね。私達は私達のやり方で……!」 ヤギ目「ムリだってば」 京太郎「……」ビクッ ヤギ目「ところでその超笑える醜態?恥辱にまみれた負け姿?今のうちにちゃんと皆さんに見てもらった方がいいDeathよ?」 京太郎「うぁ……」 ヤギ目「To My Friendsー背中のー羽ー根はーー♪ 失くしたけれどーー♪」ブチブチブチ 京太郎「ぐぁぁぁぁ!?」 ヤギ目「まだー不ー思ー議ーなーちーかーらー♪ のーこーぉーてるー♪♪ 残ってるか京太郎?」 竜華「もうやめや!!」ガバッ 久「いい加減にして!!」 ヤギ目「……」 京太郎「はぁっ、はぁっ……」ゼーゼー 社長「ご苦労だったね。明日は高円宮杯の決勝なのに」 ヤギ目「じゃあ、もう帰りますー」ガチャッ バタンッ 竜華「京太郎君、大丈夫?」サスサス 京太郎「……すみません。俺が不甲斐ないばかりに」ブルブル 煌「気にすることはありませんから」 久「……(でも、あの男の言うことにも一里はあるのよね)」ギュッ 社長「……ふむ」 ガチャッ ひのちゃま「社長、お客様が見えてますよ」 社長「ああ。すぐに行くよ」スタスタ 京太郎「……」ギュッ 901 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 01 18 00.45 ID mldD02BGo [4/10] 【社長室】 社長「待たせたね、龍門渕さん……だったかな?」 透華「ええ。初めまして、龍門渕透華ですわ」スッ 社長「ごれはご丁寧に。それで、今日のご用件は?」 透華「須賀京太郎、というアイドルがここに所属していますわね?」 社長「ああ。とても熱心な、まっすぐでいい子だよ」 透華「彼に会わせたい人がいるんですの」 社長「会わせたい?」 透華「いえ、正確にはある人物に彼を……会わせたい」 社長「なるほど。だが、理由を聞かないことにはなんとも答えられないね」 透華「ええ、ではお話しますわ……」 ~~透華 衣の過去をお話し中~~ 社長「なるほど、それでその子はアイドルに興味を持ったと」 透華「ええ。半ば幽閉の身で、娯楽になるものが少なかったというのもありますわね」 社長「そして、その子の捜している少年がアイドル志望の須賀君かもしれないということか」 透華「運命の奇妙なめぐり合わせを感じますわ」 社長「……やめたほうがいいかもしれない」 透華「え?」 社長「聞いた限りでは、その子はかなり熱狂的なアイドル好きらしいね?」 透華「え、ええ。そうですわ」 社長「だが、あいにくと須賀君はまだまだ未熟でね。演技は並だが、歌唱力はジャ○アンレベル」 透華「じゃいあん?」キョトン 社長「恐らく、失望してしまうかもしれない」 透華「……」 社長「ずっと自分の探していた人が、これまた自分の好きなアイドルを目指している」 一見ロマンティックな展開に思えなくもないが、これまた危険をもはらんでいる 社長「もし、ここで彼女が失望するようなことがあれば――」 透華「傷つく、かもしれませんわね」ウツムキ 903 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 01 28 58.31 ID mldD02BGo [5/10] 透華「では、どうすれば……?」 社長「実は今度、須賀君はドラマのオーディションを控えていてね」 透華「オーディション?」 社長「週間少年ジャンプで大好評連載中のSOUL CATCHER(S)という漫画を知っているかな?」 透華「あ、あの週間少年ジャンプで大好評連載中で! 第一巻が発売されたばかりのあの!?」 社長「ああ。あのLIGHT WINGの作者で有名なあの人が描く、超本格吹奏楽グラフィティだよ」 透華「そんな有名な方の作品が……実写ドラマなんですのね」オドロキ 社長「第一巻が好評につき、どこも売り切れ続出でね。急遽ドラマ化が決定したんだ」 透華「凄いですわ!!」 社長「かくいう私も大ファンでね。毎週欠かさずアンケートを出しているんだ」 透華「これからは私も毎週、アンケを出しますわ!」 社長「あの鬼才、荒木先生の弟子ということもありクセの強い漫画だが……それがスルメ漫画たる所以だろう」 透華「週間少年ジャンプで大好評連載中のあの作品の先生が、荒木先生の弟子!?」 社長「どうだい? 言われてみれば納得だろう?」 透華「ええ。すごくしっくりしますわね」メモメモ 社長「他人の心が見えることで心を閉ざしていた少年が、音楽で人の心を掴む力を持った少年と出会った時……」 透華「物語は始まる」 社長「【SOUL CATCHER(S)一巻】 大好評発売中!!」 透華「これは買い逃せませんわ!!」 のんたん「あの、そろそろ本題に」 社長「う、うむ」アセアセ 透華「忘れてましたわ」アセアセ 914 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 01 39 38.79 ID mldD02BGo [6/10] 社長「そのドラマは知っての通り、音楽を題材にしたものでね」 透華「ええ」 社長「恐らくある程度の音楽的知識や、実力が必要になる仕事だろう」 透華「なるほど、ですが……彼には」 社長「そのとおり。だが今のやり方ではとてもオーディションには間に合いそうにもない」 透華「……」 社長「それで危機感を持たせる為に、キツイ演出をしてみたんだが……やはり逆効果だったようだ」 むしろ、彼のやる気を削ぐような結果になってしまった 透華「……分かりましたわ」 社長「ん?」 透華「それなら、どうあがいても歌唱力を付けざるを得ない状況を私が演出しますわ!」 社長「一体どうやって……?」 透華「それは……」 ゴニョゴニョ 社長「なるほど。しかし、それでは君が随分と汚れ役になってしまうが……」 透華「私よりも、帝王に迷惑をおかけしますわね」フフッ 社長「ははっ。私はいいんだ、須賀君の為になるなら。しかし、どうして君はそこまで?」 透華「……衣の為、ですわ」キリッ 社長「……そうか。なら、利害は一致しているということか」スッ 透華「ええ。やりましょう」 目指すは須賀京太郎の歌唱力向上 そして、それが果たされた時―― 透華「衣、貴方の捜していた人を連れていきますわ」 その為なら私はなんでも…… 透華「あの、サインを頂いても……?」モジモジ 社長「もちろん」カキカキ サイン「倖田○未」デデーン 透華「」 922 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 02 00 02.28 ID mldD02BGo [7/10] 917 でぇじょぶでぇじょぶ、むしろ落ちる要素が無い というか一回も営業してないのに、どうしてそんなに不安げなんですかねぇ? 【透華襲来後 合宿前 アクセル1】 京太郎「んあー!」 ひのちゃま「そうそう、いい感じだよ!」 てらしー「けっ、下手くそが」ペッ 竜華「うんうん、順調やな。後は、うん……歌唱力」ズーン 久「(やっぱり清水谷さんにも伝えた方がいいんじゃない?)」コソコソ 煌「(いえ。清水谷さんは京太郎君に隠しきれそうにありませんので)」コソコソ 久「(なるほど)」コソコソ 京太郎「はぁ、はぁ……」 のんたん「今日はここまでにしておこうか」 京太郎「はい!」 竜華「お疲れ様。合宿に備えてゆっくり休んどき」 京太郎「……はい!」キリッ 果たして京太郎は透華の期待に応えることができるのか!? そして、ドラマオーディションの結果はどうなってしまうのか!? 京太郎「頑張らなきゃな……!!」 【一方その頃】 部員A「最近、弘世元部長キレイになったよね~」 部員B「そうそう! クールに磨きがかかってさぁ!」 部員C「憧れちゃうなぁ!」 / ./{ミミ . . .彡≧ . .\ / . /´ . . . . . . . . . . . . . . . .\i / ./ ./ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . \ ′ . / . . . . . . . . . | . . . . ヽ. . . . . . . . . , . . . ′. . . . . . . . .| .| . . . . . |. . . . . . . . . . . .| . . . . | . . .| . . | .| . . . . . | . . | . . . . . . . i...... . |..... . .| . . .| . ハ| . . . . . | | .| . |......... | | . | .八 . ./7 /|/ ノ| . . . /| | .| . | . . . . .ハ | . | . . . .Tイ示气  ̄ 示气T . . . . . (なぜだ? クールになればなるほど出番が……) | . | . . . . . ` ヒ...リ ヒ..リ | . . .| . .| | . | . . . . ∧ . . .| . .| | . .\ . . .∧ ' . \ | . .| | . . . . \ .∧ -- ム . . .| . .| | . . . . . . . ≧ . ..、 イ . . . . .| . .| | . . . . . . . . . . . . .| > <| . . . . . . . .| . .| | . . .| . . . . >-j f\ . . | . . .| . .| | . . .|>イ く }l | . . .| . .| | / \_ __|l i . . .|\ /\ \ / | . . | \ 淡「ロン! ロン! ロン!!!」 モブ子X「うぼぁぁぁ!?」 カンッ! 948 名前: ◆RwzBVKdQPM[sage] 投稿日:2013/09/10(火) 03 20 20.32 ID mldD02BGo [10/10] その昔ジャンプで連載されていた超絶人気国民総受け漫画、LIGHTWINGという作品があってね その漫画の主人公のライバルで、超絶天才で周り全てを見下してる 才能あるなしに関わらず、全ての人間の心をへし折って、その苦痛の表情を拝むのが大好きなラスボスの鑑 名言が豊富で、未だにネット上では絶大な人気を誇っている > ̄二_ \ \ハ フ / ∧ < ー-- ´ ─  ̄/ / ̄ ̄ ̄ヽ ハ ー───/ / / ノ 、 Vハ __ ←この人 // / /二´ l 二 从「「「! ///7 / / l l <(=)` ´(=) 从{ { { //// / / ハ | | r┤ l┐{ { { ( Yl l lV/// // ハ ! V{ / / r┴, ( Yヽ} } l / ___ ヽVVハ / / / ヽ/ ヽー l ∨ / \\Vェ{ / 〉 ゝ ゝ !! / ヽ ヽノ / \/ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ ゾ 死 フ ィi <´ 蘇 迷 あ ン 臭 } \ / , / ら 惑 ヽ ビ が }、 /へ l / れ D か ヒ !\7 //ヽj / て e っ ド ! \ { j { も a て イ } ノ { / { t の // / / ! / { h ゚ ゚ // ! ! !/ ヘ ぅ / V 〉 ヘ | 973 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 20 14 43.10 ID 4mIrGtYHo [1/9] 前回までのあらすじ 九州に引っ越すまでの一週間、須賀家に泊まることになった煌。 そこで出会った須賀京太郎はとんでもなく、意地悪な奴! もぅ、こんなのイヤだよ…… え?! 一緒の部屋で寝泊り!? きゃー! 私どうなっちゃうのぉ!? 煌「という感じで」ドヤァ 京太郎「いやいや、なんですかその妙な言い回し」 煌「てへっ」ペロッ 【すばら先輩出会い編 後編】 <<煌さんが京太郎の家に来て二日目>> 須賀ママ「京太郎ー! お皿並べて頂戴ー!」 京太郎「えー? ダルい……」ゴロゴロ 須賀ママ「いいから手伝いなさい!」 京太郎「やだねー」 須賀ママ「あんたって子は……!」ゴゴゴゴッ 煌「あ、私が手伝います!」シュバッ 須賀ママ「あっ、いいのよ煌ちゃん! ゆっくりしてて!」 煌「いえ、私が手伝いたいだけですから!」カチャカチャ 須賀ママ「いい子ねー」ジーン 京太郎「……」ゴロゴロ 煌「京太郎君はゆっくりしていてくださいね」 京太郎「……」ジジーッ <<煌さんが京太郎の家に来て三日目>> 須賀ママ「煌ちゃん、お料理上手ね」 煌「ありがとうございます!」ジュワァァ! シャコシャコ 須賀ママ「ふふっ、娘がいたらこういうことが毎日できたのかしら」クスクス 煌「そ、そんな……//」トントントン 京太郎「あぁ~~、チーズ蒸しパンになりてぇ」ゴロゴロ 須賀ママ「うちの息子は全く……」イライラ 煌「難しい年頃ですから」キュッキュッ 須賀ママ「そういうものかしら」ハァ 煌「そうですよ」チャプチャプ 須賀ママ「煌ちゃんは本当にいい子ね。感動しちゃうわ」 煌「いえ……そんなこと」カチャカチャ 京太郎「……」 974 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 20 19 50.49 ID 4mIrGtYHo [2/9] <<煌さんが京太郎の家に来て四日目>> チュンチュン ピヨピヨ 煌「京太郎君、朝ですよ?」ユサユサ 京太郎「ふわぁ……おはよ」 煌「朝ごはんできてますよ。すぐに降りてきて……」 京太郎「……ねぇ、一つ聞いてもいいか?」 煌「はい? どうかし――」 京太郎「疲れない? そういうの?」 煌「え?」ピタッ 京太郎「なんのつもりか知らないけどさ、必死すぎ」スタスタ 煌「どう……いう?」ワナワナ 京太郎「……別に。そう思っただけ」 ガチャッ 京太郎「お前……全然笑わないのな」 バタンッ 煌「……」 <<煌さんが京太郎の家に来て五日目>> 煌「……」ボーッ 須賀ママ「煌ちゃん?」 煌「あっ! はいっ!」ビクッ 須賀ママ「大丈夫? 疲れてるのかしら?」 煌「いえ、そんなこと……」 須賀ママ「今日はもういいから、ゆっくりしてて」 煌「でも……」 須賀ママ「大丈夫。今日こそは京太郎に手伝わせるから」 京太郎「……あいよー」カチャカチャ 須賀ママ「あら、今日は素直ね」ビックリ 京太郎「まぁなー」チャプチャプ 煌「……」 976 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 20 28 18.98 ID 4mIrGtYHo [3/9] <<煌さんが京太郎の家に来て六日目>> 須賀ママ「いよいよ、煌ちゃんがいなくなっちゃうのねー」 煌「……はい」 須賀ママ「本当に娘に欲しいくらいだわ」ナデナデ 煌「そ、そんな!」アセアセ 須賀ママ「あー、でもウチの愚息には釣り合わないわねー」ガックリ 煌「……」チラッ 京太郎「……ふわぁぁ」ネムネム 須賀ママ「全く、あの子ったら。今日で最後だっていうのに」 煌「私は、気にしてませんから」 須賀ママ「でもねぇ」 京太郎「……」 【その日の夜 京太郎の部屋】 煌「……」ボフッ 京太郎「もう電気消すぞー」カチッ マックラ 京太郎「明日早いんだろ? さっさと寝とけよー」バサッ モゾモゾ 京太郎「……」 煌「……あの、一ついいかな?」 京太郎「ん?」 煌「……どうして、この間はあんなこと言ったの?」 京太郎「別に……。ただお前が毎日つまらなそうにしてっから」 煌「つまらなそう……?」 京太郎「心ここにあらずって感じでさ、必死に取り繕ってバカみてぇ」 煌「なっ……!?」 京太郎「……バカにすんなよ」ボソッ 煌「……え?」 京太郎「気を使われなくても、ちゃんとお前を見てるって」 煌「!!!」ドクンッ 京太郎「少しくらい、本当の顔見せてくれよ」 どうして? お父さんにもお母さんにも……おばさんにだって気づかれなかった なのに、どうして? 煌「どうして、君には分かっちゃうのかな……?」 977 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 20 34 58.09 ID 4mIrGtYHo [4/9] 京太郎「……」 煌「…………私、本当は引越しなんて、したく……ない」ボソッ 京太郎「……そっか」 煌「でも……わがままなんて、言えないから」ウルウル 京太郎「……」 煌「あははっ……ごめんね。急にこんな事言っても、迷惑だよね?」 京太郎「ああ、なんて言っていいか分からねぇもん」 煌「……」ギュッ 京太郎「でもさ、そういうのって我慢するもんじゃないと思う」 煌「え?」 京太郎「自分の心の中で感情を押し殺しても、なんにもならねぇじゃん」 煌「!!」ドクンッ 京太郎「……俺、まだガキだから分からねぇけど」 煌「……」 京太郎「お前の誰かの為に頑張る姿、かっけぇと思う」 煌「かっけぇ……?」 京太郎「今までの俺って、自分が楽しむことばっかり考えて……周りに迷惑ばっかりかけてきたんだ」 煌「……」 京太郎「だから、誰かの為に役立とうとする考えに……憧れた」 煌「憧れ……」 京太郎「でもさ、やっぱりダメなんだよ。自分の事を省みない奉仕なんて、受ける方も辛い」 煌「自分の事?」 京太郎「……俺なら、もっとうまくやるね」 煌「それはどういうカタチ、なのかな?」 京太郎「わかんね」 煌「は?」 京太郎「でも、とにかく人生を楽しむ」 煌「人生を楽しむ……」 978 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 20 43 50.81 ID 4mIrGtYHo [5/9] 京太郎「そして本当に好きな奴らを支える」 本当に守りたいものを見つけて…… 京太郎「……そいつらと一緒に、楽しく生きる」 煌「そんなこと、できるのかな?」 京太郎「……? やってみなくちゃ分からないだろ?」 煌「!!」 京太郎「だから俺はあのぽんこつ達の面倒を見るし、これからもそれは変わらない」 煌「……私にも、出来る?」 京太郎「知らねーよ。やりたきゃ勝手にやれ」モゾモゾ 煌「ごめんね……」 京太郎「でも、どうしてもって言うなら」ボソッ 煌「え?」 京太郎「お前も俺の仲間に入れてやる」 煌「なか……ま?」 京太郎「一緒に人生を楽しむ。支えあって生きていくんだ」モジモジ 煌「……プロポーズ?」 京太郎「ばっ! ちげーっての!!」バタバタ 煌「ふふっ、でもなんだか……そういう風に聞こえるね」クスクス 京太郎「……やっぱやめた。お前は仲間じゃない」ムスッ 煌「えぇー!?」 京太郎「今日から俺の手下だ! 部下で、召使で、下僕だぜ!」 煌「げ、下僕って……」エー? 京太郎「京太郎様って呼んでいいぞ!」ドヤァ 煌「……ぷっ」 京太郎「!?」 煌「あはははっ!」」 京太郎「なっ?! 何笑ってんだよ!」プンプン 煌「だって、京太郎様って……」プククク 京太郎「~~~っ!!」カァッ 979 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 20 49 48.22 ID 4mIrGtYHo [6/9] 煌「……でも、嬉しいな」 京太郎「え?」 煌「そんなこと言ってくれる人、今までいなかったから」 京太郎「……」 煌「うん、なんだか元気出てきた!」ニカッ 京太郎「……暗くて顔はよく見えねーけどさ」 煌「?」 京太郎「多分、今のお前……すっげぇ可愛いと思うぜ!」 煌「ふぇっ!?」ドキッ 京太郎「……じゃあ、もう寝るぞ」モゾモゾ 煌「……ねぇ、京太郎様」 京太郎「おう、なんだよ?」 煌「今日だけ、一緒に寝てもいいかな?」 京太郎「え?」 煌「……えいっ」ダイブッ ボフッ! 京太郎「ぐえっ!?」 煌「ふふっ」モゾモゾ 京太郎「な、なんだよ!? 入ってくんな!」 煌「よいではないですか、よいではないですかー!」ギュゥゥゥウ 京太郎「ぬぉおぉぉぉ!?」ムニュムニュ なんだ、これ!? 柔らかいモノが当たって……!? 京太郎「くぅっ!?」 煌「……ダメ、ですか?」ウルウル 京太郎「……」 ムニュゥゥゥン 京太郎「だ、ダメじゃないです」マッカッカッカ 煌「すばらっ!」ピカァッ 982 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 20 59 09.13 ID 4mIrGtYHo [7/9] 京太郎「……」ドキドキ 煌「……」ギュッ 京太郎「暑いだろ」ドキドキ 煌「……もう少しだけ」ギュゥ 京太郎「……」 煌「もう、少しだけ……」ポロポロ 京太郎「……好きにしろってばよ」 煌「ありがとうだってばよ」 京太郎「大したやつだ……」 こうして、最後の夜は更けていった 結局一週間を通して、京太郎君とまともに会話できたのはこの時だけだったのかもしれない でも……それでも私には十分だった 煌「(ありがとう、京太郎君)」 これからも私、頑張るよ ~~~~ 【翌朝 京太郎の部屋】 チュンチュン ピヨピヨ 須賀ママ「いつまで寝てるのー?」コンコン シーン 須賀ママ「うーん? 入るわよ?」 ガチャッ 須賀ママ「……あらあら」クスクス スピー ムニャムニャ 須賀ママ「これじゃあ、起こせそうにないわね」フフッ 京太郎「……」ムニャムニャ 煌「……」ムニュ お手手「」ギュゥゥゥゥ 須賀ママ「記念写真撮らなきゃ(使命感)」パシャッ! ~~~【現在】~~~ 煌「それが……この写真」ギュッ 京太郎「そんなこともありましたね」ハズカシイ 煌「ふふっ、覚えてるんですね? 京太郎様」クスクス 983 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/10(火) 21 09 26.35 ID 4mIrGtYHo [8/9] 京太郎「あんな支離滅裂な事言ってたかと思うと、死にたくなりますよ」ゲンナリ 煌「そうかな? 私は結構好きだよ?」フフフ 京太郎「やめてくださいよ……」メソメソ 煌「……ありがとう」 京太郎「え?」 煌「あの日があったから、私は……どんなに辛いことがあっても頑張れた」 京太郎「煌さん……」 煌「だから、ありがとう」 京太郎「それは、俺の台詞ですよ」 煌「え?」 京太郎「俺も、煌さんに憧れていたから」ポリポリ 煌「っ!」ドキッ 京太郎「だから、その……俺が俺になるきっかけをくれて、ありがとうっつーか、なんていうか」マッカッカ 煌「なっ、何を急に……//」カァッ 京太郎「これからも、こんな俺をよろしくお願いします」ペコリ 煌「……うん! 頼まれなくても、面倒見てあげようかな?」クスクス あの日、君に言われた事――絶対に忘れない 私、これからもずっと……人生を楽しむから 京太郎「はいっ!」 大好きな―― / / / \ . . ゚。 ゚。____. ′ | ヽ . 八 .゚ `ヽ | | .. .| ゚。 _,,.. --=ニ、 i ト ヽ \. / | |、_________ - 、. | | ´ .. `.| | \ .i / / | γ´ ̄ .. . | | ハ ∧ィ八 | | ‘。 } // / ゚. ハ/ .. .|∨∨\| レ' 彡=≠=ミ ^i ’ │ } / ′ / ‘。 ', ト'≫=≠=ミ うl//ハ }トレ-、/ /... / { / ‘。 ', { 〃 うl//ハ 弋// ツ / |__ミ==-=彡 |\ } { ゚ . -j代 弋// ツ `¨´ \ | \______,,..ィ__ . `¨´ ' . . . . . ゚ | 入 / ∨ ハ ゚ . . . . . _______ l‐ ′ `¨ア¨¨¨´ \ /、 、 「/ ノ / 京太郎君と―― 丶 _ _ _ _ _ _ _彡 `¨ ヽ ` ー‐ ´ / 一緒に! ` ..,,_ /{ _} ¨¨´ |入 /...| /.....\ カンッ!! 煌「でも、今止まっていたから腕立て100回追加ですね!」 京太郎「」 煌「ふふふっ」ニヤリ
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A「悪いな、ロンだ」 京太郎「うがああああああ! 聴牌してたのにぃいいいい!!」 B「とても麻雀部員とは思えない警戒の低さだな」 C「そんなんで大会出れるのかよ」 京太郎「うるせぇ……だいたいお前らそんなに強いんならうちの部に来てくれよ」 B「部活とか怠いわ」 A「まぁ、あの原村さんと一緒の部活っていうのは魅力的なんだけどな」 A「お前の様子を見ているとちょっとな……」 C「どう見てもパシリだろ」 京太郎「……やっぱりそう見えるのか?」 A「どっからどう見てもな」 B「女子がお前のことタコス買い出し器って呼んでるの聞いたぞ」 京太郎「くそっ! これもみんなあのタコス娘のせいだ……」 C「まぁ戦力にならないんじゃ仕方ないな」 A「女子の方は団体にも出るんだろ? 去年のミドルチャンプもいるみたいだし、お前の存在意義はそんなもんさ」 C「役にたててよかったな!」バシバシ 京太郎「はぁ……もういっそマネージャーに転向しようかな」 A「そういや新体操の女子とかがお前のこと欲しがってたぞ。麻雀部で腐らせておくのはもったいないって」 C「羨ましいねぇ、イケメンは」 京太郎「新体操はおもt……いやなんでもない」 B「そういやこの間読んだ雑誌で、女子ランク全国2位の学校のエースの特集組んでてな」 B「なんでも病気で生死の境をさまよってから、いきなり強くなったらしいぞ」 A「そんなプライベート情報まで載せていいのかよ」 B「ゴシップみたいなもんだからな、信頼はできないんだろうけど」 京太郎「……その話マジか」 C「おいおい、冗談でもやめておけよ」 京太郎「わかってるって、いくら俺でもそn」ブブブ 京太郎「…………タコス要請が出た、もう部活に行かないとな」 A「強く生きろ」 B「辛いからってさぼんなよー」 京太郎「行ってくるわ。じゃあな」 ~部活後~ 京太郎(来る日も来る日も雑用ばかり)トボトボ 京太郎(たまに卓についたら、みんなから毟られるだけの銀行扱い) 京太郎(カモだと思って連れてきた咲はどう考えても怪物) 京太郎(優希はやけにまとわりついてきて鬱陶しいし) 京太郎(和目当てで入ったのに、肝心の和は咲にお熱と……) 京太郎(俺の青春は一体何のために……) 京太郎(…………もしも、もしもだ) 京太郎(麻雀が強くなって活躍することができたら……) 京太郎(和も……いや、それ以外の美女をも振り向かせることができるかもしれない!) 『なんでも病気で生死の境をさまよってから、いきなり強くなったらしいぞ』 京太郎「………」ゴクリ 京太郎「死にかけるだけ……なら大丈夫だよな?」 京太郎(そう、何も死ぬ必要はない) 京太郎(確実に生還できる方法で、なおかつ命を危機に晒せばいいんだ……) 京太郎(麻雀は競技人口1億人を超える、超メジャー競技) 京太郎(成功すれば、俺の灰色の青春は一気にバラ色になるはず!) 京太郎「おっし! やってやるぞ!」グッ 安価 19 京太郎が死に近づく方法 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/11/22(木) 00 18 31.26 ID IrLN3meiO 霞さんにクラッシュさる 京太郎(とりあえず、決行前に成功祈願でもしに行くか) 京太郎(まだ日は落ちきってないし、どうせだからあそこの大きめの神社にでも) ――神社境内―― 小蒔「……」ウロウロ 京太郎(ん? こんな時間に巫女さん?) 京太郎(というか、ここで巫女さんを見るのは初めてかもしれない) 京太郎(それにしても……立派なおもちをお持ちで……)ジュルリ 京太郎(ちょっと声をかけてみよう、これを機にお近づきになれるかもしれないし) 京太郎「あの、すみません」 小蒔「ひっ!?」ビクン 京太郎「いや、怪しいものでは……」 小蒔「えっと……その、なんの御用ですか……?」 京太郎「ちょっとお参りに来たんですが、この神社の方ですか?」 小蒔「いえ、私は用事があってちょっと寄っただけで……」 京太郎「そうだったんですか、道理で見かけない顔だと」 小蒔「あの……このあたりにお住まいの方ですよね……?」 京太郎「え、ええ、まぁ……」 小蒔「あの……このあたりで私と同じような格好をした人を見ませんでしたか?」 京太郎「いや……見てませんけど……」 小蒔「そうですか……すみません、一緒に来た人とはぐれてしまったもので」 小蒔「探し回ってみたんですけど、どこにも見当たらなくって……」 京太郎「それは大変ですね……」 京太郎(おお……近くで見るとまた想像以上に……)ゴクリ 京太郎「一緒に探すのを手伝いましょうか? 土地勘はありますし」 京太郎(和以上の逸材……加えて漂ってくるお香の甘い香り……) 京太郎「もう暗くなってきたのに、女性一人で歩き回るのも危険でしょう」 京太郎(くっ……いかん! オナ禁してきたせいで俺のリー棒がっ!!) 小蒔「そんな……そこまでしていただかなくても……」 京太郎「いえ、この須賀京太郎、目の前で困っている女性をほうっては置けません」 京太郎「さぁ、早く行きましょう」グイッ 小蒔「あ、ちょ」 霞「あらあら、そこの獣は小蒔ちゃんに何をしているのかしら」 京太郎「え?」クルッ ギュム パンッ!! 京太郎(あれ……ここはどこだ……?) 京太郎(あたりは霧の中のようにぼんやりとしてる) 京太郎(俺は一体……) 京太郎(…………あの光は) 京太郎(…………) 京太郎(…) 京太郎() 安価 45 京太郎が手に入れた力 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/11/22(木) 00 49 37.30 ID 3eJX9VBr0 牌が一つ飛ばしで透けて見える 京太郎?「ぅう……」 京太郎?「…………ここ……は?」 霞「気がつきましたか!?」 京太郎?「……あなたは?」 霞「石戸と申します、あの時は勘違いで取り返しのつかないことを……」ドゲザ 京太郎?「取り返しのつかない……?」 霞「…………私のせいで、あなたは既に男性ではなくなってしまいました」 京太郎?「へ?」 霞「正確には男性としての機能を失って……」 京太郎?「は……え……?」 霞「今から3日前、私はあなたが小蒔……我が一派の姫君に襲いかかっている暴漢だと勘違いをし、睾丸を握りつぶしてしまいました……」 京太郎「……握り…潰し?」ゾク 霞「今、私たちはあなたに2つの選択肢を用意できます」 霞「一つは、睾丸を失ったまま男性として生きていくこと」 霞「もう一つは、私たちの儀式で完全に女性に生まれ変わるということです」 霞「完全にこちらの責任でこのようなことになってしまい……本当に申し訳ありません……」 京太郎?「待ってください……話が急すぎて何が何だか……」 霞「急かすようで申し訳ありませんが、女性になる方を選ぶのでしたら早めに儀式を行わないと間に合わなくなります……」 霞「どうか、この場でご決断を……」 京太郎(女……俺が?) 京太郎(ど、どうすればいいんだ俺……) 85 玉無し野郎ルートor京子ルート 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/11/22(木) 01 14 05.28 ID l4dHd1QO0 京子 京太郎(風前)「えっと……中途半端なのはアレ? なんで……女にしてもらえますか……?」 霞「!! 分かりました、では早速準備に取り掛からせていただきます」スッ ハッチャン! イマスグミンナヲココニ リョウカイデスヨー! バタバタ 京太郎(風前)「これで良かったんだろうか……」 京太郎(風前)「何が何だかさっぱり分からないが……」 ~1週間後~ ――長野清澄―― 京子「とうとう帰ってきてしまったか……」 京子(儀式が終わってから、女性としての基礎知識を学んでから帰ってきたわけだが) 京子(まだ未だ違和感が拭えない……) 京子(髪はロングになってしまったのはいいとして) 京子(問題はこのおもちだ……) 京子(男性器のサイズに比例するらしいが、標準で15てそんなに大きかったのか? ) 京子(周りの人間よりはデカい気でいたけど、そもそもそんなに人のを見たわけでもなかったからなぁ) 京子(さて、ここからが正念場だ) 京子(相手に自分の言うことを信用させる神水……) 京子(これを香水の感覚でつけていれば女になったという事実をすんなりと受け入れさせることができる……らしい) 京子(不安だ……) 京子(とりあえず家に行くか……) ――自宅―― 京子「ただいまー」 母「はい!? どなた……」 京子「俺俺、京太郎だよ!実はさ、帰り道で体が熱くなったと思ったらこんな体になっちゃってさ なんか国立研究所みたいなところへ連れて行かれて、今日まで検査してたんだよ! 俺も信じられなかったんだけど、実際こんなことになっちゃってるわけだし 新種の病気みたいでまだ話を大きくしたくないらしいから発表はしてないんだけど 体にこれといった事情はないから問題ないし、心配しなくても大丈夫だぞ」 母「……」 京子(マズイ……顔が歪んでる) 京子(このまま警察ルート直行か?) 母「それは、大変だったねぇ……」ホロリ 京子(ちょろすぎワロタ) ――部室―― 京子(とりあえず同じ要領で教師を納得させることに成功した) 京子(あとは麻雀部の人間だけだが、まだ誰も来ていないな……) 京子(まあ女になったことに慣れていないがための体調不良を装って抜け出してきただけなんだけどな) 京子(この神水、かなり使えるから温存しておいたほうがいいな) ガチャ 咲「……え?」 京子「あ、咲」 咲「…………」プルプル 京子(あ、マズイ説明しないと……) 京子「あー、咲これはだな」 咲「京ちゃあああああああん!!」ダキッ 京子「!!??」 咲「どこに行ってたのバカっ! 私がどれだけ心配したとっ……!」ギュウウ 京子「は? え?」 京子(落ち着け、俺はまだ何もしてないぞ) 京子「えっと、先生から聞いたのか……?」 咲「なんにも聞いてないよ! 京ちゃんが帰ってきてるなんて一言もっ!」 京子「じゃ、じゃあなんでわかるんだよ……」 咲「そんなの私にもわからないよ……でも、絶対に京ちゃんだってわかるの!!」 京子(さっぱりだ……) 咲「良かった……良かったよぉ…………」ポロポロ 京子(まいったな、不思議なこともあるもんだ……) 京子(それにしても……) 京子(自分と比較することでより一層際立つ咲ボディの貧相さ……) ――部員への解説後―― 久「それにしても……特筆すべきはその胸よね」 優希「まさか犬の胸がのどちゃんの胸と拮抗する日が来るとは……」 まこ「髪も目を見張るような美しさの金髪じゃのう」 和「なぜでしょう……そんなオカルト有り得ない、と思うことができないのは……」 咲「でも、これで久しぶりに全員が揃いましたね!」ニコニコ 京子「ははは……みんながすんなり受け入れてくれて助かりました」 久「とにかく、無事に戻ってこれてなによりだわ」 久「今日はお祝いにパーッとやりたいところだけど……」 まこ「県予選も近いし、悠長なことは行ってられんのう」 久「ということで、今日も麻雀の特訓に励みたいと思います」 咲「そうだ! 久しぶりだし京ちゃんも一緒に打とうよ!」 京子「え?」 久「そうね、女の子になったわけだし、腕次第では団体戦にも出場できるわよ?」 まこ「京太郎……おっと、京子と呼んだほうがええんか?」 京子「どちらでも構いませんよ」 まこ「女子に京太郎と呼ぶんは気が引けるけぇ、京子にするか」 和「私は……須賀さんでいいですね」 優希「よしっ! 長いこと躾てなかったし、早速犬を調教してやる必要があるじぇ!」 久(なんだか以前より危険なセリフに感じられるわね……) 咲「みんなもこう言っているし、ね? 京ちゃん」 京子「まぁ、俺も麻雀部員だしな。構わないけど」 東:咲 南:優希 西:京子 北:和 ―東1局― 京子(なんか、すっげぇ大切なことを忘れている気がするんだが)ヒョイ 京子(お、順子が増えた) 京子(なかなかいい滑り出しだが……) 京子(…………ん?) 咲:1■1■④■③■九■九■一 京子(咲の手……ありゃあほぼ確実にヤオチュウの暗刻が二つだな……) 京子(こえーこえー、いつ嶺上開花が決まるか分かったもんじゃ……) 京子(……………………) 京子(ん?) 京子「うおわあああああああああああああああああ!!」 一同「!?」 久「ちょ、いきなりどうしたの!?」 咲「きょ、京ちゃん?」 京子「は、牌が……透けて……」 まこ「は?」 和「須賀さんは何を言っているんでしょうか……?」 優希「とうとう頭がおかしくなってしまったか……」 京子「さ、咲!! お前の手、そっちから見て左からひとつ飛ばしに一九九③④11になってないか!?」 咲「え……あ!」 久「ほんとね……須賀……さんの言う通りだわ……」 京子(ど、どういうことだ……) 京子(女になった時に、ほかの異常が起きたっていうのか……) 京子(いったいこれは…………) 京子(あ) 京子(………………そうだった) 京子(なんで今まで忘れてたんだ……) 京子(命を危険にさらすことで、麻雀が強くなるって聞いて……) 京子(もしかして、今の俺の体は……この力の代償ってことだったのか……?) 京子(ああ、神様……あんたって奴は…………とんでもないやつだよ……) ∧∧ ∩ ( ´∀`)/ ∧∧ ∩ ⊂ ノ ( ´∀`)/ (つ ノ ⊂ ノ ∧∧ ∩ (ノ (つ ノ ( ´∀`)/ (ノ ⊂ ノ ∧∧ ∩ (つ ノ ( ´∀`)/ (ノ ⊂ ノ ∧∧ ∩ (つ ノ ( ´∀`)/ (ノ ⊂ ノ (つ ノ ∧∧ ∩ (ノ ( ´∀`)/ ⊂ ノ (つ ノ (ノ ∧∧ ∩ ( ´∀`)/ _| つ/ヽ-、_ / └-(____/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 続きはまた建てるわ <⌒/ヽ___ /<_/____/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1382240435 神様は最低だ 実況「決勝大将戦終了ー」 照「淡」ガッ 淡「テルー」ブルブル 照「つっ」キッ 私は本気でやったんだよ?何でそんな目をするの?これは偶然なんだよ? 和「穏乃大丈夫ですか?」ダキッ 穏乃「わ、わかんない」ガクガク 和「咲さん、いや宮永さん見損ないました」キッ ねえ何でそんなこと言うの?私は頑張っただけなのに 実況「決勝大将戦清澄が阿知賀、白糸台を0点にして終了ー」 そんな実況者の声が無慈悲に響いた 咲「また、あの夢か...」 咲「学校...行かなくちゃ」 咲「」ゴソゴソ バタン 咲「おはようー」 咲「今日も居ない、置手紙?」ペラ 「先に仕事行く」 咲「・・・」 咲「私も学校行かなくちゃ」 ガチャガチャ 咲「」ザッザッザ ネエアノコッテ シッコロサレワヨ 咲「」チラッ ハ、ハヤクイコウカ ウ、ウン タッタッタ 咲「」ザッザッザ 優希「な、なあのどちゃんあれって」 和「優希」ギロッ 優希「ご、ごめんだじぇ」 咲「」チラッ 優希「でも、こっち見てるじぇ?」 和「早く行きましょう」 優希「う、うん」 ザッザッザ 咲「学校行くの止めようかな?」ボソッ 京太郎「よお、咲ー」ポンポン 咲「...おはよう、京ちゃん」 京太郎「どうしたんだよ咲、暗いぞ?」 咲「うん、ごめん」 京太郎「いや謝る所じゃねえし」 咲「ごめん」 京太郎「いや...まあいいか、それより」 咲「何?」 京太郎「お前、学校サボんの?ならゲーセン行こうぜ」 咲「...京ちゃんは頭悪いんだし学校行った方がいいよ」 京太郎「言ったなこのやろー」グリグリ 咲「ちょっ痛い痛い」バシバシ 京太郎「まあ、確かにごもっともだけどな」 咲「ふー、やっと離してくれた」 京太郎「じゃあ、今度勉強教えてくれよ」 咲「え?でも私」 京太郎「そうやって誘いを断るのかー」 咲「べ、別に良いけど」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「うわ、もうこんな時間、早く行こうぜ」ガシッ 咲「いや、わたし」 京太郎「遅刻すんぞー」ダダダダ 咲「話を聞いてよー」 京太郎「じゃあなー、約束忘れんなよ」 咲「う、うん」 咲(結局学校来ちゃった) ガラッ ウワキタッ ダマレコロサレルゾ シーン 咲「」 ガタッ 咲(帰りたい) 休み時間 咲(帰りたい)ツクエニウツブセ ガラッ 京太郎「おーい、咲ー分からないところあってよー」 エッアノミヤナガサンニヨウジ? ウソダロ 京太郎「ここなんだけどさ」 咲「ここわね、こうしてー」 京太郎「おー、できたありがとうな」 京太郎「そういや昼用事あるか?」 咲「別にないけど」 京太郎「じゃ、一緒に食おうぜ」 咲「いや、わたs」キーンコーンカーンコーン 京太郎「おっすまん話の続きは昼な、忘れんなよ?」 咲「ちょっとm」バタンッ 咲「」 体育の時間 先生「二人一組になれー」 ワイワイ ガヤガヤ 咲「すいません体の調子が悪いんですけど」 先生「うむ、行って来てよし」 咲「すいません」 保健室 咲「すいません、体の調子が悪くて」 保健室「少し寝て行く?」 咲「はい」 バサッ 咲(早退したいな) 京太郎「よー、咲お前もサボりか?」ボソボソ 咲「京ちゃん!?」 京太郎「しー、声がでかい」 咲「なんでここに?」ボソボソ 京太郎「いや、何で日本人が英語の勉強すんのかなーって」ボソボソ 咲「な、なるほど」ボソボソ 咲「でも、朝勉強した方がいいって言ったばっかだよね」 京太郎「ああ、でも嫌なもんは嫌なんだよ」 咲「それにしてもな」 京太郎「それより、このまま食堂いっちまおうぜ、今日弁当じゃないだろ?」 咲「いや、でも」 京太郎「先生にはお腹減ってただけでしたって言えばいいし」 咲「そんなの嫌だよっ!?」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「おっ、終わったな行くか」 咲「ちょっと待って」 京太郎「ありがとうございました」ズルズル 咲「後で怒られるー」涙目 京太郎「おっ今日のレーディスランチ美味そうじゃん」 咲「また?」 京太郎「別に良いじゃんついでなんだし」 アレッテミヤナガサン? ヤメナヨコロサレルヨ? 咲「」 京太郎「...なあ咲、明日から一緒に屋上で食おうぜ」 咲「え?」 京太郎「もう食堂にも飽きて来たし弁当作って来てくれよ金は渡すからさ」 咲「別に良いけど...」 京太郎「よしっ決まりだな、今日は奢ってやるよ」 咲「別にいいよ」 京太郎「いいって明日から世話になるんだし」 咲「...うん分かった」 放課後 咲「」ゴソゴソ 咲(京ちゃんは部活だし早く帰ろう) 咲「」テクテク 京太郎「おっす、早く帰ろーぜ」 咲「え?部活は?」 京太郎「インターハイ終わったから買う物もないし今はマホムロコンビの育成中だからな」 咲「そうなんだ...」 京太郎「どっか寄って行こうぜー」 咲「どっかって?」 京太郎「ゲーセンとか」 咲「うるさいとことかはあんまり」 京太郎「ノリ悪いな」 咲「じゃあね」 京太郎「おう、弁当楽しみにしてるぜ」 咲「うん」 ガチャッ 咲(また、置手紙) 仕事の人と晩御飯食ってくるから俺のは要らない 咲「・・・」 咲「お弁当の準備しなくちゃ」 次の日 京太郎「このからあげまじうめーよ」モグモグ 咲「ありがとう」フフッ 京太郎「やっぱり咲に任せて正解だったな」 京太郎「そういえば、これとこれ」 咲「お金こんなに!?これは?」 京太郎「ああ、これから毎日咲ん家の弁当箱使わせるのもなんだしな」 咲「これからも作って来るの前提!?」 京太郎「金受け取ったんだからちゃんと作って来いよー、返品は不可だからな」 咲「詐欺じゃん」 京太郎「ふうー食った食った」ゲプッ 咲「京ちゃん行儀悪いよ、はいナプキン」 京太郎「サンキュー」フキフキ 京太郎「腹いっぱいになったら眠くなってきた」ファーー 咲「食べてすぐ寝ると牛になるよ?」 京太郎「迷信だって、んなもん」 京太郎「そういや咲週末暇か?」 咲「なんで?」 京太郎「面白そうな映画やってんだよ」 咲「一人で行って来れば?」 京太郎「このやろーひで―事言いやがって」グリグリ 咲「分かった分かったから話して」バタバタ 京太郎「よしっ決まりだな」パッ 咲「で、どこ集合?」 京太郎「家まで迎いに行くよ居留守は使うなよ?」 咲「わ、分かったよ」 京太郎「咲、お前適当に理由つけて行く気無かったろ」 咲「そ、そんな事無いよ?」メソラシ 京太郎「話すときはこっち見ような?」 週末 咲「で、来たけどこの映画」ジトー 京太郎「なんだよ」 麻雀戦隊ツモレンジャー 咲「これ子供向けアニメだよね?」 京太郎「マジで面白そうなんだよ」 咲「それにしても」 京太郎「いや、今そんなこと言ってるけど見終わった後ヤバかったー連発すと思うぞ?」 咲「無いよ、絶対」 京太郎「よし、んじゃ賭けだな負けた方は勝った方のいう事を聞くんだからな」 咲「いいよ、余裕余裕」 咲「ヤバかったー、マジヤバかったー」 京太郎「だろ?マジヤバかったろ?」 咲「ガチで面白すぎてヤバかったー」 京太郎「それで咲」 咲「...はい」 京太郎「賭けは俺の勝ちだよな」ニヤリ 咲「私が一番ヤバかった」 京太郎「俺からの命令は明日十時から図書館で勉強会だいいな」 咲「そんなんでいいの?」 京太郎「ヤバいのは俺の点数なんだよ」ハア 咲「が、頑張って」 次の日 咲「で、ここがー」 京太郎「ふんふむ」 咲「分かった?」 京太郎「全然」 咲「また?」 京太郎「別に良いだろ咲の復習でもあるんだよ」 咲「それでも五回はやり過ぎだよ」ハア 京太郎「腹減ったー」 咲「もっと集中してよ」 京太郎「今日は弁当じゃないのか?」 咲「今日休日だから作って来てないよ」 京太郎「それもそうか」 咲「それより、問題に集中してよ」 京太郎「この問題終わったら飯にしようぜ」 咲「分かったから」 京太郎「よし、やるぞー」 京太郎「うーん」 咲(すごい集中力)ゴクリ 京太郎「カレー...スパゲティ...いやいや」 咲「はぁ...もう、私までお腹減って来ちゃった」 昼飯 京太郎「やっと飯だー」 咲「そんな、叫ばなくても」 京太郎「ずっと頑張ってたんだぞこれが叫ばずにいつ叫ぶ」 京太郎「今でしょ?」 咲「うざいし、使い方ちょっと間違ってるよ」 京太郎「おれ、カレー」 咲「私ナポリタン」 京太郎「きまりな、すいませーん」 京太郎「そういえばさ」 咲「なに?」 京太郎「今度麻雀部がテレビに出るんだってさ」 咲「...へー」 京太郎「俺抜きでな」 咲「京ちゃん可哀想(棒)」 咲「これでいい?」 京太郎「もうちょい心込めてくれてもいいじゃん」グスン 京太郎「さてと、そろそろ行くか」 咲「そうだね」 京太郎「よーし、遊ぶぞ」 咲「だーめ、全然勉強進んでないじゃん」 京太郎「くそっこんな約束するんじゃなかったぜ」 咲「はいはい、京ちゃんの為なんだからねー」 京太郎「ちくしょー」 京太郎「そういえばさー、バイトしようかなって思ってるんだよね」 咲「どうして?部活だけで大変じゃないの?」 京太郎「いや、優勝して結構入部希望が増えてさ弱いしここらで辞めどきかなって」 咲「...ごめんね、京ちゃん」 京太郎「なんだよ、咲は悪くないぞ、むしろ俺は散々こき使ってくれた部長に嫌味の一つでも言ってやりたいぜ」 咲「そう言うの京ちゃんは言えないような人だよね」 京太郎「う、うるせー」 咲「それで、なんで私に言ったの?」 京太郎「いや、咲も一緒にバイトしてくんねーかなって」 咲「はぁっ!?」 咲「無理無理無理、絶対無理」 京太郎「別に良いだろ?咲も暇だろ」 咲「だってバイトとかしたことないし」 京太郎「染谷先輩の所でしてたろ」 咲「それは、知り合いだったから」 京太郎「大丈夫だ、次も知り合いだから」 咲「?」 咲「ここって」 京太郎「そう、龍門渕だ」 咲「わ、わたし大丈夫かな?」 京太郎「大丈夫だってハギヨシさんの紹介なんだし」 ハギヨシ「お待ちしておりました、宮永さま、京太郎君」 京太郎「はい、こんにちは」 咲「こ、こ、こんにちひゃ」 咲(か、噛んじゃった) ハギヨシ「それでは、説明に行かせてもらいます」 咲(す、スルー!?) 京太郎(まあ、ハギヨシさんだからな) ハギヨシ「以上です何か不明な点があったら」 咲「大丈夫です」 京太郎「それじゃあ、俺は一足先に透華お嬢様に挨拶してきますね」 ヒュンッ 咲(消えた?) ハギヨシ「それじゃあ、宮永さまは別館を」 咲「は、はい」 ハギヨシ「それではごゆっくり」 咲「え?」 衣「ご苦労」 咲「衣ちゃん?」 衣「ちゃんではなく」 咲「えーと、その」 衣「緊張しなくてもよい腰を掛けろ」 咲「は、はい」 咲「衣ちゃんは、その」 衣「分かってる大丈夫だ」 衣「咲があんなことをするわけがないから」 咲「うん、ありがとう」 衣「どうせ、学校で迫害でもされてたのだろう」 咲「う...うん」 衣「ふん、最低だな清澄の連中はかつての仲間をも疑うとわな」 咲「そんなこと」 衣「違うか?」 咲「ちがく...無い」 衣「まあ、気持ちも分からなくは無いがな」 衣「自分がどうあがいても勝てない者に対する恐怖は底知れない」 衣「それが仲間だとしても」 衣「いや、後ろを守らせるという点では仲間の方が恐怖は凄いかもしれない」 咲「うん、仕方ない事だよね」 衣「そう言ってるのではない咲、いくら気味が悪くても正体が不明でも信じられるのが仲間なのだ」 衣「少なからず咲、お前も仲間だと思ってたならそう信じていたんだろ?」 咲「うん」 衣「そんなものに裏切られたんだショックだったろうに」 咲「うん」ジワッ 衣「よく頑張ったな」 咲「ヒック...ヒック...うん」ポロポロ 衣「どうだ、泣き止んだか?」 咲「うん...もう大丈夫」グスンッ 衣「そろそろ本題に入ろうか」 咲「本題?」 衣「ああ、これを見てくれ」パサッ 咲「何...これ」 衣「今、プロアマ合わせ最強の者を合わせそれこそ最強のチームを作ろうとしているらしい」 咲「何でそんな資料が衣ちゃんの所に?」 衣「無論、呼ばれてるのだそのチームに」 咲「...す..すごいね」 衣「まあ、衣には龍門渕の仲間がいるからな行くわけにはいかないのだが」 咲「うん」 衣「衣は、そこに咲お前を紹介しようと思ってる」 咲「えっそんな私」アタフタ 衣「謙遜するな、咲は衣にも勝った実力者だ確実にメンバーに選ばれる」 咲「でも、私は」 衣「この衣が言ってるのだ間違いない」 咲「うん、そうかな」 衣「間違いない」 衣「で、どうだ?行く気にはなったか?」 咲「うん、私やってみる」 衣「決まりだな、咲っ」 咲「は、はいっ」 衣「いくなら、てっぺんをとって来い、そしてお前を見限った奴らに思い知らせてやれ」 衣「自分達はどれだけ惜しい事をしたかを宮永咲とはどれだけ素晴らしい麻雀打ちだったかを」 咲「うん、分かった」 衣「経費はこっちに任せておけ」 咲「そんな悪いよ」 衣「その分面白い土産話を待ち望んでいるぞ」 咲「うん...何から何までありがとう」 衣「よしっそれでは「待って」 衣「何だ?」 咲「最後にお願いがあるの」 衣「...本当に良いのか?」 咲「うん、ごめんね最後まで迷惑かけちゃって」 衣「別によい、それよりも本当に知らせなくてもよいのか?」 咲「ううん京ちゃんはこの事言ったら絶対付いてきちゃうから」 衣「......多分須賀はもっと頼って欲しいのだと思うぞ」 咲「今までずっと頼りっぱなしだったから」 衣「そうか...分かった」 衣「ハギヨシっ」 ハギヨシ「はっ」シュバッ 衣「二人の給料は多めにしておいてやれ」 ハギヨシ「了解っ」シュバッ 咲「そんな悪いよ」 衣「なに前祝いだ、何より」 衣「須賀との最後の思い出だ存分に遊べ」 咲「...うんありがとう」 衣「手続きはこっちでやっておく、四日後の夜また衣の屋敷まで来い」 咲「私頑張るからね」 衣「咲...」 衣「後悔はするなよ?」 咲「うん、大丈夫だよ」 京太郎「どうだった?」 咲「衣ちゃんと喋ってたからあんまり」アハハ 京太郎「天江さんはやっぱり、良い人だったか」 咲「うん、救われちゃった」 京太郎「そうか、よしっ給料も出たし何か食ってくか」 咲「うんっ」 咲「ね、ねえ京ちゃん」 京太郎「なんだ?」 咲「明日よかったら、その」 京太郎「明日?」 咲「学校サボってゲームセンターでもどうかなって」 京太郎「...ゲーセン」 咲「だめかな?」ショボーン 京太郎「いや、おすすめのやつ教えてやるよ」 咲「あ、ありがとう」パアアア 京太郎「でも、本当にゲーセンでいいのか?もっと他に」 咲「うん、大丈夫」 京太郎「...よしっそれじゃあ明後日はプール行こうぜ」 咲「え?明後日も?」 京太郎「まさか自分の提案だけ押し付けて俺の誘いは無理と?」 咲「全然大丈夫だよ」 京太郎「他にもどっか行きたいなー」 咲「うん、でも遊びに行った時に決めればいいよ」 京太郎「それもそうだなよしっ」 京太郎「遊びつくすぞー」 咲「おー」 一日目 京太郎「ホッケーやろうぜホッケー」 咲「いいよ、負けた方おごりね」 京太郎「随分と強気だな」チャリン 京太郎「必殺最強スマッシュー」 咲「きゃっ」 壁に跳ね返り京太郎の陣地の口に入る 京太郎「チクショー」 咲「あはははは」 咲「プリクラ撮ろうよプリクラ」 京太郎「いいぜー、可愛いポーズで撮れよ」 咲「い、いきなり!?」 京太郎「おっ来た来た」 咲「ちょっ待って」 3 2 1 咲「グキッ」 京太郎「何かすまん」 咲「フォローしないで余計に悲しくなるから」 咲「クレーンゲーム、メダルゲーム、麻雀のゲームまである」 京太郎「来てみたら案外乗り気だな」 ワイワイ ガヤガヤ 一日目終了 二日目 咲「京ちゃんウォータースライダーだよ」 京太郎「あんまりはしゃぐなよ危ないぞ」 咲「大丈夫だって」ツルッ 咲「あれっ」 京太郎「咲っ」ガシッ バシャンッ 咲「ゴボゴボ」 京太郎(やべえ、テンパっておぼれてる) 京太郎(おぼれ...って) 京太郎「ここ足付くじゃねーか」 咲「あ、ほんとだ」 咲「ご飯食べよっか」 京太郎「おう、こういうとこで食う焼きそばってなんで美味いんだろうな」モグモグ 咲「えっ」 咲(ここ、もちこみokだったから作って来たのに)ショボーン 京太郎「な、なんか腹減ったから焼きそばだけじゃ物足りないなー(察し)」 咲「そ、そう?それなら」 京太郎(く、食うしかないだろ俺)ゲップ 咲「待て待てー」 京太郎「く、食ったばっかで鬼ごっこは辛い」 咲「気にしないよーだ」 京太郎「また鬼かよー」 二日目終了 三日目 京太郎「ちぇー今日は勉強かよっ」 咲「京ちゃんは苦手は少ないけど出来ないとこは本当に出来ないからね」 京太郎「なあ、咲」 咲「何?」 京太郎「勉強するぐらいなら学校行った方が良いんじゃね?」 咲「」 京太郎「な、なんかすまんよしっ勉強するかー」 咲「よしっ頑張ろー」 京太郎・咲「えいえいおー」 京太郎「咲も勉強か?」 咲「うん、今までの勉強をまとめてるの」 京太郎「ただでさえ頭いいのになー」 咲「うん...」 京太郎「」カリカ...リカリ 咲「」カリカリカリ 咲「...ねえ、京ちゃん」 京太郎「どうした?」 咲「晩御飯うちで食べて行かない?」 京太郎「いいのか?」 咲「うん、全然」 京太郎「わかった行く」 咲「了解」 咲「」カリカリカリ 京太郎「」カリカリカリ 咲「ただいまー」 京太郎「おじゃましまーす」 咲「まあ、誰も居ないんだけどね」 京太郎「...今日...だけか?」 咲「ううんずっと」 京太郎「...そうか」 咲「よしっ美味しいもの作るから」 京太郎「ばっちこーい」グー 咲「覚悟しといてよね」 京太郎「おう」 咲「ど、どうかな?」 京太郎「う、う」 咲「う?」 京太郎「うまーーーーーーい」 咲「よかったー」フウ 京太郎「やっぱり咲の料理は最高だな」 咲「そ...そうかな///」テレテレ 京太郎「明日からの弁当も楽しみにしてるぜ」 咲「そ、その事なんだけど」 京太郎「?」 咲「こ...こ」 京太郎「こ?」 咲「いや.....明日はお弁当無理そうだなって」 京太郎「どうしてだ?」 咲「今回で冷蔵庫の中使い切っちゃった」アハハ 京太郎「そうか、もう外も暗いしな」 京太郎「それじゃあ明日は久々に食堂で帰ったら一緒に買い物いこーぜ」 咲「...うん」 咲(ごめんね京ちゃん) 京太郎「じゃあなー」 咲「ばいばーい」 咲「・・・」 prrrrr 咲「はい」 衣『咲か?」 咲「そうだよ?」 衣『明日の正午に迎えを送るその車に荷物を入れてくれ先にあっちに届けてくれる』 衣『それに面倒ならそのまま一度こっちに寄らせるが』 咲「うん、そうしてもらっていいかな?」 衣『そうか、咲本当にいいのか?』 咲「うん、さよなら言うと悲しくなっちゃうもん」 衣『そうか、それでは失礼する』 プツッ 次の日 京太郎「咲、来ないな」 ガヤガヤ キーンコーンカーンコーン 京太郎「仕方ない学校に行ってから電話するか」 京太郎「咲...来ねえな」 優希「...よぉ京太郎」 京太郎「...優希か」 優希「なんだじぇその言い方ご主人様に向かって」 京太郎「俺はもう野良になったはずだが」 優希「それも、そうか」 京太郎「で、何の用事だ?」 優希「...咲ちゃんが学校を辞めた」 京太郎「は?」 京太郎「嘘つくなよ、何だその冗談すぐばれるぞ」 優希「京太郎っ」 京太郎「」ビクッ 優希「う、嘘なんかじゃないじぇ」フルフル 京太郎「何で、何で」 優希「たぶん、いや絶対私達のせいだじぇ」 京太郎「ふ、ふざけんな」 優希「ご、ごめん」シュンッ 京太郎「す、すまん」 優希「それで、どうするんだじぇ」 京太郎「何が...」 優希「京太郎は、どうするんだじぇ」 京太郎「おれは...」 京太郎「おれは咲を追うよ」 優希「そうか...戻って来てくれる気はないんだな」 京太郎「ああ、じゃあな」 優希「...今まですまなかったな」 京太郎「いう奴ちげーだろ」 優希「いや、だって京太郎は」 優希「・・・」 優希「いや、咲ちゃんにも言っておいてくれ」 京太郎「ああ」 優希「じゃあな馬鹿」 京太郎「うっせ、じゃあな」 タッタッタ 優希(気を引く為にわがまま言って) (恋敵が居なくなって嬉しがって) (それに罪悪感感じて) (気付いたら、持っていかれてて) 優希「ああ」 優希「馬鹿は私か」 タッタッタ 京太郎(くそっ何がどうなってんだ) 京太郎(誰か事情を知ってそうな人は) 京太郎(そうだ、天江さん) prrrr 衣『もしもし』 京太郎「天江さん」 衣『須賀か』 京太郎「咲が学校を」 衣『分かってる、咲が学校辞めたのだろう』 京太郎「何でそれを」 衣『話は咲から聞けばいい』 京太郎「いや、説明を」 衣『それより、須賀』 京太郎「な、なんですか?」 衣『お前は咲が一番いい道を進み一人になってしまったらどうする?」 京太郎「追いかけます、それが俺にとってどんなに辛い道だろうと」 京太郎「アイツを一人にはさせません」 衣『ふっ良い心がけだ、進める足を止めるなよ』 プツッ 京太郎「いいから理由を聞かせてくれよ」 タッタッタ 咲の家 咲「ふう、これぐらいかな?」 咲「あとは迎えを待つだけ」 ダダダダ 咲「来たかな?」チラッ 京太郎「うおおおお咲いいいい」ダダダダ 咲「こわっ」ビクッ 京太郎「第一声がそれかよ」ハアハアハア 咲「ご、ごめん」 京太郎「それで、何で学校辞めてんだよ」 咲「ごめん、それとさy「まったく」 京太郎「最初に言っとけよ、何かするって言うなら」 咲「うん、ごめんねそれとさy「で」 京太郎「何があったんだよ」 咲「それも言わなくちゃいけないけどまずはさよn「天江さんも知って」 咲「さよならって言わせてよ」 京太郎「誰が言わせるかよバーカ」 京太郎「ぜってー言わせねえ」 咲「...京ちゃんってさ優しいよね」 咲「何で?京ちゃんが誘っちゃたから?」 京太郎「さあ?」 咲「さあ?って」 京太郎「それを言うなら中学の時もそうだったろ」 咲「そう言えばそうだったね」」 京太郎「それで人には質問しといて自分は答えねえのはいけないよな?」 咲「そう、だね」 咲「って言うわけなんだ」 京太郎「・・・」 咲「いままでありがとうね本当にさよn「なあ」 京太郎「俺もついていっていいか?」 咲「もーっ、てはい?」 京太郎「だからさ、さよなら何て言わせるかよバーカ」 咲「だめだよ」 京太郎「そうかやっぱりまずいよな」 咲「うんだからさy「仕方ない一人暮らしで」 咲「だーかーらー」 咲「まず京ちゃんの両親が心配しちゃうよ」 京太郎「もしもし...うん分かった」 京太郎「大丈夫だってさ」 咲「学校もあるし」 京太郎「大丈夫もう説得した」 咲「そ、それに迷惑が「掛かりませんよ」 咲「はい?」 ハギヨシ「衣様がこれを見越してあっちの方で仕事を手配していただいていた用なのですので」 京太郎「だって」 咲「え、えっと」 京太郎「なあ、咲」 咲「何?」 京太郎「好きだ」 咲「...それここで言う?」 京太郎「ああ、我ながら酷いタイミングだと思う、でも理由はこれで良いだろ?」 咲「あはは、まったくひどいタイミングだよ、ねえ京ちゃん」 京太郎「なんだよ」 咲「私も好きだよ」 京太郎「人の事言えねえじゃん」 咲「だからさ」 京太郎「なんだよ、さよならは言わせないからな?」 咲「だから、付いて来て?」 京太郎「・・・」 咲「一人は嫌だから、帰る場所が欲しいから」 京太郎「ああ、喜んで」 ハギヨシ「それでは荷物を持って車に」 咲「はいっ」 京太郎「すいません俺は自分家に寄って来るんで」 ハギヨシ「はい、それでは」 京太郎「はい」 衣「やっぱり須賀もついて行くのか」 咲「いやー」 京太郎「すいません」 衣「まあ、予想はついていたからな」 衣「須賀」 京太郎「はい、何ですか?」 衣「絶対咲を一人にするなよ」 京太郎「はいっ」 衣「それと咲」 咲「はいっ」 衣「お前は一人じゃない、それを忘れんな」 咲「はいっ」 ハギヨシ「それでは時間です」 咲「ありがとうございました」ペコッ 京太郎「ホントにありはとうございました」ペコッ 衣「ああ、じゃあな」 衣「...幸せになれよ」 咲・京太郎「はいっ」 ガシャンッ プシューッ 衣「行ってしまったな」 ハギヨシ「はい」 衣「帰るか」 ハギヨシ「それでは、どうぞ」ガチャッ 衣「ご苦労」 ガタンガタン 京太郎「なあ、咲」 咲「何?京ちゃん」 京太郎「俺は絶対離さないからな」ギュッ 咲「うん、京ちゃんは絶対離さないでね」ギュッ 数年後 照「原村、お前もか」 和「はい、私もです」 照「そうか仲間がいると心強いな」 和「はい、いっしょに謝りましょう」 照「許してくれないかもしれないがな」 和「でも、私たちは謝らなくちゃいけないんです」 照「ああ、分かってる」 宮永照プロ 原村和プロも入場ー チャンピョンにとっては姉と元チームメイト二人が相手の因縁の対決だー 試合終了ー 咲「ありがとうございました」ペッコリン 和「あ、あの」 照「咲」 咲「ごめんなさい、寄り道はするなって言われてるので」タッタッタ 和「咲さん...」 照「咲...」 咲「はあ...はあ」タッタッタ 咲「京ちゃーん」ピョーン 京太郎「おっとあぶねっ」ガシッ 咲「ただいまー」ギュー 京太郎「ああ...」 京太郎「おかえり」ニコッ 咲「うん」 カンッ
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361979886/ 【衣と衣①】 衣「なぁきょーたろう」 京太郎「ん、なんです?」 衣「衣は衣だろ?」 京太郎「?まぁそりゃそうですね」 衣「うん、なら!」ピョンッギュッ 京太郎「わ、ちょ、なんですか」 衣「衣は身に纏うものだぞ!」 京太郎「もう。なんですかそれ」ナデナデ 衣「お気に入りの衣になれー」スリスリ 京太郎「はいはい」クスッ ------- 【衣と衣②】 京太郎「ただいまー、あーつかれた」 衣「おかえり!」 京太郎「ん?」 京太郎「お?」 京太郎「……もしもしハギヨシさん今うち「やめろ!」あいたっ!?」 衣「勝手に入ったのは悪かったが、いきなり強制送還しようとするな!」プンスカ 京太郎「いや、だって驚いたんですもん。して、なぜ俺のアパートに?」 衣「今日はお菓子のお礼に衣がきょうたろーにご飯を作ってあげるぞ!」 京太郎「いやいや、そんなんいいですって」 衣「遠慮はするな!」 京太郎「遠慮してないですよー」 衣「……衣の料理は、いやか?」 京太郎「あーちょうおなかへったし!もうきょーちゃんうごけないし!」 衣「そ、そうか!いま衣が作ってくるぞ!」パタパタ 京太郎(チョロい) 衣「またせたな!」パタパタ 京太郎「おお、これは……パチパチ音がしてたから何となくわかったけど、天ぷら?」 衣「熱々だぞ!さぁたべるのだ!」 京太郎「はーい、いただきます」サクッ 京太郎「……」サクサク 京太郎「衣さん」 衣「ん?どうした?」 京太郎「衣さんが今回作ったのは純粋なものですが、世間では中にエビや大葉、サツマイモをいれて揚げるものもあるそうです」 衣「そうなのか!今度作ってみるぞ!で、こんかいのはどうだ?」 京太郎「サクサクで、もう、食感最高です」 衣「ほんとうか?」 京太郎「ええ、食感サイコーですぅ、もう全部食べちゃっていいですか」 衣「いいぞ!」 京太郎「じゃあガツガツげふっサクサク」 衣「あ、あんまり急ぐからむせるんだ!」 京太郎「すいまゴホッせんケホッあんまりにケフッおいしいから」 衣「おかわりあるぞ!」 京太郎「……」 衣「お粗末さま、だ。食いしん坊だなきょうたろーは」 京太郎「コヒューッコヒューッ」 衣「また作ってあげるからな!」 京太郎「?ぁい……」 ------ 【HAGISING】 衣「ー♪」パタパタ ヤン1「やべぇ、あの子超可愛い」 ヤン2「あれだな、頭なでてあげたくなるな」 ヤン3「あの小ささなら抵抗できないだろ。ヤっちゃうかw」 ヤン1「えっ」 ヤン2「YESロリータNOタッチ」 ヤン3「キモッなにいってんのおまえ。穴ありゃ何でも一緒だろw」 ヤン2「いやいやそれはさすがに……」 「私の主に近寄るな」 ヤン1「!!」 「私の主に近寄るな」 ハギヨシ「私の主からはなれろ」 ヤン3「うぜっ」バキッ ドカッバキッゴキャッボキッ ドサッ ヤン3「うぜーこと言ってるからだよ執事さんw」 ヤン1「おまっ天下の往来で」 ヤン2「なにやってんだよ!そりゃこの人も怒るよロリコンの風上にもおけねー発言してたもんお前」 ヤン3「いやおれロリコンじゃねーし。よーしお前らあのガキを「走狗め」!!」 ハギヨシ「イヌでは私は倒せない」グチャグチャグチャグチャ ヤン3「お、折った腕が戻って……!!」 ハギヨシ「執事を倒すのは、いつだって主だ」 ● ● ヤン「「「ひ、ひいぃぃぃい!!」」」 ヤン3「な、なんだよあれ!なんだよあれ!!」 ヤン1「腕がグロい治り方してた」 ヤン2「ロ、ロリコンの怒りに触れたことで正義の心が怒りに目覚めてスーパーロリコン人に!」 ヤン3「おめーは黙ってろよ!!言ってる場合じゃねーよあれマジのバケモンだぞ!」 ハギヨシ「よく言われる」 ヤン「」 ハギヨシ「その化け物に手を出した気様らはなんだ。イヌか、人か、それとも人間か」ガシッ ヤン3「ひぐぁっ!?」ミシィッ ミシミシミシミシミシ ブチィッ ヤン1「」 ヤン2「神よ我をお許しくださいロリコンの教義に背いた私をどうかごじひを」 ハギヨシ「髪引っこ抜いただけで気絶か。これからはカッパとして生きろ。良かったな、化け物の仲間入りだ」ポイッ ハギヨシ「担いでうせろ。二度と我が主に近寄るな」 ヤン1.2「は、はいぃぃい!!」 ハギヨシ「しまったな、ノリで衣様を主と言ってしまった。透華様にどう言い訳しよう」 -------- 【天然カイザー】 ケース1「KY」 一「……」ショボン 透華「元気だしなさいな、一」 純「あんなに落ち込んでるの久しぶりだなぁ」ヒソヒソ 智樹「あんな風に言われたら、誰でも落ちこむ」ヒソヒソ 衣「むぅ」 京太郎「お邪魔します、呼ばれてきました……ん?」 衣「お、おお、よくきたな」 京太郎「は、はい。(何かあったんですか?)」あいこんたくと 衣(仕事のミスで叱られたらしい。そっとしてやってくれ)あいこんたくと 京太郎(わかりました) 衣「ん、じゃあさっそく、麻雀しよう」 京太郎「はい」 衣「ん?あ」 京太郎「すべてを犠牲にしてでもおれは、かぁつ!!!」ゴッ!!!! 純智樹「」 一(すべてを犠牲に…そんな覚悟がないから私は)しおしおしお 透華「あぁ、一!おちこまないでくださいまし!」 衣「京太郎」 京太郎「どうしたぁ!」 衣「きょうは、しずかにやろう、な?」ナデナデ 京太郎「わかったぁ」ボソボソ ケース2「たまーに致命的なミス」 京太郎「どうでしょう」 ハギヨシ「……」ドキドキ 衣「…京太郎」 透華「ハギヨシ」 純「ハギヨシだな」 一「京太郎くん」 智樹「須賀くん、かな」 ハギヨシ「また、負けた」ガクッ 京太郎「んー、今回のクッキー勝負は普通に負けてると思ったんだけどなぁ」 衣「でもこんなにおいしいぞ!」サクサク 透華「一度どんな風に作ってるかみてみたいですわね」 京太郎「おれはいいですけど」 ハギヨシ「もっと、試行錯誤を」ブツブツ 純「ハギヨシー、おーい……だめだ、また自分のからに閉じこもった」 智樹「かわいそうなハギヨシ」 一「京太郎に票入れた私たちがいうことかなぁ?」 衣「というわけで、今日は衣が見学するぞ!」 京太郎「はい、面白いかはわかりませんが。では開始します。」 京太郎「……」くわっ 京太郎「生地にバター10!20!30!40!50グラムダァ!!」ドカドカ 京太郎「小麦粉200!砂糖大さじ三杯塩ひとつまみ!!」 衣「はげしいな」 京太郎「」ピタッ 衣「ど、どうした?」 京太郎「塩と砂糖、逆だぁ……ぐぁああああ!!」ライフ0 衣「作り直そう、な」 京太郎「うぐぅ……」メソメソ -------- 【ハギヨシと京太郎、休日にてぶらぶら】 京太郎「あ、どうも」 ハギヨシ「おや京太郎くん」 京太郎「街中で会うなんて偶然ですねぇ」 ハギヨシ「そうですね。なにやらお嬢様に休暇をいただきまして、なにをすればいいのかもわからずぶらぶらと」 京太郎「んー、俺は本を買いに行く途中ですけど、もし時間があるなら一緒にきますか?」 ハギヨシ「本ですか、最近読む本がないと思っていたところです。ご一緒させていただきましょう」 京太郎「最近、俺龍門渕に入り浸りですよねー」 ハギヨシ「おや、ご不満でしたか?」 京太郎「いえ、そういうことではなくて、もう龍門渕生徒みたいだなーって、なーんて、あはは、あそこ女子高ですしねー」 ハギヨシ「おや、転校しますか?」 京太郎「へ?」 ハギヨシ「いえ、転校しますか?と」 京太郎「いや、俺は男ですよ?」 ハギヨシ「そうですね?」 京太郎「あそこはお嬢様校で、俺はいわゆる一般庶民です」 ハギヨシ「そのようです」 京太郎「無理です」 ハギヨシ「できますよ?」 京太郎「え」 ハギヨシ「え?」 京太郎「さ、本屋に行きましょう」 ハギヨシ「おや?京太郎くんどうしたのですか?おーい」 ----------- 【宥ねえのように胸が大きくならないかハギヨシに相談する衣】 衣「なぁ、ハギヨシー」 ハギヨシ「どうなさいました?衣様」 衣「胸を大きくするにはどうしたらいいのだ?」 透華「ブーーーーーーーッ」 衣「……どうしたのだ透華、紅茶を吹き出して」 ハギヨシ「お口に合いませんでしたか?」 透華「なんでもゴホッないですわゴホッ」 衣「そうか。でだ、ハギヨシ。このまえの旅行で阿知賀のあったかいの。アレにくっつかれた京太郎は嫌に嬉しそうだった」 ハギヨシ「そうでしたか?」 衣「うむ。で、なんかわかんないけどもやもやしてくやしい」 ハギヨシ「おやおや」ほっこり 衣「だから衣も大きくなって京太郎をでれでれさせてやるのだ!」 透華「」ズルッビターン 衣「透華どうした!?椅子か、転げ落ちるなど!?」 透華「いたたた……だ、大丈夫ですわ」 衣「そ、そうか?うむ、でだ、ハギヨシ、いい案はないか?」 ハギヨシ「一つございます、お耳を拝借」ゴニョゴニョ 衣「なぁ、きょうたろー」 京太郎「はい?」 衣「衣の胸を吸ってくれ」 京太郎「ブーーーーーッ」 ハギヨシ「」ほっこり 透華「ハギヨシーーーーーーーーー!!!」 --------- 【もし咲-saki-が格ゲー主流の作品だったら】 司会「白糸台VS清澄!試合はクライマックスを迎えております!」 淡「」ガチャガチャガチャガチャ 咲「」タンタンタンタンタンタン 和「互いに、相手の次の行動を感で読んで行動をしている!」 誠子「凄まじい戦いだ、もはやコマンドが目で追えない」 久「勝てる、勝てるわ!白糸台に!」 尭深「がんばれ、淡……!」 まこ「相手も強いわ、攻撃を的確にガード、反撃をしとる」 菫「相手の方、カウンター主体か。淡、先責めするな」 優希「いっけーーーー!!」 照「咲……」 京太郎「あー、また負けちゃった」 衣「ふふーん、衣はつよいだろー!」 京太郎「うぁーだめだー、気分転換に麻雀しましょう」 衣「えー、麻雀難しいからやだー!」 京太郎「うー、でも身近に麻雀できる人ハギヨシさんとアカギさんしかいないから、あと一人いないと四人うちできないんですよー」 衣「その二人なら今頃外でリアルファイトしてるぞー」 京太郎「なんでアカギさんまで!?はぁ、しゃーない、もうちょい格ゲーしますか」 衣「わーい!」ジョインジョイントキィ 京太郎「咲たち、勝ってるかなぁ」ジョインジョインジョインジャギィ ------- 【もしお城デートの時ヘルカイザーコートだったら】 松本城デート 衣「あ、いたー!きょうた、ろ?」 京太郎「」コォォォォ… 衣「か、変わったコートだな。おーいきょうたろー」 京太郎「む、あぁ、衣さんか」 衣「む、なんだその言い草は」 京太郎「済まない、寝不足、でな」 衣「むー、しゃべり方が変だぞー」 京太郎「普段通りさ」 衣「そんなわけないけどなー。それより、変わったコートだな。異様に似合ってるけど」 京太郎「外行き用はこれしかなくてな」コォォォ 衣(しかしあのコート、なぜ支えもなく広がっているのだ?) 衣「まぁいいや、さ、いくぞ京太郎」 京太郎「あぁ」こぉぉぉぉ… ------- 【ドジカイザー】 京太郎「ふはははは!ロオォン!」 一「うわっ、シャボは読めないやぁ」 京太郎「ふはははは!これで一位を200点まくってトップだぁ!」 透華「いえ、それだと400足りなくて二位ですわよ?」 京太郎「」 衣「また符計算間違いかきょうたろー」 京太郎「」ショボン 一「いじけちゃったね」 純「同じミスで七回トップのがしてるからなー。しかしあいかわらずあいつの作る菓子はうまい」 智紀「今日は、どーなつ」 一「あー僕ドーナツ大好きなんだよねー!」 純「……あれ?一人二個のはずなのに一つ多いな」 京太郎「」ビクン 智紀「間違えちゃったんだね、数」 京太郎「」めそめそ 衣「あー!衣が三つ食べるー!」 一「まぁ、結果オーライだね」 京太郎「俺は……俺は!ドジりたくないぃぃぃぃ!!!」 純「いや、そう言われてもなー、この前だって……」 -ちょっと前のこと- 京太郎「うぅぐぅぅ」ふらふら 透華「どうしたのですか?目の下にお化粧して呻くなんて」 京太郎「ねぶーそくーなのーだー」よろよろ 一「先週きた時もちょっと調子悪そうだったよねー」 京太郎「今日はー、ねれるー、おかしー、つくるー」くるくる 一「あ、そういえば衣が飴細工の城を食べたいとか言ってたよねー、もしかしてそれ?」 京太郎「そーなのだー」狂狂 透華「飴細工の城って、もしかしてそれを調べてて寝不足?なんとまぁ、バカとはいいませんが、自分のこと考えなさいな」 京太郎「きっちんー、いかなきゃー」おろろろ 透華「って、聞いてないし」 一「こんなになるまでやるなんて、全くとんでもない衣バカだねー」 京太郎「じゃー、いくぞー」ガシッ 透華「えっちょっま!?」 一「な、なんで担がれたの!?」 京太郎「あめをー、ねるぞー」ズカズカ 透華「は、はなしてぇ……!」 純「ってことがあったな」 一「なんでかついでったんだろ。あれ」 智紀「…まな、いや、なんでもない」 --------- 【清澄でヘルカイザー】 京太郎「お、きた!ツモ!三 倍 満 !」 優希「じぇー!?」 咲「うわっ、親かぶりだよー!」 まこ「うっげぇ、この終盤に」 和「須賀くん、最初の配牌からよくここまでこれましたね」 京太郎「へへ、運が良かったな。このメンバーから始めて一位が取れるかも!」ワクワク 優希「ぬうぅ!やらせはせん!やらせはせんじょー!」 咲「そう簡単には勝たせないよー?」 まこ「うむ、超えるべき壁は高くなきゃなぁ!」 京太郎「っちー、勝てる気がしない。む」 まこ「ん?これは…」 和(おお、須賀くん、配牌時点でタンヤオ気味の二向聴。サクッと流して勝てますよ) 京太郎「よーし」タンッ まこ「ロン」 咲和優京「は?」 まこ「す、すまん、人和じゃ。いや、なんか、本当にすまん」 京太郎「」 和(ひ、ひどい……トップから一気にラスに) 優希「さ、さすがに同情するじょー」 咲「あ、あー、と……」 和(最後の親は咲さん、トップの染谷先輩とは50000近い差、これは……) 京太郎「……たくない」 京太郎「俺は!負けたくなぃぃぃぃ!!!」 「!?」 ドバァッ 咲(な、な、な、なに!?変な黒いのがまとわりついてっ!) 優希「あ、あわわわわわ」 まこ「く、空気が重くなりよった」 和「す、須賀くん。納得できない心情はよく理解できますが、叫ばなくても」 京太郎「」ゴッ!! 和(……今、黒い何かが見えたような) 京太郎「コォォォォ」タンッ! 優希(ひっ!?ば、バカみたいに重い配牌だじぇ!)タンッ まこ(んー、染手で大きくなりそうじゃが、そうなると遅いしのう。よくはない) 咲(は、牌が震えてる) 京太郎「一瞬を、永遠に」タンッ 優希(うぐ、は、牌が鉛みたいに重いじぇ) まこ(ッチ、嫌なところじゃな)タン 咲(な、なんか変だよこれ!はやくあがらないと!) 京太郎「クク、クハハハハハ!!!一カン!二槓!三連槓!!」 優希(なぬ!?この時点で三暗刻三槓子かくていだじぇ!?しかもドラが三つ!) まこ「何やら恐ろしいことになってきたのう(でも、まだアガりは遠い……)」 和(な、なんですか、これ。須賀くん、引きがおかしいです!有効牌しかツモってこない!) 京太郎「エヴォリューションリザルトカン!」 和(す、四暗刻四槓子!!あとはツモさえしてしまえば!) 咲「あ、ご、ごめんね京ちゃん」 京太郎「なに?」 咲「ロ、ロン。槍槓国士」バラバラバラ 京太郎「」 和「す、須賀くん、動きませんね」 まこ「そっとしといて、やりんしゃい」 --------- 【暑がりユウチャー】 玄「ただいまー」 玄「って、えっ?」 宥「暑いー」したぎー 玄「ちょちょちょちょちょ!?!?なんて格好してるのおねーちゃん!」 宥「あ、あついよー、体が火照るよー」 玄「あ、あつい!?何を血迷ったことを!おねーちゃんは何があっても防寒着を脱がない寒がり天使じゃないかー!」 宥「あっついよー、くろちゃあん……あいすー……」ポテン 玄「な、何が起きたのでしょう。と、とりあえずいわれたとおりにアイスを」テテテー 宥「ん……はぁ」ぬちゃ 宥「お腹の中が、熱いよぉ」 宥「人肌が恋しいよぉ……」 説明しよう!人を求める闇を蓄えたユウチャーは人肌恋しくなってしまったのだ! 玄「アイス持ってきたよー」がちゃり 宥「くろちゃーーーーん!!」ガバァッ 玄「えっちょっまっ」 アッーーーーーーー!!!! -------- 【ともきーハッピーバースデー】 衣「えー、こほん。ハッピバースデイトューユー!」 一「ハッピーバスディトゥーユー!」 純「ハッピバァスデェイディイア」 透華「智紀ぃぃぃぃぃぁぁぁああああ!!!!」 智紀「」ポカーン 「ハッピーバースデートゥーユーーーー」 パンパンパンッ! ハギヨシ「おめでとうございます、智紀様」 京太郎「(普通に俺混じってるけどいいのかな?)おめでとーございまーす」 智紀「ぇ、あ……ありがとう///」 透華「ぜーいん、貴女にプレゼントがありましてよ!」┣¨┣¨┣¨┣¨ 智紀「な、なにぃぃぃぃいッッ!?」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 京太郎(あぁ、またキャラがぶれてる智紀さん。透華さんは割と普段からあんなんだからいいや) 一「じゃーまずは僕から!よいしょーっと!」 智紀「これ、は?大きい」 一「開けてみてー」 智紀「ん…」ゴソゴソ 智紀「い、椅子?」 一「智紀、よくパソコンするでしょ?その椅子、ほんっとーに座り心地いいビシネスチェアーなんだよー!」 智紀「あ、ありがとう」 純「じゃーつぎ俺から!ほら!」 智紀「…キーボード?」 純「おう。最新式のやつだぜ!」 透華「わたくしは!なーんと大型ディスプレイ+スパコンを!ご用意させていただきました!」デーーーン!! 智紀「お、おぅ……すごい」 智紀(いやほんとうに、素直に嬉しいけど) 智紀(パソコングッズだけ、かぁ。そんなにパソコンばっかりいじってるイメージが強いのかなぁ) 衣「衣もあるぞ!」ごそごそ 衣「衣はなー、京太郎と選んだんだぞ!智紀、おめでとー!」キラーン! 智紀「こ、これは、めがね?」 衣「智紀に似合うのを選んだぞ。予備にしてくれ」 智紀(ブルーライトカットレンズだ) 智紀「ありがとう、衣」なでなで 衣「こ、子供扱いするなー」 透華(満更でもない表情)ほっこり 京太郎「さ、さいごは俺とハギヨシさんから」 ハギヨシ「見劣りするかもしれませんが、どうぞ」 京太郎「あんまり自信ないんですけど、はい」 智紀(袋…) 智紀「あけていい?」 京太郎「もちろん」 智紀「じゃあ……これは、カーディガン?」 透華「あら、かわいい。どこのブランドの品ですの?」 京太郎「いやじつは、手編みです」 純「なん…だと…?」 一「嘘!?これが!?」 ハギヨシ「彼のデザインセンスは素晴らしいものでしたよ」 智紀「き、着てもいい?」 京太郎「もちろん」 智紀「よいしょ……わぁ、ピッタリ」 京太郎「フリーサイズですけど、丈は適当に合わせておきました」 智紀「…ありがとう、京太郎くん、ハギヨシ」ニコッ 京太郎「いえいえ、お誕生日おめでとうございます、智紀さん」 衣「むー……ずっこい」 -------- 【一家に一人ヘルカイザー 宮永家編】 みょんみょん…←スズメの鳴き声 咲「う、うーん……あと五分ー」もそもそ 照「きゅー…きゅー…」 「ほら、起きろ、二人とも」 照「うにゃ、京ちゃん、おはよ」ぽけー 京太郎「はいおはよう。咲、起きろ、さーきー」 咲「一心不乱の大対局をむにゃむにゃ」 京太郎「ったく」 京太郎「エヴォリョーション目覚ましバーストグォレンダァ!」バチンッ! 咲「みゃう!?」 照「うわ、デコピン、痛そう」 京太郎「たとえあとで怒られるとしても!俺は!咲を起こしたいぃ!!」 咲「う、うゅー!痛いよ京ちゃん!」 京太郎「朝のあと五分は永遠になる」 咲「う、うー」 照「さ、朝ごはん食べよ、咲」 咲「うん……」 京太郎「今日は、両親さん、仕事で不在だったな、朝は俺が作った」 照「ありがとう。うん、美味しい」 咲(なんで私より美味しいんだろ)ブツブツ 京太郎「さて…今日こそ!俺は!かぁつ!!」ゴッ! 咲「む、まだまだ京ちゃんにはまけないよ!」 照「今日の罰ゲームは、だきまくらー」 京太郎「まだ始まってすらいないわ!今日こそかぁつ!」 咲「嶺上四槓子!」 照「八連荘!」 京太郎「ぐぁぁぁぁぁぁ!!!」25000→0 照「さぁ、おとなしくだかれろー」わきわき 咲「えへへ、お邪魔しまーす」わきわき 京太郎「やめろぉぉぉぉぉおおお!!」 あの子を雇ってから姉妹仲が良くなって助かりました!(Mさん) ヘルカイザー京太郎!好評貸し出し中! (効果には個人差があります) ------- 【一家に一人ヘルカイザー 愛宕家編】 絹恵「は、は……クチュンッうぅ」ぐしゅん 洋榎「ふぁっくしょん!!うっぐぅ、喉痛くなってきたわ」くしゅくしゅ 京太郎「あー、花粉症の薬きれてるー」 洋榎「な、なんやて!?ホンマや!」 絹恵「えぇー、質より量いうてお姉ちゃんが使いすぎたんとちゃう?」 洋榎「んなわけないやろ!うぐー、今日は花粉多いしなー、外出るのは億劫や」 京太郎「あー、じゃあ俺買ってきます」 絹恵「え?カイザーも花粉症じゃん、大丈夫なの?」 京太郎「まぁ多分。いってきますね」 ガチャ バタン グォレンダァ!! グゥオレンダァ!! 洋榎「あれ、くしゃみか?」 絹恵「多分」 洋榎「絹、うちも行ってくるわ」 絹恵「うちも行く」 洋榎「うーん」ぐしゅ 絹恵「うにゅぅ……」くたー 雅枝「で、ついてったはええけど、花粉にやられて発熱て寝込んだと」 京太郎「そのようです。は、は……バーストォ!!」くしゅん 雅枝「お前それくしゃみかい。おちゃらけとるんとちがうか?」 京太郎「そんな悪趣味な真似はしません」 雅枝「まあまええわ。お前も養生しときな。まだまだうちの雇用は終わらんで」 京太郎「わかっていますよ」 こんな愛宕家 ----------- 【京太郎ガッチャになった日】 ガッチャ!楽しく麻雀しようぜ! 京太郎「清澄高校麻雀部一年、須賀京太郎!」 咏「ふふん、初日から遅刻するドロップアウトボーイには厳しい現実を突きつけてやるぜぃ、知らんけど」 麻雀王GX!(嘘 京太郎「んー、リーチ」タンッ 衣(ふむ、今日は、衣と打っているのに変な風にならないな、ちょっと寂しい) 京太郎「ツモってこないっと…うわ、いやなところだな」タン 衣「む、それだ、ロン」 京太郎「だぁっ!?」 透華「なんといいますか、ごく普通の麻雀してますわね」 一「だねー、にしても京太郎今日はついてないね、ダントツでラスだよ」 京太郎「うぐー、悔しいなぁ。でもまだ勝負はわかりませんよ」 衣「うむ!麻雀は最後まで何が起こるかわからない!」 京太郎「そう!さぁ続けよう!」 透華(とはいっても、トップの衣と点差は40000近い点数、一人沈みの状況下) 京太郎「っ」 透華(配牌もよろしくないようですね、ならば私は私で一位を目指すだけ) 京太郎(くぅ!配牌が悪い、チャンタ手か、ここから目指すとしたら、国士無双?いや、だめだ、おそらく)チラッ 衣「ふむ」タン 京太郎(この状況下、衣さんならほぼ間違いなく早上がりの綾牌を持っている、おそらくは自風の南) 京太郎(逆転は厳しい、でも!俺はこの配牌を、牌を、信じるぜ!)ズバッ! 京太郎(!これは)タンッ 一(!……なんとなく、だけど。何かしかけてくるかも)タンッ 京太郎「ポン!」 衣(九ソウ?なぜこのタイミングでこの鳴きを?) 京太郎(いくぜ!あとは自力だ!) 京太郎「ん、カン!」 透華(加槓ですか、一体何を狙って) 京太郎「」タン 一(いったい何を狙ってるのかな?あの目は一位を獲りにきてる目だ) 衣(この状況ならば、三倍満以上おそらくは、役満) 京太郎「!…」タン 衣(来たか!しかしならば逃げるわけにもいかない!セオリーなど知るか!真っ向から受けて立ってやる!) 衣「リーチ!」チャリン 京太郎(関係ない、まっすぐ上がりを目指すだけ!きた!) 一(ふ、雰囲気が変わった。いま、何か光ったような) 衣(勝負だ!京太郎!) タンッッ 京太郎「ロン、清老頭」 衣「!!」 透華「……危なかった、ですわね。申し訳ありません須賀くん。混一ドラ2、頭ハネ、ですわ」 京太郎「ダメだったかー」 衣「ほ、本当にきもが冷えたぞ」 透華「うぅー、この私が二位確しかできないなんて」ショボン 一「いや、ー、蚊帳の外だったなー」 京太郎「あー、でも、楽しかった」 カンッ!なお実際にあった話の模様 ------- 【とある龍門渕麻雀部の金髪親子】 透華「須賀くん、少しよろしくて?」 京太郎「はい?」 衣「む、とーか、いま京太郎は衣とへるしんぐごっこしてるんだぞ」 透華「ごめんなさい、衣。でも、ハギヨシはいま出払っているし、男手が必要で」 京太郎「俺は構いませんよ。ごめんなさい衣さん、すぐ済ませてきます」 衣「むー、わかったっ」ムスッ 透華「ではついてきてくださいな」 京太郎「はいー」 チクタクチクタク 衣「」 チクタクチクタク 衣「」イライラ チクタクチクタク 衣「」ゴッゴッゴッゴッ 透華「ええ、ハルコンネンをこのケースに」 京太郎「はーい。うわ、ジャッカルだ、すげぇ」 透華「それはハギヨシの獲物ですわ」 京太郎「えっ」 透華「しかし、須賀くん見かけより力あるんですのね」 京太郎「あー、ヒョロくみえますか?」 透華「いえ、そういうわけではないんですの。ただ、片手でヒョイヒョイ重い荷物を持っているので」 京太郎「あー、まぁ体動かすのが好きですからね」 透華「力こぶ、触ってもよろしくて?」 京太郎「いいですよー、んっ」ムキッ 透華「ぁ、すごく硬い」ツンツン 京太郎「へへーん、そうでしょう」 衣「何をしているのだ」ジトーッ 透華「」ビクン 京太郎「あ、衣さん、どうしてここに?」 衣「20ぷんもまったのに!きょうたろーこないんだもん!」プンプン 京太郎「あー、思ったより量があって」 衣「トーカと戯れてたくせにッ!」ムスーッ 透華「こ、衣、落ち着いて」あせあせ 衣「ふんっだ!」プイッ 京太郎「」ほっこり 透華(ほっこりしてないで助けてくださいな) 京太郎(え?俺ですか?じゃあー……) 京太郎「」ギュッ 衣「!?」 京太郎「じゃあ、一緒に仕事しましょう」ヒョイッ 衣「お、おー、たかい!」 透華(か、肩車) 京太郎「そこの上の箱、高くてとってください」 衣「ん!任せろ!」ヒョイッ 透華「」ほっこり 透華(はっ!?何時の間にほっこりと、これが、ほっこりパワー!) 京太郎「ありがとうございます。じゃあ、次は隣の小物入れを」 衣「うん!」ヒョイ 透華(あ、これは親子ですわ)ほっこり また別の日 京太郎「お邪魔しまーす」 衣「お、きょうたろーよくきたな!」BBAーーーーン!! 京太郎「」 透華「だめです!衣!上着を着なさい!」 一(む、僕の時はそんなこと言わないのに)むすっ 京太郎「こ、衣さん、なぜ一さんの私服を?」 衣「ぇっと……私服のこうかんだ!」ビシッ 衣(言えない、きょうたろーにみてもらいたいから、とか言えない!) 京太郎「そ、そうですか、よくお似合いですよ」 京太郎(やべぇ!めちゃくちゃ肌綺麗!そ、そして腰の微妙なくびれががががが) 京太郎(だが、おもちは、ない) 京太郎「あはは、ごめんなさい。ちょっと見慣れない光景だったからびっくりしちゃって。さぁ麻雀しましょう。今日は負けませんよー」 衣「あ、うん」しょんぼり 透華(こ、この格好の衣に対して淡白な!!認めませんわ!ここは切り札、ヘルカイザースタイルです!) 透華「衣、これを」 衣「え?うん」バサァッ 透華「そう、これこそが!裸コート!……とは少々異なりますが、半ばそんな感じですわ!」 一「ちゃんと下に僕の服きてるじゃないかー」 透華「同じようなもんでしょう」 一「」 透華「で!!いかがですか!」 京太郎「いや、なにがですか?」 透華「えっ」 京太郎「えっ」 衣「むー、ごわごわするぞ。とうかー脱いでもいいかー?」 透華「えっ」 衣「えっ」 透華「…グスッ」じわぁ 京衣「!?」 透華「わ、わたくしは、グスッ衣のことを思って、グスッ」 京太郎「え、えと、と、とうかさん?」 衣「ど、どうしてないて」オロオロ ツカッ 京衣「!!」 ハギヨシ「京太郎くん、君は私の主を泣かせた。生きてここから帰れると思うなよ?ブチころがすぞ人間」 京太郎「」 ハギヨシ「衣様は、お仕置きです」ニッコリ 衣「」 ------ 【プール日和】 龍門渕家別館 温水プール 衣「うにゅぅぅぅ」ぷかぷか 京太郎「温水プール、か。実家で入って以来だなー」チャプチャプ 透華「あら、家にプールがあるんですの?」 京太郎「こんなに大きくはないですけどね。カピバラ買うのに必要だって、 親父が増設したんですが、品種改良カピバラだから必要なくて、俺がよく遊んでたんですよ」 衣「はにゅぅうぅぅぅ」ぷかぷか 透華「まぁ、カピバラ。ぜひ一度みてみたいですわねー」 京太郎「写真ならありますよ、今度持ってきます」 衣「くぎゅぅぅぅぅぅ」ぷかぷか 京太郎「……衣さん、さっきから奇声をあげながらぷかぷかしてますね」 透華「ま、まぁ別に溺れてるわけでもないし」 ザブン! 京透「」 透華「み、みみみ、水に飲み込まれた!?ここここころもぉーーー!!」 京太郎「ッ!」ザプンッ! ロ…コロ… コロモッ! 衣「……ん?」パチッ 透華「あぁ!目を覚ましましたのね!衣!」ギュッ 衣「え、ぁ、すまん透華、寝てた」 透華「違うんですの!貴女は溺れて気を失っていたんですのよ?覚えていません?」 衣「えっと、覚えてるぞ?だから言ってるだろう。寝てしまった」 透華「……えっ」 衣「浮いてたら気持ち良くて、寝ちゃった」テヘッ 衣「」ピクピク 透華「さ、さすがにげんこつくらいは許されますわよね?」 京太郎「いーんじゃないすかねー」 透華「あ、須賀くん。言いそびれていましたが、衣を助けていただいて、ありがとうございました」ぺっこりん 京太郎「いや、いいですよー別に。」ぽけーっ 透華(……?何やらぼーっとしてますわ。非日常な体験をしたからでしょうか?) 京太郎(人口、呼吸)ぽけーっ ------ 【ともきーへん】 京太郎「んー、今年ももうすぐ終わりですねー」 ハギヨシ「ですねぇ。街はクリスマスムード一直線ですよ」 京太郎「しかし、いいんですかねえ?」 ハギヨシ「なにがですか?」 京太郎「まだ半分もスレ進んでないのにもうすぐクリスマスネタなんて。前回は800くらいだったのに」 ハギヨシ「は?」 京太郎「こちらの話です」 ハギヨシ「そ、そうですか」 京太郎「しかし、八月後半からやたらと龍門渕と縁があるなぁ。何回遊びに行っただろう」 ハギヨシ「14回ほどでございます」 京太郎「あれ?意外と少ないなー」 ハギヨシ「週末以外はなかなかこれませんからね。さ、つきました」 京太郎「あ、ありがとうございます」 京太郎「失礼しまーす」ガチャ 「お、待っていたぞきょうたろー」ピョーンギュッ 京太郎「おわ!衣さんずいぶんと背丈、が……」 智紀「えへへー」スリスリ 京太郎「」 ハギヨシ「な、なんだこれは」 京太郎「な、なにしてはるんですか智紀さん」 智紀?「んー?いつもしてるだろ?頭スリスリーって!」スリスリ 京太郎「いや、それは衣さんでしょう?」あせあせ 智紀?「んー、だからだ!」 京太郎「いや、なにが?」 智紀?「衣は今、智樹と入れ替わってるぞ!」 京太郎「!?」 「あ!きょうたろー!」ギュッ 京太郎「な、なんだ!?」 透華「よくきたな!」スリスリ 京太郎「」 ハギヨシ「」 とーかへんも同時上映! 京太郎「な、な、な、な、な!?」わたわた 透華「ん?いつもは頭撫でてくれるのにどーしたんだ?」 京太郎「ままままさかあなたも!?」 ハギヨシ「オカシイ、コンナコトハユルサレナイ」 透華「きょうたろー、どうしたんだ?///」キュウッ 京太郎(あれ、しがみつく力が弱い) 智紀「いつもとようすがちがうぞー?」グリグリ 京太郎「こっちは積極的ぃぃぃぃぃ!!」 ハギヨシ「なぜ、どうして、こんなことに」ブツブツ 京太郎「助けてと言うのはおかしいから言わない!誰か状況を説明してぇぇぇぇ!!」 ガチャ 衣「むー、うるさいぞ」 ハギヨシ「ん?」 京太郎「あれ?」 透・智「あ」 衣「あーーーー!!きょうたろーになにをしてるんだふたりともー!」 透華「あ、あの、これはその」 智紀「え、えと」 京太郎「こ、衣さんといれかわってるんじゃ?」 衣「いれかわる?なにをいってるのだきょうたろー、そんな怪奇はありえない」 京太郎「」 ハギヨシ(つまりお二人は衣様の真似をして、須賀くんに抱きついたんですね?) ハギヨシ(事態が悪化したじゃねーか!!)ガンッ!! 衣「衣もギュッてするー!」むぎゅう 京太郎「えっちょっまっ!?」 透華「こ、こうなったらやけですわ!うぁぁぁ!!」クンクンペロペロ 智紀「ま、いっか」ぐりぐりむにむに 京太郎「にゃあああああ!!!!!」 ------- 【ヘルカイザーコロタン】 透華「さぁーはじまるざます!」バァーン! 衣「とーか、扉は静かに開けないか」 透華「あら、ごめんあそ、ば……し」 衣「……?何をじっと見つめている、牌が透けて見えるのか?」カイザァーー 透華「うわぁぁぁぁあああ!!」 ヘルカイザー衣! 大騒ぎ編 透華「なんなんですのもー!?須賀くんに文句いってやる!」prrrr 透華「もしもし須賀くん!?どういうことですの今日の衣の格好!?」 須賀『え?格好って、寝巻きとかだったんですか?』 透華「違いますわ!コートですのコート!あなたと同じコート着てましてよ!?」 須賀『え?俺のせい?』 透華「とにかく一度見にきてくださいまし!」 須賀『え、おれ今日学校』 透華「公欠にしてあげますから!至急今すぐ早くハリーハリーハリー!」ガチャン 透華「ハギヨォーーーーシ!!」 ハギヨシ「いってまいります、透華お嬢様」 透華「あとは須賀くんがくるまで衣を愛でるだけ」スリスリ 衣「にゃー!スリスリするなー!」パタパタ 京太郎「で?」 衣「」正座 透華「」正座 京太郎「なんで衣さんが俺のコート持ってるんですか?そしてなぜ透華さんは盲目的に俺を疑ったんですか?」プンスカ 京太郎「まず透華さん」 透華「だって、あんな変なコートを衣が着るわけないと思って…だとしたら須賀くんにしか心当たりなくて……」しょんぼり 京太郎「しばらく俺の作ったお菓子は抜きです」 透華「そ、そんなぁ!?やめてくださいまし!なんでもしますからぁ!」 京太郎「つぎにー、ころもさぁーん」 衣「うっ」ビクッ 京太郎「なぜ、俺の、コートを、持っていたんですか?あのコートは特注品で、世界に二つとないはずです」 衣「う、うぅ」 衣「き、きょうたろーのこーと、かっこよかったから」ブルブル 京太郎「許します」 衣「ぇ?」 透華「!?!?」 京太郎「ころもさんいいこー!もうそのコートあげちゃう!俺もう一着作るからいいですよあげちゃう!」ナデナデ 衣「や、やったぁ!ありがとうきょうたろー!」キャッキャッ 透華「あの……なぜ、衣をお許しに?」 京太郎「コートです。俺のコートを褒めてくれました」 透華(そ、それだけぇーーーー!?) 京太郎「これで、俺と衣さんだけの、コートですね」 衣「うん!」 透華「そ、そんなぁーーーー!!」 純「あのコート、かっこいいよな、俺も作ろうかな」 一「正気?」 智紀「腕に、大きなアクセサリーつけなきゃ、ね」 カンッ!
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661 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/02(月) 23 47 40.92 ID SjkV9ukDo [6/6] 京太郎「(お、これ俺の好きな本だ……)」ヨミヨミ 和「(この本面白いんですよね……)」ヨミヨミ 京太郎「(よし、いいところ見せるぞ!!)」グッ 霞「よーい、スタート」 京太郎「かもっがっ!」 和「……」 霞「……」 京太郎「(あれ?)」 竜華「こ、これは……」 京太郎「もがっ!! もごもごもごがっ!? モッガァーン!」 美穂子「若……」ホロリ 久「どうしてこう……締まらないのかしら」ハァ 京太郎「もごう・もがるがぁぁぁぁぁぁ!!!」 煌「」 和「もう、やめましょう……」 霞「ええ、そうね」ハァ 京太郎「」 宥「演技になると緊張するのかな?」 菫「京太郎君は追い詰められないと力が出せないようだ」フゥー 霞「それじゃあ、次のレッスンに移るわ」 京太郎「あの、もう一回チャレンジしたらダメですか?」 和「須賀君?」 霞「ええ、いいわよ」 京太郎「本当ですか!?」パァァ 霞「でも、その代わり」 京太郎「?」 霞「……失敗したら、×を受けてもらうわ」 京太郎「!?」 霞「それでもいいかしら?」クスッ 京太郎「……」コクッ 和「須賀君……」 霞「いいわ、じゃあもう一度行くわよ」 京太郎・和「はいっ!」 コンマ安価↓3 00~09 京太郎「もがもごもごもが」 霞さんの手に堕ちる 10~39 京太郎「カ●ン、もがもっ……」 40~89 京太郎「カ●ン、君は生きろ……」 90~99 京太郎「女なら、出来ることがあるだろ?」 ゾロ目 和 と ちゅー 674 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/03(火) 00 08 48.84 ID 62TbIwvAo [1/3] 霞「それじゃあ、ようい……」 京太郎「(落ち着け……普通に喋る時には問題無いんだ)」 つまり、自然に振る舞えば大丈夫ってことだよな? 京太郎「(だから……俺自身の言葉でこの台詞を読み上げるんだ)」スッ この主人公の経歴なら……知っている 今いる状況……理解している 相手への距離、相手への想い……! イメージが!! 体の中にどんどん入ってくる!! 伝えたいことが多すぎる!! まるで、一度体験したことのように頭に流れ込んでくる! どうにかして伝えなきゃ!! 伝われ!! 京太郎「(伝われ!!)」カッ ピキィィィン!! 霞「!?」ゾクッ 京太郎「……」ウツムキ 霞「スタート!(今の感覚……まさか降ろした? いえ、そんなハズは……)」 京太郎「……」ボヤァァァ 一同「!?」ゴシゴシ , -‐──‐-、 / . . . . . . . . . .\ r‐-、 / ./ . . /r__-、 .r_‐┐、 .| l⌒ヽ /} | . | . ./ / / \\ノ .{. .', | | |. / || | . | .//{ノt‐_─┘ \}. | | | | || ノ . ∨代芝k `> \ | | | | || _彡イト、 \ }.| f⌒ヽ. \ノノ .,' | || }八_\,> __ {ノ ノ >==〈 | |ト、 } | .ト、 '⌒` /¨¨´ ̄>/ ハ |. 八 `丶、 ノ从l `丶、_/|__, -‐ ´ // _ノハ. V/´\ `ー‐─……ト-ァ‐v‐v‐|. // //¨¨´ _', \ \. r┴/ ∨ 八__/// レ / ', \ \. lfヽ、ノ / o }/  ̄`ヽ、 ./ ',. \ \|| `ヽ{_______/ \/ \ 京太郎「カ●ン、君はこの中でも特別優秀な駒だった」 和「っ!!」 竜華「!?」バッ 久「今の!?」 透華「なっ……」ザッ 京太郎「そう、全ては盤上のこと……ゲームだったんだよこれは」 和「っ」ズキィィィン フラッ 和「(あれ、どうしたんでしょう……? これは、演技のハズ、なのに……)」ジワッ ズキズキッ 和「(本当に、須賀君に裏切られたように……)」ギュッ 霞「(彼の演技が……世界観が!!)」 菫「(原村をも引きずり込んだ!?)」ゾクッ 宥「うっうぅっ……」グスッ 675 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/03(火) 00 13 02.76 ID 62TbIwvAo [2/3] 和「そう……」ウルウル 京太郎「……」 和「さよなら、ル●ーシュ……」 ハギヨシ「構えぇ!!!」チャキッ 美穂子「(しかも、お茶を運びに来たハギヨシさんまでもが雰囲気に飲まれている!?)」 透華「(むしろなぜ参加してますのぉ!?)」ビックリ 京太郎「カ●ン」 和「……」スタスタ / /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ハ \\. / '. . /. . . ′. . ./. . . . . . . . . . . . . /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ', \/ l. /. . . . |. . . . /. . . . . . . . . . . . . ′. . . . . . l . . . . . . . . . . . . . . . . | `. |. |. |. . . .|. . . /. . . . . . /. . . . . . /. . . . . . . . . | . . . . . . . . . . . . . . . . |. |. |. |. . . .|. . /. . . . . . /. . . . . . /. . /. . . . . .|. . . . . . . . . . . . . . . . .| | .|. l. . . . ! . !. . . . . /. . . ,/. ./. . /. . . . . . . ∧. . . . . . . . . . . . . . . ,'. ノ, l .l. . . . | . l. . . . ./. . / /. /. . /. . . / // | |. . . . . . . . ./. . ./ / / |. l. . . . | . |. . . /. ∠./. /. . /. . . ム /,' ! ト. . . . . . ./}. . / //| |.l . . . . |. .|. . .ト ム/ 7. . /. . . ./ /イ  ̄`| | }. . . . //. / // /._ ノ ヽ . . | . . V戈に外 /. . . ./ /' ィ必匁_7. . . /‐' >‐ '' / /.,> 、 ヽ V }/. . /  ̄ ̄ /-‐  ̄__/ ∠ _. ヽヽ }. . .|ヽ ノ´ ′ /. . >‐ 、 \ .ヽヽ ノイ ハヾ 、 {! /イ /' } ヽ | ヽヽ ト、 ヽ ー __ 一 /}/ ' / } ,' \\ { \ >、 イ ヽ / / / / \\ \ ./ { `´ / , / // \\ / | ∨ // / 京太郎「君は生きろ」 和「ぇ……?」 京太郎「……」 和「はっ!?」バッ ハギヨシ「撃てぇぇ!!」 パン!! 一同「!!?」ビクッ 霞「……はい、そこまで」パチパチ 京太郎「……え?」パチクリ 和「あ、あれ……」パチクリ ハギヨシ「私は今まで何を……」パチクリ 霞「今度はよかったわ、流石ね」クスクス 京太郎「ほ、本当ですか!?」 一同「よかったよー」 京太郎「や、やった! やったぞぉ!!!」ピョイン ヤイノヤイノヤイノヤイノ 霞「(須賀京太郎……ふふ、追い詰められれば追い詰める程真価を発揮するのね)」ニコニコ 演技力が上昇しました! 演技力がBになりました! 707 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 21 56 30.74 ID 8Xf40CvHo [3/12] 【合宿所 食堂 夕食】 ワイワイガヤガヤ 竜華「京太郎君、さっきの凄かったで!」光 久「本当にびっくりしたわ」パチパチ 光 京太郎「あはは、そうですか?」テレッ カチャカチャ 菫「大したものだ。この短期間でよくもここまで」フフフ 尿 透華「ただムラがあるのが気になりますわね」ウーン 板 宥「そこは大丈夫じゃないかな?」光 和「ぜろ……//」ポワッー 狼 煌「京太郎様……//」ポワー 忍 竜華「この二人は?」 久「さぁ?」キョトン 美穂子「今日は随分と成果がありましたね、若」フフッ 雪 京太郎「全部霞さんのお陰ですよ! 俺一人じゃとても……」 霞さんの言う通り、俺はまだ自分の実力を使いきれてない でも、そこに気づいてくれる霞さんがいれば…… 霞「……」ボーッ 闇 京太郎「……霞さん?」 霞「えっ? 何か言ったかしら?」キョトン 明華「さっきからボーッとして、どうかしたんですか?」 光 霞「え、えと……ごめんなさい」 はやり「さっきのレッスンで疲れちゃったのかな?」 爆 京太郎「もう休んだ方が……」 霞「……ええ、そうさせてもらおうかしら」スッ 京太郎「送りましょうか?」ガタッ 霞「いいえ、大丈夫よ」スタスタ 京太郎「……?」 710 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 22 11 52.21 ID 8Xf40CvHo [4/12] ~~数十分後~~ 京太郎「ふわぁぁ……」ネムネム ガチャッ ハギヨシ「おや、京太郎君。まだここに?」 京太郎「ハギヨシさん!」 ハギヨシ「皆さんもう入浴されて、部屋に戻っていますよ?」 京太郎「……」 ハギヨシ「何か、考え事でも?」フフッ 京太郎「いえ、そういうわけじゃないんですけど……」 ハギヨシ「隣り、座りますよ」スッ 京太郎「あ、はい! どうぞ!」ササッ ハギヨシ「ありがとうございます」 京太郎「いえ……」 ハギヨシ「……」 き、気まずい。 なんでだ……いつもなら、簡単に言葉が出てくるのに…… 京太郎「えと、その……」 ハギヨシ「……京太郎君には男友達がいますか?」 京太郎「え?」 ハギヨシ「……」 京太郎「えと、多くはないですけど……多分」 井伊嫁助とか、他にも何人か…… 一応、心当たりはあるけど ハギヨシ「私は……この短い人生の大半を、龍門渕家に捧げてきました」 京太郎「……」 ハギヨシ「勿論、以前話したようにそこに後悔はありませんし、幸せだと自負しています」 京太郎「はい、俺もそう思います」 ハギヨシ「敬う主も……ともに歩む同僚もいます。ですが、気のおける友人というものとは、無縁の人生でした」 京太郎「ハギヨシさん……」 ハギヨシ「そして、そんな私に……最近ようやく、こうして心を吐き出せる友人ができました」チラッ 京太郎「っ! それって……!」 ハギヨシ「勿論、そう思っているのは私の方だけかもしれませんが……」クスッ 京太郎「いやいや!! 俺も! 俺もハギヨシさんのこと……!!」 ハギヨシ「ありがとうございます。ですが、その友人が何か悩んでいるのに……私は力になれません」ウツムキ 京太郎「あっ」 ハギヨシ「……京太郎君、私では、貴方の力になれませんか?」ジッ 京太郎「ハギヨシさん……すみません」ペコリ そうだよな…… こんなに、俺のことを心配してくれてる人がいるのに、自分ひとりで抱え込むなんて 717 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 22 21 28.22 ID 8Xf40CvHo [5/12] 京太郎「一人で考え込んでも仕方ないですよね」 ハギヨシ「ええ……」 京太郎「あの、その……相談に乗ってくれますか?」 ハギヨシ「はい、勿論!」パァァ 京太郎「へへっ、なんだか照れますね」ポリポリ ,. --- 、 ____ /, ´ ̄ ̄` '⌒´ \ 、_/_/⌒ヽ , / ヽ ,---、 / // ヽ . , / ̄-/ /' { | | | / __  ̄,./ /-' l| l | |___ l | | . ' / ,イ _| | |ア__l { { | / }`| | | / , ´ | { | l\{从 ∨ィ斧ミ、 | | /\'´ /{ | 从{__,. \∨Vソ }イ ト、 ∧{ ////\ r--- ´八 !∧  ̄ , //// }/ノ/ リ. ///////\ \}∧ 八/ //////////〉 込、 __ ,. / ///////// / }>、 ` イ |从 ,'//////// / _ /--、l ` ̄ , |--、.///////// / イ/////\ {////} / 「///|'//////// /´// {////////ー '|////| , |///l|///////////// |l///////////ヽ// \ |////> 、////////{/////{!/////////////////}--- /////////> 、 ハギヨシ「んっふ、こちらも少々照れてしまいそうです」テレテレ ~~某所~~ ほーん妹「!?」ガタッ ほーん姉「どうしたの?」 ほーん妹「きゅ、きゅふふ……」 ほーん姉「!?」 ~~さらに某所~~ 変態ドジっ子メイド「!?!??」ガタッ 純「んー? どうした?」 変態ドジっ子メイド「うるっふっふっふっふ……」ヨダレダラダラ 一「」 衣「気持ち悪いぞ……」ドンビキ ~~~~ ハギヨシ「それで、悩みというのは……?」 京太郎「それが……」 悩みとはなんぞや? 選択安価↓3 1 仕事の事 2 とある人物のこと 724 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 22 27 13.55 ID 8Xf40CvHo [6/12] 京太郎「実は、とある人物のことで悩んでまして……」 ハギヨシ「とある人物?」 京太郎「……それで、その」 ハギヨシ「京太郎君。私はどんなことでも相談に乗ります。だから……」 京太郎「はい。実は……」 京太郎が相談したい、とある人物って誰だYO!? 選択安価↓ 1~3 で一番コンマ大きい人 ゾロ目確定 1位 和 2位 煌 3位 まこ 4位 竜華 5位 咲 6 その他 好きな名前どぞー ※ただし京太郎と面識がある人 730 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 22 36 09.38 ID 8Xf40CvHo [7/12] 京太郎「実はその、竜華さんのことなんです」ポリポリ ハギヨシ「清水谷様ですか?」 京太郎「はい」 ハギヨシ「私の見る限りでは良好な関係に見えますが……?」 京太郎「それは、そうなんですけど……」 ハギヨシ「?」 京太郎「……」 ハギヨシ「京太郎君?」 京太郎「実は……」 コンマ安価↓3 00~09 京太郎「竜華さんがいると……その、実力が出せなくて」 竜華「えっ?」コソッ 10~49 京太郎「竜華さんがいると……その、実力が出せなくて」 50~89 京太郎「俺ってばいつも竜華さんに心配かけてばかりで……」ハァ 90~99 京太郎「実はその、最近竜華さんのこと……」カァッ ゾロ目 京太郎「実はその、最近竜華さんのこと……」カァッ 竜華「えっ……//」コソッ 00 で 竜華部屋で一晩 ムフフフ 737 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 22 48 11.66 ID 8Xf40CvHo [8/12] 京太郎「竜華さんがいると……その、実力が出せなくて」 ハギヨシ「実力が?」 京太郎「はい。なんかこう、胸がザワザワして」 ハギヨシ「それはどういうことですか?」 京太郎「俺にも分からないんです。なんか、竜華さんに見られてると思うだけでこう」ウーン ハギヨシ「! それはもしかすると……」 京太郎「分かるんですか?」 ハギヨシ「いえ、まだ確信がありませんので(これは自分で気づくべきですしね)」フフ 京太郎「さっきは霞さんのお陰で集中できましたけど……これって治した方がいいですよね?」 ハギヨシ「それは……」 京太郎「最近だと寝る時にも竜華さんの顔が浮かんでくるし……俺ってばもしかして」ハッ ハギヨシ「!!」 京太郎「竜華さんの事嫌いなのかなぁ……」 ハギヨシ「えっ?」 京太郎「どうしよう」ズーン ハギヨシ「……はぁ」 京太郎「ハギヨシさん?」 ハギヨシ「これは皆さんが苦労するのも頷けますね」 京太郎「???」 ハギヨシ「では、私から一つだけ助言いたしましょう」スッ 京太郎「は、はい!」 ハギヨシ「もっと。今よりももっと清水谷様を知ればいいんですよ」 京太郎「え? 竜華さんを知る?」 ハギヨシ「そうすればきっと……その悩みは解決しますよ」クスクス 京太郎「竜華さんを今よりも……知る?」 そう言えば、俺は竜華さんのことをどれだけ知ってるんだろう? 誕生日も、好きなものもよく知らないし…… 京太郎「そうですね、俺……もっと竜華さんと話してみます!」 ハギヨシ「はい。それがいいです」フフフッ 京太郎「よーし、やるぞー!!」メラメラ フラグイベント 【竜華の浮気?】 が 追加されました 742 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 23 00 58.12 ID 8Xf40CvHo [9/12] 京太郎「ハギヨシさん、悩みを聞いてくれてありがとうございます!」ペコリ ハギヨシ「いえ、当然のことですよ」フフッ 京太郎「それじゃあ俺、もう寝ますね」ガタッ ハギヨシ「はい。明日の為によく休んでください」 京太郎「はい! それじゃあまた明日!」タタタッ ガチャッ バタンッ ハギヨシ「……ふふっ、これまた随分と騒がしくなりそうですね」クスッ 立場上は応援することは出来ませんが、彼女には頑張って欲しいものです ハギヨシ「透華お嬢様、うかうかしていられませんよ」 早く衣様と会わせなければ……手遅れになってしまうかもしれません ハギヨシ「んっふ、困ったものです」 ~~~竜華の部屋~~~~ 竜華「京太郎君、おやすみ」 京太郎の写真「」 竜華「……」キョロキョロ コトッ 竜華「……」 チュッ 竜華「……//」モゾモゾッ おやすみ…… 744 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 23 29 20.69 ID 8Xf40CvHo [10/12] 【翌日 レッスンルーム】 京太郎「よし! 修行だ!!」デーン 久「朝早くから張り切ってるわねー」フワァァ 煌「いいことじゃないですか、すばらっ!!」フフ 和「今日も頑張りましょうね、須賀君」 京太郎「おう!」ニッ 今よりもっと頑張って、一日も早くトップアイドルにならなきゃな! 京太郎「っと、そう言えば竜華さんがいませんね?」キョロキョロ 菫「彼女なら、部屋でスケジュールの調整をしているぞ」 京太郎「え? スケジュール?」 はやり「もうすぐ年始だからね。合宿後の仕事も考えなきゃ」 京太郎「あ、そうか」 年末の番組のほとんどをキャンセルしたからな 仕事取りづらくなって、竜華さんに迷惑かけてなきゃいいけど…… 京太郎「……」ウツムキ 久「こら、落ち込んでいてもしょうがないでしょ?」ペチン 京太郎「あたっ!?」 宥「今出来ることを、頑張ろうよ!」 明華「急げよ、走れ! ですねー!」ニコニコ 透華「急がば回れ、ですわ!」ズビシッ! 美穂子「頑張りましょうね」 京太郎「よーし、やるぞ!!」メラメラ 選択安価 ↓3 1 容姿 2 歌唱力 3 演技力 4 雀力 5 SKILL 751 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 23 40 10.43 ID 8Xf40CvHo [11/12] 750 すまん、何か忘れてる設定あったら具体的に教えてくれ 基本その場のノリでやってるからボロはよく出る 久「それじゃあ今日は歌唱力のレッスンからね」 京太郎「はい!」キリッ 明華「頑張りましょう」ニコッ 煌「昔と比べてすごく成長してますよね」 久「最初聞いた時は失神するかと思ったわ」 透華「私が教えるまで音符も読めませんでしたもの」ハァ 明華「ではまず、前回のレッスンをおさらいですね~」 京太郎「はい、あれからちゃんとおさらいしてますよ!」グッ 美穂子「ちゃんと明華さんの用意したメニューをこなしてるようですね」ニコニコ 煌「ワタシノムナイタワタシダケノムナイタ……」ブツブツブツブツブツ 久「ひっ!?」ビクッ 明華「それじゃあ、まずは発声を」 京太郎「よし、見ててください!」 コンマ安価↓3 00~09 大失敗 10~39 失敗 40~89 成功 90~99 大成功 ゾロ目 明華 と 京太郎 【過去編】 760 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/07(土) 23 56 35.19 ID 8Xf40CvHo [12/12] 明華「さん、はいっ!」パンッ 京太郎「んあー♪」 明華「いいですね」ニッコリ 久「うーん、相変わらずの美声ね」 煌「ムナイタムナイタムナイタムナイタ」 宥「聞いてるだけで落ち着く……」ポーッ 菫「やはり天才か……」 美穂子「若、立派になられて」ホロリ はやり「うんうん♪ 成長してる!」 透華「ですが発声だけよくても……」 霞「……」 明華「では次は歌の方を」 京太郎「はい……」スゥッ 一同「」ドキドキ ラジカセ「」チャララ~♪ 京太郎「沈黙ー、主張する顔ー、情熱ー隠したぁーままでー♪ 押さえーつけられてー生きるのかー♪」 菫「」ドキッ 京太郎「奇跡、手に入れるにはー時に、心捨てるー君ーの、涙、つらいけど―♪」 久「」ドキドキ 京太郎「暗闇がーより深ーければー、星はよりー光るだろうー! なら悪にでもー♪ 魂を引き替えても――♪」 宥「」ドキドキ 京太郎「世界が変わるー♪ そのーときーまでー♪ 突き上げてく、炎の剣ー♪」 煌「」ドキドキ 京太郎「進むべき、空の下でー、守る君のために―♪」 和「すがくぅぅん……//」デレェェェェェェェン ラジカセ「」カチッ 霞「……」ペロリ 京太郎「……ど、どうでした?」ドキドオキ 明華「素晴らしいですね!」ニコニコ 京太郎「そ、そうですか!?」ワーイ 一同「(普通にカッコイイ)」ドキドキ 歌唱力が上昇した! 歌唱力がDになった! 764 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/08(日) 00 05 13.56 ID +ksovVyro [1/8] ワイノワイノ 明華「やはり素材がいいので伸びが素晴らしいです」パチパチ 京太郎「へへっ、この調子で頑張ります!」ビシッ 明華「それではそろそろ応用に挑戦してみますか?」 京太郎「お、応用?!」 明華「はい。今の歌はオーソドックスですが、もっと色んな技術を用いた歌に挑戦してみるんです」 京太郎「お、おぉ……!」ブルブル 煌「でもいきなり応用なんて大丈夫ですか?」 久「いいじゃない、何事も挑戦よ」 霞「そうね。もっと色んな彼の一面を見たいわ」クスクス 宥「??」 菫「確かに何事も挑戦だと言うし……」 明華「それじゃあ、ビブラートやアクセントについてまずは説明しますね」ビシッ 京太郎「はいっ!」 明華「ぺらぺらぺ~ら」 京太郎「ふんふむふんふ~む」 明華「ぺらぺらぺら」 京太郎「ほむほむまじあわあわ」 明華「分かりました?」 京太郎「はいっ!」キリッ 一同「(まるで意味が分からないっ!)」ガビーン 明華「では実践に移りましょう」 京太郎「はいっ!!」グッ コンマ安価↓3 00~09 大失敗 10~39 失敗 40~89 成功 90~99 大成功 ゾロ目 明華 と 京太郎 【過去編】 778 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/08(日) 00 24 25.72 ID +ksovVyro [2/8] ラジカセ「」カチッ チャララ~♪ 久「あら、この歌……」 宥「確か、某執事アニメのキャラソンじゃ」 タタタタッ ガチャッ ハギヨシ「!!」 ~~~♪ 京太郎「月夜に~浮かぶ~残像~♪ かりそめーの黒いー記憶ぅ♪ 屈辱ぅ的な、歪む朝、不純な航海へ~♪」 久「」フラッ 煌「」ブクブクブク 京太郎「報われない恋、ならばせめて~、あの世で結ばれたーい~、なんて、願いを~幾千も~その血に飢えた獣のように~♪」 宥「」ボォォォォッ!! 菫「」ジョバジョバジョバ 京太郎「これでも、執事DEATH↑↑ 猥雑な送死葬愛、大地を赤く染めるぅ、カーテンコール蹴散らして~」 和「」ビクンビクンッ 美穂子「」ドロドロドロドロ 京太郎「走馬灯劇場、魂と記憶の映像♪」 はやり「あわわわっ!?」ジュンジュワァ 透華「」キュンキュンキュン 京太郎「血みどろの妄想を掻き鳴らして、ただ求めるぅ~♪」 デレッデレーデレッデデー♪ ハギヨシ「これは……なんという……」ガタガタッ ラジカセ「」カチッ 京太郎「ふぅ、こんなもんかな」クルッ 一同「」チーン 京太郎「え?」ビクッ なんだこれ……もしかしてまた、俺のせいでみんなが!? 京太郎「そんな……」ガクッ ガシッ 京太郎「!?」 霞「あら、大丈夫?」ニッコリ 京太郎「かす、みさん……?」 霞「ふふっ、安心して。貴方の歌はとても素敵だったわ、トテモ」ギュッ 京太郎「ほ、本当ですか!?」 霞「ええ、勿論」クスクス 明華「……(どうして、こんな時に思い出すのでしょうか?)」ツゥーッ あの日からずっと後悔して……自分の不甲斐なさを嘆いて 私も、母のようになれたら……そう思っていたはずなのに 明華「……」グッ 780 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/08(日) 01 33 39.50 ID +ksovVyro [3/8] 【数ヶ月前】 受付嬢「ジャ○ーズ舐めてんじゃねぇよオラァァァン!!」ダンッ 京太郎「!?」ビクッ 受付嬢「まず服装! 何、そのお母さんにしま○らで買ってきてもらったようなのは!?」 京太郎「いや、これ安かったんですよ」 受付嬢「第二に!! メイクしろとまでは言わないけど、何その妙に飛び出た鼻毛はぁぁぁぁ!?」ガシッ ブッチィィィィン!! 京太郎「いっでぇぇぇ!?」ゴロゴロ 受付嬢「第三に!! 少しは礼節を覚えなさいっ!!」 京太郎「……」ガーン 受付嬢「そもそもアイドルって言うのはファンの想いに答える、厳しい仕事なのよ?!」 京太郎「!!」 受付嬢「軽い気持ちで勘違いイケメンが図に乗るなぁぁぁ!!」ロザンショウリュウハ! 京太郎「」バッキャァァァン!! ヒュゥゥゥゥゥン!! ウィィィン 【道端】 京太郎「」ドシャッ ポツッ ポツッ ザァァァァァァァ!! 京太郎「……」ズブヌレ ソレデデスネー イヤイヤ、モウイイッテ 智葉「その話でもう三回目じゃないか?」 メガン「でも、本当に美味しかったデス」 ネリー「ラーメンばっかりじゃ飽きちゃうよー」 慧宇「全くですね」 明華「でも、美味しければいいですよ~」ニッコリ メガン「おお、そう言ってもらえると嬉しいデスネ」ズルズル 慧宇「さっき食べたのにまだ食べる……」 ネリー「もろジャンキーだねー」 智葉「なにもこんな雨の中食べることもないだろうに……」 782 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/08(日) 01 38 59.69 ID +ksovVyro [4/8] 京太郎「そろそろ、帰らなきゃ……」ズルズル サッ 智葉「ん?」チラッ メガン「どうかしまシタ?」キョトン 智葉「いや、今すれ違った男……どこかで見たような」 ネリー「うわぁ、ハリネズミだ!」 慧宇「濡れ鼠ね」 明華「可哀想……すぐに傘を」スッ 智葉「いや、やめておいた方がいい」 明華「え?」 智葉「あの顔、あの様子じゃ……相当辛いことがあったんだろうね」 ネリー「まさに絶望してる?」 慧宇「今にも死にそうな顔でした」 メガン「ラーメン食べれば元気になりマスヨ」ズルズル 明華「でも……」チラッ 京太郎「……」テクテク ザァーッザァーッ 京太郎「傘、持ってくりゃよかったな」テクテク 智葉「曲りなりにも男だ。女に助けられるのをよしとしないかもしれない」 メガン「おー! サムライデスね!」 京太郎「うっ、ぐっ……ヒグッ」ポロポロ 明華「でも、とても見過ごせません」ブルブル 智葉「……覚悟はあるか?」 明華「え?」 智葉「中途半端な同情ならやめておいた方がいい。逆に傷つけるだけだ」スタスタ 明華「そ、それは……確かにそうかも、しれません」ウツムキ でも私は……!! 母のようになりたい、立派で……誰よりも優しく……! 明華「だから私は!!」バッ ネリー「……」 智葉「……」 メガン「……気持ちは分かりマス。でも……」 京太郎「もう、帰るか」ゴソゴソ 明華「っ!!?」 行ってしまう…… このままじゃ、もう二度と会えないかもしれない 慧宇「ちょっと落ち着いて考えた方が――」 明華「……」ブルブル 783 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/08(日) 02 14 59.47 ID +ksovVyro [5/8] 皆さんが正しいのは分かってる。 私が声をかけても、助けても……あの人は救われないかもしれない。 逆に傷ついてしまうかもしれない でも、それでも見過ごしたくない……!! 京太郎「あ……そっか。ここまで来ることだけ考えて、金あんまり持ってこなかったのか」ビショビショ ネリー「ここで手を差し伸べても、意味ないと思うよー?」 明華「……行きます!!」 例え、間違っていたとしても 後悔したくない! だから、私に出来ることを……! 明華「……大丈夫ですか――!!」タタッ 智葉「バカ……」ハァ 京太郎「あー、ついてねぇ」フラフラ ガクッ ドシャァァ!! 京太郎「……」バシャン 明華「あっ」ビクッ 京太郎「……」シーン 倒れた……? どうして? 病気? ケガ? それとも…… 明華「い、いや……」ゾクッ 怖い 急に、目の前のこの人が怖くなってしまった 明華「うぁっ……」ブルブル どうして? どうして体が動かないの……? 助けたいのに、声をかけたいのに…… 明華「……」ガタガタ スタスタ ??「どいてくれる?」 明華「えっ?」クルッ ??「……!」タタタッ ザーザー!! 京太郎「……?」 スッ 赤い傘の持ち主「……風邪、引くよ」 京太郎「え?」 784 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/08(日) 02 15 25.55 ID +ksovVyro [6/8] 赤い傘の持ち主「立てる?」 京太郎「……」ドクンッ 明華「!?」ビクッ /.......... / | ハ ハ ..ノヽ..∧. /....../... / | | \ 斗-、 i ∧ '....../..{ 〃 { 弋{ 〃ヽ 廴 \ | ∧ i...../... | ト-| { \ ぅ 斗=ミ、 i | / ∧ |... 7.. | | | {_ ヽィ乏) ハ 入 φ / ∧ 「……?」 |ハ ヽr y 弌 弋辷ツ ′ 〉 / i / ∧ |{ i ∧〃_) ハ ` _厶ィ ハ | / ∧ |{弋 〈 ハ ゞ -'' 、 ´ } | / ∧ ` >へ i u / | / ∧ }. . -‐- 、 rー ' | / ∧ |.∧ V_ ノ イ | | / ∧ |... ゝ / | | | / ∧ |... > < 八 | | \_ |... i `¨ハ 〉 | |/ ̄ ̄ ̄〃 へ ^ヽ |... | 〉 / | | // ⌒ヽ.∧ |... |__// _/{ | | // V∧ r―|... / ./---、 ' ./ { | |_彡 ' V∧. ∧ { |... / // ̄ ̄ 7 | | |=- / V 京太郎「あ、すいません……」スクッ どうして……? 竜華「こないなとこで行き倒れ?」 京太郎「……そんなとこです」ハハハ その手を差し伸べようとしていたのは……私だったのに 竜華「……何かあったんか?」 京太郎「え?」 竜華「顔に書いとる。嫌なことがありましたって」ムニッ 京太郎「ほへっ?」ムギュウウ 竜華「……この後用事か何かあるん?」パッ 京太郎「え? 何もないですけど……」 竜華「よし、じゃあ着いてきて」グイグイッ 京太郎「え? え?」キョトン 私が…… 京太郎「あ、あの?!」 竜華「いいからうちに着いてくればええんや」グイグイ 京太郎「ちょ、ちょっとー!?」ガビーン ズルズルズルズル 明華「……」フラッ 傘「」コロコロ 智葉「!!」 慧宇「!?」 メガン「大丈夫デスカ!?」 ネリー「え? え?」オロオロ 私は……偽善者にすら、なれなかった 785 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/08(日) 02 16 24.12 ID +ksovVyro [7/8] ~~現在~~ 京太郎「菫さん、しっかりしてください!」ユサユサ 菫「」チーン 京太郎「久さん! 煌さん!!」 久「あばばば」ブクブク 煌「すばらぁ……」ゾクゾク 京太郎「和! 起きないとこうだぞ!!」モミモミ 和「んぁっ……//」モジモジ 京太郎「ダメだ……」ズーン 霞「いい夢見てるみたいだし、放っておいていいんじゃないかしら?」 ハギヨシ「私が皆さんを部屋までお運びいたします」スッ 京太郎「あ、俺も手伝います!」サッ 一同「う~ん」ムニャムニャ 霞「全く、これくらいで驚いてちゃ指導にならないわよ」ハァー 明華「……」 霞「貴女もそう思わない? って……どうかしたの?」 明華「いえ、なんでもありません」 霞「ふーん? そう……」 明華「……(あの時とは、もう違います)」グッ 私はもう逃げない 彼を……必ず導いてみせる 明華「だって、そうすれば私はきっと……」ニゴッ 今度こそ母のように――なれるから 霞「(この子もまた……)」クスッ 京太郎の歌唱力がメンヘラ上昇した 歌唱力がCになった!! 964 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/24(火) 21 45 25.57 ID ug0ohjboo [4/11] 【ガールズトーク アクセル1の巻】 ~~料理対決の日 その夜~~ <女子部屋> 透華「ふぅ、今日は散々でしたわ」ボフッ 久「あら、結構楽しかったじゃない」クスクス 煌「でも負けたのは悔しいですね、こちらのチームは私だけでしたし」ムスッ 宥「見た目が全然ダメだったよぉ……」モゾモゾ 和「清水谷さんはすごかったですね」ゴロン 竜華「いや、うちなんて……//」モジモジ はやり「何がいけなかったんだろー?」ボフボフ 菫「全くだ」ファァ 霞「本当よ」ネムネム 久「冗談にしては笑えないわね」ヒクヒク 美穂子「全くです」プンプン 透華「でも、こうやって親睦を深めるのも、案外悪くないものですわ」 竜華「せやな。普段はこうして話す機会も無いし」 菫「こうやって全員揃う事が稀だしな」 はやり「修学旅行みたいでドキドキするね!」 霞「そうかしら?」 キャッキャウフフ 竜華「……」 選択安価↓3 1 竜華「コイバナ……せぇへん?」ドキドキ 2 透華「……相談がありますの」ウツムキ 3 煌「ふふふ、面白いモノがあるんですけど」ニヤリ 4 自由な話題 969 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/24(火) 21 53 56.63 ID ug0ohjboo [5/11] 竜華「でな、その時に京太郎君が……」プルン 透華「……」 煌「ふふ、それはですね」プルッ 透華「……」 久「あら、でも意外とかわいいところもあるのよ」プルル 透華「……」 美穂子「クスッ、若らしいですね」プルン 透華「……」 はやり「かっわいいー♪」プルルン 透華「……」 菫「全く、世話のやける」プルッ 透華「……」 宥「でもでも、あったかいと思う」プルルン 透華「……」 明華「……興味深いです」プルルッン 透華「……」 霞「あら、美味しそうね」ドッタプルルルルルゥゥゥウン 透華「くっ」 ワイワイキャッキャウウフフ 透華「あの、皆さん!」 シーン 透華「……相談がありますの」ウツムキ _, -‐ ´ iY´ ̄/i `ー-、____ i´ ∧i //| `i--、ヽ |. ト、 | |//|. iヽ ヽi | ||`ヽY'"´! i i ゙ i . |.| / ゙、、 ゙、 | / ―┼-┤ ー-|A--、 ヾ / __!_ ゙、 _リ__ヽ_ \ / `メ2 iヾ \ "´2 i ー' 丶 / / / ; ) /i ヽ | // i /゙、 /イ !ソ |.|. ト、 i | 、 -―- ,.ィ´!ノ 人 ヾ ノ \ \ /r」ー- イ、,.! / /i `ー-‐'ヾ 、___/ __/_). i-'´ \ / Y /__ `) >--‐ / 、 / ,.イ ,ヘ^ノi | / /ヽ(. ( /i | / / ゙、 / ,艾 ゙、. 、 ( // | 丶、__,ノ ゙、Y i|| ,.ヘ V / | i.|. V \ \ / 、 `ヽ 一同「???」 972 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/24(火) 22 06 42.76 ID ug0ohjboo [6/11] 透華「……」 和「とりあえず話してみては?」プルルンプルンファミファミファー 透華「え、えぇそうですわね」グギギギギ 和「??」 透華「かくかくしかじか……ということでしてよ」ズゥゥゥン 一同「Oh……」 透華「毎日牛乳も飲んでいますし、マッサージも、試せるだけのことはやっていますの」ウツムキ 竜華「い、いや! 別に胸なんて……なぁ?」サッ 煌「えっ!? そ、そうですね、私もそんなにある方では無いですし……ね?」 久「いや、私に振られても困るわよ……美穂子!」サッ 美穂子「うっ……でも、私は上埜さんくらいの方が……ですよね!?」サッ 菫「私に振られても困る……そもそも胸なんてその時のノリで変わる、のか?」 宥「うぇっ!? む、胸なら玄ちゃんが詳しいけど……どうかなぁ?」チラッツ\ はやり「大きくても肩は凝るし、垂れてくるしろくなことはないよ!」セツジツ 明華「胸がそんなに重要ですか?」 霞「理解に苦しむわね」 透華「」 竜華「空気読めや!!」クワッ 久「全くね」 透華「うぅっ、ぐすっ、私だって好きでこんな胸じゃ……」シクシク 煌「ほ、ほら! 貧乳好きの男性もいますし!」 菫「そうだな。京太郎君は巨乳好きだが」 和「須賀君は大きいのが好きですけど」 はやり「巨乳好きだねっ!」 霞「あら、そうなの? ふふっ」ニコニコ 透華「」 竜華「可哀想に……」ホロッ 美穂子「体の話は女子にとっては深刻な悩みですから」 透華「……もういいですわ」ユラァ 一同「!?」 透華「貧乳がなんぼですわ!! 私には金があるっ!!」デデーン 一同「(最悪なこと言っちゃったー!!)」デデーン 透華「シリコン……シリコン┌(┌^o^)┐」カサカサカサ 竜華「あ、あかん! このままじゃ成金シリコンアンテナになってまうで!」 久「なにげに酷い言いようね」 973 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/24(火) 22 17 48.28 ID ug0ohjboo [7/11] ウガァァァアデスワァァァァ!! オチツイテ! ドウドウ! 久「どうするのよこれ」ハァァァ 煌「私にいい考えがあります」フフフ 竜華「果てしなく嫌な予感がするけど、一応聞いたるわ」 煌「それはですね……」ゴニョゴニョ 竜華「!?」 美穂子「そ、そんなこと……」ワナワナ 霞「正気の沙汰とは思えないわね」 明華「成功するでしょうか?」 菫「いや、成功しても後が怖い」 はやり「オススメしないけど……」 透華「うぅっ……」シクシク 宥「でも、可哀想だよぉ……」 和「なんとかしてあげまたいですね」 煌「それじゃあ、仕込みをしてくるかな?」クスクス トテテテ ガチャッ 竜華「……」 久「成功するかしら?」 竜華「無理やと思う」キッパリ 美穂子「……」 和「どうなるんでしょう」 透華「私なんて……私なんて」エグエグ そして、翌日―― 京太郎「うーいてて、体中がヒリヒリするぜ」テクテク ガチャッ 透華「……はぁ」ズーン 京太郎「あ、透華さん、おはようございます」ペコッ 透華「ええ、おはようございますわ」 京太郎「…ん?」 透華「どうかしまして?」キョトン 京太郎「あれ、なんか透華さん……」 京太郎「胸が大きくなってません?」 975 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/24(火) 22 22 44.44 ID ug0ohjboo [8/11] 透華「えっ?」 京太郎「あれ、でも……確かに」ジロジロ | トヽ、V//'゙、 i ヾニ==ー | __|_| /"´ |_|_,._ ゙、 i | ハ|ミ(. `´|.|_、__ ゙、 i i __,;=テミミ ゙、 ナr-、ヾ=- ゙、.| / `/ 2 ノ \ 2 ノメ. ヾ、 / ,.イ ` ; ) |i \ / 人_! リi ,ゝ、ヽ. /ィ / / .! r―‐‐-、 ,イ | | | ヽ|. !ハ .ヽ〈 / / \ ー―‐' , イ .V ./ | 、 \ / `ハ 、__ , ' | V ./ \ ,i / \ ゙、 /,┤ _ト/ ,ハ `ー-‐'/`ー='´-ァ , ) ) / ヽ、_,.-‐' ( ( ヽ 、 ー __ ノ / / / l´ /、J゙、 \___ ゙、 \ ヽ丶 r'´/, - イ / .| / /|ヾ┼--、/ `ヽ }ー-、_ ゙、 |ヽ|. | / / / / ゙、./ .| | \/_) i | , -ヽ ) | ゙、 ゙、 〈 〈 |_| ヽ ノ/ / | | 透華「な、なぁぁっ!?」カァァァ 京太郎「うん。やっぱりだ、間違い無い」ウーン  ̄`ー-ニ、ヽ、 _, -‐ニ´-‐ ' ヽ ̄`ーr-、 \`´ / i ト、 |/|. \ / / |.|ヽ、 |.ハ ヽ / / /.,ィ.| 、丶// | | | / / / |.|`゛゛く"´| | ! / _/_/__リ _, ) |/|_ . | _,ノ ,ノ / / ̄ /. ケ | ` | _, -‐,´-‐'´ / , ,ヘァ‐==ミ ./ メ=≠ | / / / /|.|. ` 廴ツ/ イン | .i / i/ / /ー、ヾ ( ' ;.イ | ヽ / | / / / i、 _ ノi i ヽ / . ノハ_ / /_| `ー 、 ´ ´,.ィ'ノ ハ .! |. | .// >、 i //`\_ ーr,'彡 ノ !ハ!ー==彡'´ _/--‐) !‐/ .,V、 ̄/ , -‐ ´ー-ノ、 // /_, -‐ ´ ノ.〈 / ゙、 ゙、 / /ヽ. ( i , -‐ ´ , -‐、´ \,-‐ナ/ |`iヽ ) i / | 透華「あ、あまりジロジロ見ないで欲しいですわ!」サッ 京太郎「あ、す、すみません!!」ペコリ 透華「……ふふっ」ニヘラ 京太郎「その、悪気は――」オロオロ 透華「貴方も、やはり男の人ですわね」ツンッ 京太郎「ふがっ」 ,. -‐'´ |' ̄ / \ー-、 ,.. -/ ,.. '´ ト.i /| \ `ヽ/,.. '´ | /i |//| i .〈 i i ト、i |/ |.i | i i . |.|`゛/"´|.| i | /. ー-A|-/ .ー-|ハ_ i | ノ / リ〈 |! ヽ ` ゙、 | / . ヌ"!=ミ ヽ /,__、_ ヽ | // | i.| 弋ノ`.....)...´ b }ア 、\゙、 /ハ .∧!| " ' /  ̄i ∧ i ヽ、 リ. ! ゙、 ヽ __ ノ/ / |.| r、ヽ、 ___ノヽ i / ` 、 ヽ-‐' イ / リ i i | ` ー‐ ゙、 〉 / / / ー ' ´ i 〈 ゙、 ! リ. ( / _) /__, / `ー-、r'´\ ヽ_ `ー-<_ ) / / ./ ! ∧ ! 、 ヽ ヾ!  ̄`ー-、 < ̄`. / / |.〈 i i / /ハヽ ゙、 ) ノ `ヽ `ヽ 透華「もう、えっちなのはいけませんわ」クスクス 京太郎「は、はいっ」ドキドキ 透華「では、また後で」スタスタ 京太郎「はい!」タタッ 977 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/24(火) 22 30 53.41 ID ug0ohjboo [9/11] 透華「……」トテトテ ピタッ 透華「や、やっ……」ブルブルブルブル ピョインッ! 透華「やりましたわぁぁぁぁ!!」グググッ! コソコソ 竜華「成功しとる……」 久「よくもまぁ、こんな簡単に」 煌「ふふ、中々大変でしたよ」つPAD 美穂子「まさか寝ている間に下着に縫い付けるなんて……」 竜華「こんなん一時しのぎやし、すぐに気づくと思うんよ」 久「でもいいんじゃない? あれだけ喜んでるんだし」 美穂子「意外に分からないものなんですね」クスッ 煌「いいじゃないですか。本人が幸せそうなら」ニコッ 透華「ふふふふふっ」ニマニマニマ ,. -‐'´iー―-r-、-、 / ,.. '´ ト.i //! \ `ヽ _, -‐'/ | /i|.| // i i /. i i ト、i |'/,..| | i i . |.|`゛/'"´| | i. | / /i.| / .|.| |. | / ー/-|| i 、_|.ト、 ゙、 !. /. 、/_リ. \ !ハ`ヽ 丶 ゙、 /ハ !,イ` 5=ミ ) ,=;=ミァー 丶 丶_. |i |. /!ト|  ̄ ; / "'"´.i iヽ.! iー-ニー. !| ゙、゙、. i ゙、゙、 ノ ノ |.| ゙、 ヽヽ ヽ /` 、 丶ニ= イ ,イ |.| \_、 ,.イ___ヽ ノ //.>.、.... -〈 / ! リ ヽ 、丶ヽ__/,.---',..! ト-、__/ \_ _人 〈__ ゙、 ヽ |ヽ i- / ', ー'´)/ ヾ | /V冫 ヽ ヽ ̄ ̄ ̄`丶、 \リ../ ' ´,.イ i /`フヾ、 ゙、 | / ヽ / その後、舞い上がった透華がパッドの存在に気づいたのは夜のことであった しかし、この一件で何かに目覚めた透華は、PADの魅力にとりつかれることになる それから間もなく、下着メーカーに龍門渕グループが参入したことは…… 無論、言うまでもない 透華「えへへっ」ニヘラァ 京太郎「(でもなーんか偽乳くせーんだよな)」ウーン カンッ!! 990 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/12/24(火) 22 51 01.96 ID ug0ohjboo [11/11] 【合宿中 某日 浴場】 京太郎「ふぅ、今日も疲れましたね」ヌギヌギ ハギヨシ「ええ、全くです」ヌギヌギ 京太郎「うわぁ、ハギヨシさん鍛えてるんですね」 ハギヨシ「いえ、京太郎君に比べればこの程度」フフフ 京太郎「あ、後で背中流させてくださいよ!」 ハギヨシ「ええ。ですが、私もやらせて貰いますから」クスッ 京太郎「流しっこですね」ワーイ ガラガラ 京太郎「よーし! 入るぞー!」 ハギヨシ「走ると危ないですよ」 タタタッ ザッパァーン ガチャッ ??「……」コソコソ スタスタ ??「……」キョロキョロキョロ 京太郎のパンツ「」デーン ??「!!」タタタッ モゾモゾ ??「はぁ、はぁ……クンクン」ガシッ ガチャッ タタタタッ!! ~~数十分後~~ ガラガラ 京太郎「いいお湯でしたねー」 ハギヨシ「ええ」 京太郎「さて、着替え……あれ?」 ハギヨシ「どうしました?」 京太郎「えと、確かにここに置いたと思うんですけど」キョロキョロ ハギヨシ「?」 京太郎「俺のパンツが……無いんです!!」 ハギヨシ「え?」 京太郎「あれ~、おっかしいなぁ」 ハギヨシ「これは……まさか!?」 京太郎「下着ドロ!?」 ~~続く~~
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1338852213/ 新幹線車内 照「…」ムスッ 乗客「ねーねー。あの子怖くない?」ヒソヒソ 乗客「ほんとだ。すっごい機嫌悪そう」ヒソヒソ 乗客「彼氏にでも振られたのかな?」クスクス 乗客「しーっ!駄目だよ、聞こえちゃうって!」ヒソヒソ 照「…」ギロッ 乗客「「ひっ!?」」ビクッ 照「…」 乗客「「あわわわわ」」スタコラ 照「…ふん。悪かったな。これが素だ」ボソッ 照「…」 照「…ちっ」 ガタンゴトン 『間も無く、長野ー長野ー』 照「っ!」ピクッ 照「…」 照「…」ソワ… 照「…」ソワソワ 照「…」ソワソワソワ 照「…」キョロキョロ 照「…」ゴソゴソ←自分の鞄を漁ってる 照「…」スッ←お目当ての鏡を見つけて取り出した 照「…」カパッ←開けた 照「…」クシクシ←前髪を整えている 照「…」ジー 照「…はぁ」 照「…はは。確かに、鏡の中の女は機嫌の悪そうな怖い顔をしている。まったく、これが素だとは我ながら恐れ入るな」 照「…まあ、無理もない。長野に余り良い思い出は無いしな。自然と顔に出ているやもしれん」 照「…そうだ。京ちゃんが居なければ、こんなところ二度と来てやるもんか…」ギリッ キイーッ 照「…ふん。着いたか」スクッ 改札前 照「…思えば、東京に行ってから長野に戻って来たのは初めてだったか」 照「…咲やお父さんには…会いたくないし、連絡しないで良いか」 照「京ちゃんは…連絡先知らないしな。私がこっちに居た頃は、まだ京ちゃん携帯持って無かったし」 照「仕方ない。今は清澄高校だったな?帰り道で待ち伏せしてやろう。咲や知り合いに見つからないよう、こっそり会いに行かなければ」 照「ふふ。帰り道にいきなり私が居たら、京ちゃん驚くだろうな。…そうだ。折角だし、物陰に隠れて、わっ!ってやってやろうか」 照「京ちゃんリアクション良いからな。きっと飛び上がって驚いてくれるに違いない」クスクス 照「その後、お詫びにご飯をおごってあげよう。京ちゃんよく食べる子だし、喜んでくれるだろうな。食べっぷりがいいから、見てて楽しいし」 照「うん。お姉さんらしく、ちょっと高級なお店に連れて行ってあげよう」ウンウン 照「そ、それで、そ、その後…け、携帯の番号とメアド聞いて…」モジモジ 照「そ、そこまで出来れば、完璧だ!」 照「さあ、改札通して、まずは京ちゃんの家まで…」ピタッ 照(…けど、ちょっと待てよ?) 照(…久しぶりだしな。もし私の事見て、誰?とか言われたらどうしよう) 照(…いや、それだけならまだ良い。もし完全に忘れられてたりなんかしたら?) 照(それどころか、久しぶりに会ったのに、嫌そうな顔なんてされたらどうしよう…) 照「は、ははは。考え過ぎだな。京ちゃんに限って、そんな薄情な男に育っている訳ないだろう」 照「さあ、時間も余り無いんだし、そろそろ改札を…」ピタッ 照(け、けど待てよ?もし彼女連れだったりしたら、嫌な顔くらいするんじゃ…) 照「…ん?」 照「…」 照「か、彼女!!!?」 近くに居た人「ひっ!?」ビクッ 照「あわわわわわ」アセアセ 照(し、しししししまった!今まで京ちゃんに彼女が出来るだなんて、考えた事も無かった!) 照「うわああああ…」キョロキョロ 照(け、けどけどけど!よくよく考えてみたら、もう京ちゃんも高校生だぞ!?そろそろ彼女くらい欲しいと思ったって不思議じゃない!) 照「はううう…」オドオド 照(そ、それに、京ちゃん格好良いし、優しいし、絶対モテるに決まってるし) 照「うええええ…」グスッ 照(冷静になって考えてみたら、京ちゃんに彼女出来てない方がおかしいくらいじゃないか!)←全然冷静じゃない 照(それに、京ちゃんの事好きになるような子なら、私みたいな性格ブスはそうそう居ないだろうし)オロオロ 照(京ちゃんに釣り合うような子なら、顔だって最高に可愛いだろうし、スタイルだって良いだろうし…) 照(はっ!そう言えば、去年の全中優勝者の原村和とか、全部満たしてる上に清澄の同学年じゃないか!!!) 照「も、もしあんな子相手だったら、勝てる訳ないじゃない…」ガタガタ ハラリ 照「あ、切符っ!」スッ ガチャン ピンポーン 照「うわわっ!」 駅員「大丈夫ですか?」 照「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」 駅員「気にしないで下さい。はい、切符どうぞ。このまま改札通りますか?」 照「っ!ちょ、ちょっと待って!」 駅員「はい?」 照「こ、心の準備がまだなんで…」 駅員「は、はあ。でしたら大変申し訳ありませんが、他のお客様のご迷惑ですので一旦改札から離れて戴けませんでしょうか」 照「あ。わ、わかりました…」スゴスゴ 新幹線ホームのベンチ 照「…はあ」 照「…」 照「なんか、怖くなっちゃったな…」 照「…もし京ちゃんが誰か他の子と付き合ってたりしたら…」 照「わたしどうすればいいのぉ~?」グスッ 照「ううう~…」ギュッ 照「京ちゃ~ん…」 照井「…」 照「…もし」ボソッ 照「…もし、京ちゃんが本当に誰かと付き合ってたとしたら…」 照「どんな子か確かめなきゃいけないけど…」 照「…やっぱり怖いよ。京ちゃん」ブルブル 照「…」 プルルルル 『間も無くー。東京行きの新幹線が到着しまーす』 照「…」 プシュー 『到着ー。到着ー』 照「…」チラッ 『出発はー。2分後ー。2分後ー』 照「…」 『次ー。東京行きー。新幹線発車しますー』 プシュー ガコンガコンガコン… 無人のベンチ「」 新幹線車内 照「…臆病者め……」 ガコン…ガコン…ガコン… 照「…臆病者め。臆病者め。…臆病者め!」 照「うう…」ペタン 照「ううううう…」ジワッ 照「ううーっ!」 照「う、うう、うええええ…」 白糸台麻雀部部室 ワイワイガヤガヤ 淡「それでさー」アハハハ 照「…」ガチャッ 菫「ん?照?どうしたんだ。今日は家の用事で休むんじゃ…」 照「…」イライラ 菫「(これは相当機嫌が悪いな。巻き込まれる前に退散するか)っと、そう言えば私も今日は用事があるんだった。淡。後は任せた」 淡「へ?弘世先輩帰っちゃうんですか?けど、宮永先輩来たんなら、後は宮永先輩に…」 菫「…淡」 淡「…はい?」 菫「許せ」ドヒューン 淡「うわ。早」 淡「…まったく。なんなんだろーね。うちの三年生は。…けど、天下の白糸台が若干一年の私に部を託しちゃうかー。やっぱり私って、天才?」ニヤニヤ 照「…」 淡「今日は宮永先輩もなーんか心在らずーな感じだし?今のうちに部の影響力を上げとくのもイイ感じだよねー」 照「…でる」ボソッ 淡「さーて!そうと決まったら、みんなー!今日は私が部長代理を務めまーす!って言う訳で、今日の練習は…」 照「弛んでるぞ貴様等あああああ!!!!」ガアアアア 淡「ひいっ!?」ビクッ 照「なんだ貴様!その打ち筋は!」ビシッ 一年「ひいっ!?」 照「ふざけるな!こんな温い麻雀をするような奴に、我が白糸台麻雀部の部員が務まるか!」 一年「す、すみませ…」 淡「あ、あわわわわ」 照「お前はなんだあああ!!」ビシッ 二年「ひいっ!?」 照「貴様!今、逃げに回ったな!?ふざけるな!我等は王者だ!いついかなる時もどっしりと構え、相手を迎え撃つ麻雀をしろ!!」 二年「す、すみません!すみません!」 淡「み、宮永先輩!?落ち着いて下さい!」 照「ああん!?」ギロッ 淡「怖っ!?」 照「なんだあ?淡。貴様、さっきから聞いてれば、随分と調子良い発言を連発していたようじゃないか」クククク 淡「き、聞いてたんですか!?」 照「いいだろう。貴様のその天狗の様に伸びた鼻っ柱をへし折ってやる。卓に付け。今日は私の気が済むまで、延々付き合って貰うぞ」ゴゴゴゴゴゴ 淡「ひいい!すみません!すみません!調子乗ってすみません!謝りますからそれだけは!今晩見たいテレビがあるんです!」 照「知るか!敵前逃亡などという情けない行為、白糸台麻雀部にとって最も許されざる事だ!恥を知れ臆病者!」 淡「うわああん!何この先輩!いつにも増して理不尽だあああ!」 照「黙れ!いいから卓に付け!」ズリズリ 淡「もう私臆病者でいいですから~!」ジタバタ 照「い、い、か、ら、来~い!」ギリギリ 淡「誰かー!誰かー!この人の抑止力になる人、連れて来てー!!」ジタバタ 照「そんな人間は居らん!!」 淡「い~や~だ~!!!」 照「うおおお!来ーい!!!」グイッ 淡「ぎゃああああああ!!!」 清澄高校麻雀部部室 久「よっし!それじゃあ、今日の部活はここまで!」 まこ「ん。お疲れさん」 和「お疲れ様でした」ペコリ 咲「はあ~。今日も終わった~。お疲れ様です!」 優希「くふう~。最近、部活がハードだじぇ~。全然勝てないし…」ガクリ 和「あ、ゆ、優希…えっと…」 京太郎「お疲れ様です、みんな。特にタコス、お疲れ」 咲「…むっ」 優希「なんだー?京太郎。私に特別に労いの言葉をかけるとは、貴様も成長したのう」ムクリ 咲「うー…」ジー 京太郎「わはははは。最後の方お前フルボッコだったしな。流石にお疲れ様だぜ!」 和「え!?ちょっと、須賀君!?落ち込んでる人にそんな…」 優希「むっきー!?そういう事か!やっぱり貴様は成長の無い奴だじぇ!そこに直れ、犬め!成敗してくれる!」ガタッ 和「あれ、復活した…」 京太郎「うおっ!?」ビクッ 優希「うおおお!食らえ!必殺スリーパーホールド!」 京太郎「ぐげげげギブギブ」パシパシ 優希「このこのこの!これでもかこれでもか!」グイグイ 京太郎「ごふう」 まこ「くっくく。相変わらずあの二人は気が合うのぉ」ニヤニヤ 久「そうねぇ。ちょっと凹ませても須賀君が煽ったらすぐ復活するし、優希を鍛える分には凄く助かるわ」クスクス 和「優希なにやってるの!?だ、大丈夫ですか!?須賀君!」 まこ「そのたんび京太郎が死にかけるのは申し訳ないがのぉ。和は相変わらず本気で焦っとるし」 久「まあいいんじゃない?胸押し付けられてるようだし、役得でも有るわよ」 咲「…」ペタペタ 京太郎「何が役得ですか!こんな抉れ胸押し付けられても嬉しく有りませんから!それより早く助けて下さいって!」 優希「ほう。よくぞ吠えた小僧!よほど命がいらんと見える。ならば死ねい!!」ギリギリ 京太郎「ぐおおお!お、おい、タコス!やり過ぎだ、マジで首締まってる…か、ら…」 和「ゆ、優希、須賀君、顔が青ざめて来てるから…」オロオロ 久「さって。私は帰ろっかなー」ガタッ まこ「ワシもワシも」ガタッ 京太郎「薄情者共め…それに比べて和マジ天使…」 和「優希!もう止めて!私、貴女を殺人者にしたくない!」 京太郎「あ、和さんもサラッと酷い…?」 優希「おりゃおりゃ」ギリギリ 京太郎「わ、わかった。タコス、タコス奢るから…」 優希「その言葉が聞きたかった」ピタッ 京太郎「ちっくしょー…」 優希「なら今度の日曜、長野の方に行くじぇ」 京太郎「はぁ?」 優希「長野駅の前のデパートにな。最近超美味いタコス屋が出来たらしいのだ」 京太郎「長野駅って…毎度毎度どうやってそんな情報仕入れてんだお前は。しかも、今度の日曜?明後日じゃねーか」 優希「うむ。遠征費もお前持ちだじょ」 京太郎「はああ!?なんで俺がそこまで!」 久「あらいいじゃない。二人で行ってくれば?」 京太郎「部長!?」 優希「流石部長!話が分かるじぇ!」 和「優希、何言ってるの?部長もです!全国までもう殆ど時間が無いんですよ!今は少しでも練習しなくちゃいけないのに…」 久「優希、最近疲れてるみたいだしね。気分転換に遊びに行くのも良いと思うわ。根を詰めすぎて、精神的余裕を失うよりずっと有意義だわ」 和「うう…」 久「幸い、今は部費に余裕有るしね。二人の交通費くらい適当な名目で持ってあげるから」 まこ「悪いやっちゃな~」クスクス 久「いひ~」ニンマリ 優希「その日みんなは何してるじぇ?」 久「もち、部活。4人居れば出来るし、休む理由が無いわ。須賀君には悪いけど、優希の付き添いだと思ってくれれば良いから」 京太郎「うーん。部長がそこまで言ってくれるなら…俺は全国有りませんしね」 咲「…」ペタペタ 咲「…はぁ」 久「はい、それじゃ、決定ー。当日の予定は二人で決めておきなさい。これで私たちは帰るから」 まこ「まあ、全国が近いってのもその通りじゃ。あんま羽目外さんようにな。…ホテルでハメてくるのは黙認しちゃるか…」ニヤニヤ 久「オラァ!」スパーン まこ「あいたー」 和「?」 久「はーい。ふざけたワカメ先輩アウトー」ズリズリ まこ「ま、まちんしゃい!まだカバンが…」 久「明日の朝早起きして取りに来なさい!」 まこ「んな殺生なー」 バタン 優希「♪」 和「随分ご機嫌になりましたね。優希」 京太郎「まあ、最近部活尽くしだったのに調子悪かったもんな。部長じゃねーけど、ちょうどいい息抜きなのかも…」 和「まあ、なんでもいいです。せっかくなので、楽しませてあげて下さいね」 京太郎「あいよ」 和「それじゃあ、私はそろそろ帰りますので」 京太郎「あれ?今日はみんなで帰んないの?」 和「家の用事で、早く帰ってくるよう言われているんです。今からじゃ少し急がないと」 京太郎「なら仕方ない」 和「では」スタスタ 京太郎「また明日なー。和」 優希「のどちゃんばいばいだじぇー」ニコニコ 京太郎「さって。俺らも帰ろうか」 優希「おう!」 京太郎「咲ー?てなわけだから、帰るぞー」 優希「そう言えば咲ちゃん、さっきから静か過ぎたじぇ」 京太郎「お前がうるさいだけだっつーの…咲?」 咲「ブツブツブツ」 京太郎「駄目だ。自分の世界に入っちまってる」 優希「またかぁ…」 京太郎「ったく。仕方ない。俺らは先帰るか」 優希「大丈夫かや?」 京太郎「こうなったらしばらく帰って来ないしな」 優希「わかったじぇ。咲ちゃーん。先に帰ってるじょー」 京太郎「もう暗いし、一人で帰ろうとすんなよ、と。メモ置いとくぞ」 優希「じゃ、帰るじぇ」 京太郎「ん」 バタン 咲「ブツブツブツ」 咲(やっぱり京ちゃんって、おっぱい大きい子の方が好きなのかな)ペタペタ 咲(私みたいな貧相な子、やっぱり女の子として見てくれてないのかな…)シュン 咲(そうだよね。そう言えば麻雀部に入ったのも和ちゃんが居たのが一番の理由だったし、男の子だもんね。当たり前だよね)ガクリ 咲(和ちゃん、羨ましいなぁ。可愛いし、スタイルいいし、性格だって優しくてしっかり者で、可愛いし…) 咲(私も和ちゃんみたいだったら、京ちゃんに好きになって貰えたのかなぁ)クスン 咲(いいなぁ…) 咲(あ、けどけど、優希ちゃんは、その、私と同じくらいのスタイルだけど、京ちゃんと仲良くしてるよね!すっごく仲良いよね!) 咲(…最近は、幼なじみの私より仲良いもんね…)シュン 咲(やっぱり、明るくて可愛いからかなぁ…)クスン 咲(そうだよね。優希ちゃん、凄く可愛いもん。地味で根暗な私とじゃ、全然違うもんね) 咲(私と一緒に居たって、楽しくないだろうし…京ちゃん優しいから、今までは私が一人にならないように黙って傍に居てくれてたけど…) 咲(そうだよね。最近は部のみんなめ居るし、わざわざつまんない子の相手するより、可愛い子や楽しい子とお喋りしたいよね)ズーン 咲(うう。せめてスタイルに将来性が期待出来ればまだ希望が持てたのに…) 咲(お姉ちゃん見る限り、それもあんまり期待出来ないし…)クスン 咲(…せめて、麻雀でみんなの期待に応えられるように頑張ろう) 咲(京ちゃんに女の子として一番好きになって貰えることは出来ないけど、せめて、麻雀で格好良いところみせたいな) 咲(私の唯一の取り得だし) 咲(…京ちゃんのお陰で、また好きになれた麻雀だもん) 咲(…頑張ろう) 咲「…うん。頑張るぞっ!」ギュッ 咲(っととと!思わず声に出ちゃった!みんなに変な子って思われちゃうよ!) 咲(あうう。どうやってごまかそう。取り敢えず、何か言わなきゃ…) 咲「…あれ?」 咲「…」 咲「…」キョロキョロ 咲「…」ポツーン 咲「あ…れ…?誰もいない…」 咲「あ、お外真っ暗…」 咲「…京ちゃーん?」キョロキョロ 咲「…部長ー?」ヒョイ 咲「染谷せんぱーい…」ジワ… 咲「の、のどかちゃ~ん?」ウル… 咲「優希ちゃあああーん…」 咲「…」ウルウル 咲「みんなどこぉおお!?」ダッ 咲「あうっ!?」コケッ ドンガラガッシャーン 咲「あうううう…もうやだぁ…」シクシクシクシク 咲「うわあああん!みんなに置いてかれたぁああ!」 咲「酷いよみんな!人がちょっとぼーっとしてるうちに、みんなで帰るなんて!」 咲「うううー。いじわるー!私だって怒る時は怒るんだからね!こうなったら、私だってみんなの事もちょっと困らせてあげるんだから!」 咲「…けどまずは、散らかった机直さなきゃ…」モゾモゾ 咲「お外暗いなー…私、無事に帰れるのかな…」ゴソゴソ 咲「怖い人とか出たらどうしよう。心細いよぉ…」 咲「…あれ?なんだろこの紙」ピラッ 『気付いたか? もう暗いし一人で帰ろうとすんなよ! 最悪俺の携帯に連絡くれたら迎えに行ってやるから! 最近変質者とかも出るんだし、お前なんか格好の餌食になるからな! ぜーったい一人で帰んなよ! 京たろー』 咲「…」 咲「…うん。ありがと」ギュッ 咲「…」ピポピポ 咲「…あ、お父さん?私。咲。悪いんだけど、迎えに来てくれないかな」 咲「うん。今、学校。ちょっと部活で遅くなっちゃって…うん…うん…ごめんなさい…お願い…じゃあ、旧校舎の入り口で待ってるね。ありがとう…」 咲「…ふう」ピッ 咲「…お父さん来るまで、座ってよ」ストン 咲「…」 咲「…」 咲「…はぅ」グデン 咲「…私の、ばか」ポツリ 咲「…意気地無し……」クスン 翌日 東京駅新幹線ホーム 照「…」 照「…なんで私は、また此処に居るんだ…!」ハァ 照「ぐぅ。それもこれも、昨日長野まで行っておいて、おめおめと引き下がってしまったからだ…!」 照「部活を2日連続で休むのは心苦しいが、しかしこのまま引き下がったままというのも、具合が悪いし…」ソワソワ 照「そ、それに、昨日はあれから結局空が白むまで延々全力で淡と対局したし、いつもよりむしろ内容の濃い練習だった筈だし…」ウロウロ 照「だ、第一、こんなところで心に凝りを残して、全国で力を出し切れなかったら、それが一番部に迷惑だろうし…」グルグル 照「そ、そうだ!結局、私が京ちゃんに会って精神を安定させるのが、我が部にも一番プラスなんだ!」キョロキョロ 照「ぜ、前人未踏の全国三連覇に向けて、例えどんなに小さな芽であろうと、懸念材料は摘み取るのが王者だし…仕方ないよな!」コクコク 照「よし!そうと決まったら、早速長野まで行こ…」ダッ ガシャン ピンポーン 照「…」 駅員「すみませんお客様。新幹線に乗るには、切符を買って戴かないと…」 照「…すみません」シュン 照「…よし。切符は買った。気を取り直して、今度こそ行こう」 照「ふふ。私もすっかり東京人だな。こうして迷う事無く、一人で切符も買える」 照「ここまで至るにはさしもの私でさえ、2年半という時間が必要だったが…ふん。長野の田舎者共にはこんな高等技術、まるで理解出来まい」 ※私に長野県民をdisる意図は有りません 照「…あっ。そう言えば、お土産とか買ってった方がいいのだろうか?」 照「…京ちゃん、結構食いしん坊だしな。よし、何か東京らしいお菓子をお土産に買って行ってあげよう。喜ぶぞ」ニヤ お土産物売り場 照「…へえ。これは…凄いな」キョロキョロ 照「なんでもある。…凄いな」キョロキョロ 照「…おお。このチョコレート、小さいが、お洒落で可愛い。…凄いな」 照「さ、3,000円!?この大きさで!?」 照「す、凄いな…」 照「あっ!魚介類売り場だ!珍しい魚置いてないかな!?」タッタッタ 照「酒盗?へえ、鰹の塩辛なんてあるんだ!面白いな」ワクワク 1時間後 照「はっ!」 照「しまった。あまりに色々有りすぎて、目移りしてしまっていた…もうこんな時間か」 照「ま、まあ、仕方ないよな。東京人が自分のところのお土産を見る事など滅多に滅多に無いのだ。こんなに沢山有れば、色々見てしまうのは自明の理だ」 照「…気が付けば色々買ってしまっているな。…これ以上買っては、お小遣いが少々厳しくなる。自重するか」 照「…おっといかん」 照「ふふ。私とした事が、。最も大切な物を忘れていた」 照「折角の東京土産なのだ。ならば、選ぶのはこの近代都市からの土産に相応しい、最も洗練された品を買っておかなければ」 照「そう。文明的で、近代的で、ハイカラで、洗練された、至高のお菓子」 照「全地方民の憧れ」 照「東京バナナ」キリッ 新幹線車内 ガタン…ガタン…ガタン… 照「ふふ…良い買い物をした」 照「特にこの東京バナナ。京ちゃん、絶対喜ぶだろうな…」 照「京ちゃんが美味しそうに食べてくれたら、私はそれだけで満足だ…」クスッ 照「…」 照「…勢いで買った干物とか、どうしよう」 照「…昨日なんだかんだで付き合わせてしまったからな。詫びの気持ちも込めて、淡にやるか」 『間も無く、長野ー長野ー』 照「おっといかん。そろそろ到着か」 照「これから京ちゃんに会いに行くのだ。身嗜みを整えねば」 照「鏡、鏡…と」ゴソゴソ 照「ふん。あったか…」スッ 照「さて、と。前髪を…」 照「!!?」 照「な、な、な…なんだこれは!」 照「…隈…だと…?」 照「な、ななな、あわ、あわわわわ」ワタワタ 照「そう言えば、昨日から一睡もしていないんだった。どおりで目がショボショボすると思った!」 照「なんて目つきの悪さだ。まるで哲也の印南じゃないか!」 ※言い過ぎです 照「もしかして私は、ここまでずっとこんな顔してやって来てたのか!?」 照「くっ!どおりで、さっきの土産物屋の店員とかみんなちょっと私に怯えると思った!」 照「ど、どうする!どうすればいい!?」 照「顔を洗うか?いや、そんなんで治まるほど薄い隈じゃない!」 照「メイクでごまかす…?自慢じゃないが、私は化粧は下手だ。余計酷い顔になったら目も当てられん」 照「どこかで仮眠を取る?…ホテルで休むには、もう手持ちが…」 照「…そ、それとも、このまま会いに行くか…」 照「ゴクリ」 照お姉ちゃん脳内シミュレート ケース:もしこのまま京太郎の前に立ったら 京太郎「いやー!今日も学校楽しかったなー! 入学3日で友達百人出来たし、全校の女子にモテモテだし、参っちゃうなぁ けど今は部活も高校から始めたサッカーで一年生ストライカーでレギュラーだし、それが一番かな! 弱小校の清澄なのにスカウトの目に留まって、卒業後はバルサでメッシとツートップ確実だし!」 照「ふ、ふひひひひ。京ちゃん」ガサッ←草むらから出てきた 京太郎「うわっ!?」 照「う、うふふふ、ひ、久しぶりだね…」ウネウネ 京太郎「だ、誰だお前!」 照「だ、誰だなんて、ひ、酷いなぁ。フヒッ↑て、照だよぉ。宮永照」 京太郎「て、照さん!?」 京太郎「う、嘘を吐くな!照さんは今年高校三年生だぞ!お前みたいに、いかにもヒロポンやってそうな危ない女な訳ないだろうが!」 照「あ、ああ。私の事、覚えててくれたんだな?京ちゃん。私嬉しいぞ。この隈は、その、うちの後輩の淡が原因でだな…」 京太郎「うるさい!お前みたいな妖怪が、俺の尊敬する照さんの名をかたるな!」 照「そ、そんな…」 京太郎「クソっ!よりによって照さんの名前を利用するなんて!不愉快だ!今すぐ俺の前から消え失せろ!!化け物!」 照「違うの、京ちゃん…」 京太郎「まだ言うか!この…」 照「あ…そ、そうだ!お土産!東京バナナ!私が照だって証拠!ほら、私今東京住みだし…」 京太郎「照さんの偽物からの土産だなんて、例え当局バナナだって嬉しくねーよ!」パシッ ドサッ 照「あ…」 照「そ、そんな…駄目だよ京ちゃん。いくら私が気持ち悪いからって、食べ物を粗末にするなんて…」 京太郎「黙れ黙れ!汚らしい売女め!二度とこの地に足を踏み入れるな!」 照「そんな…京ちゃん、いつからそんな人を傷付けられるような子になっちゃったの?照姉ちゃん、それが一番悲しい…」 京太郎「ふん!人なんざなあ!付き合ってる人間によって簡単に変わっちまうもんなんだよ!」 照「…え?」 「すみません須賀君。お待たせしちゃいましたか?」 照「っ!お、お前は!」 京太郎「あっ。和。そんな事ないよ。俺も今来たところ」ニコッ 照「!?」 和「そうですか?良かったぁ…私、須賀君をお待たせしちゃってたらと思って、ガキの癖に下品なおっぱいゆっさゆっささせながら、淫乱らしく無駄に官能的な感じで汗流して、一生懸命走って来たんですよ!」 京太郎「ははは。心配しないでも良いよハニー。俺が5分や10分の遅刻で怒るようなチンケな男な訳がないじゃないか」 和「そ、そうですよね。須賀君、優しいですもんね///」 京太郎「当たり前さ。それに、天使の様に可愛らしい容姿の君を、叱れる訳ないじゃないか。そこの薬中とは天と地の差だ」 照「…え?」 和「あら?そこの見窄らしい方、物乞いでは無かったんですか?…おや、どこかで見覚えがある方ですね」クスクス 照「あ、あう…」 京太郎「ん?どうした?和。お前、この女印南と知り合いだったのか?」 和「…」ジー 照「あ、あわ、あわわ…」オロオロ 和「クスッ」 照「ひっ!?」 和「いえ。勘違いでした。私の知り合いではありません」 京太郎「そうか」 照(ば、バレなかった…?) 和「さあ、行きましょう?須賀君。いつまでもこんなところに居ては、目の隈が移ります」 京太郎「ん。そうだな。和。まず、どこに行きたい?」 和「私、ホテルに行きたいです!」 京太郎「ははは。和は変態だなあ」 和「うふふ。今日も須賀君のリー棒を私のマンズに責任払いして下さいね」ニコッ 京太郎「勿論さ。今日は徹マン確定だぜ」 和「うふふ。楽しみです。二人でビギニング・オブ・コスモス目指しましょう…」 京太郎「御無礼させて貰うぜ…」 照「」ポツーン 和「…それでは、失礼。チーム・虎姫エースにして高校最強雀士にして、負け犬の、宮永照さん?」クスッ 照「!」 和「クスクスクス」 京太郎「じゃあなー。印南」 和「さようなら。印南さん。…明日からの貴女の渾名、楽しみですね?」ニコッ 照「う…」 照「うわあああああ!?」ガバッ 搭乗員「あ。やっと起きた」 照「はあ…はあ…はあ…」 照「…?」キョロ… 照「ゆ、夢…?」 照(ど、どこから…?) 照(…どこからだって良い。とにかく…) 照「よ、良かった…」ボソッ 添乗員「ちっとも良くないですよ!」 照「ひゃっ!?」 添乗員「君ねぇ!制服着てるって事は、高校生!?しっかりしなさいよまったく!」 照「?…?…?」 添乗員「揺すっても揺すっても全然起きないし!やっと起きたと思ったら寝ぼけた事言って!早く降りなさい!次の電車が来ちゃうじゃないか!」 照「あ、す、すいません…」ジュル 添乗員「涎拭きなさい!良い年してみっともない!制服もシワになってる!後で化粧室で身嗜みしっかり整える事!」 照「は、はいっ!」ガタッ 照(怖っ!) 化粧室 照「…はぁ」ゴソゴソ 照「…ん。身嗜みは整ったかな」 照「…少し寝たお陰で隈も薄くなったか」 照「…それにしても、さっきの夢、最悪だ…」ガクリ 照「京ちゃんには嫌われるわ、彼女は出来てるわ…東京バナナは捨てられるわ…」 照「…」ブルッ 照「…」 照「…まさか、正夢じゃ、ないよな?」ボソッ 照「…」 新幹線車内 ガタン…ガタン…ガタン… 『毎度ご乗車、有難うございます。この新幹線は、東京行きー。東京行きー』 照「…」 照「きょ、今日は、その、日が悪い!うん!」 照「手持ちも少ないし!もうすぐ日も落ちるし!折角京ちゃんに会うなら、日が高い内に行かないとな!うん!」 照「あ、そうだ!明日!明日は日曜日だし!明日の朝もう一回来よう!それなら日の高いうちから京ちゃんに会えるし、沢山遊べる!今日はその偵察!下準備のための偵察だ!」 照「そ、それに、ほら!干物とか、チョコレートとか、日頃頑張ってる部のみんなに一刻も早く食べさせてやりたいし!」 照「だ、だから、仕方ないんだ!これは!」 照「そうだ…仕方ないんだ…」グスン 照「きょ、今日帰るのは、仕方ない、んだ…」 照「これは、仕方なく帰るから、仕方ないんだ…」ヒック 照「明日は、明日こそは、行くんだ…」 照「だ、だから、東京バナナは、東京バナナだけは、大事に取っておくんだ」 照「う…」 照「うえ…」 照「うええええん…」 白糸台麻雀部部室 淡「はひ…昨日は酷い目に合った…」 菫「大丈夫か?淡。凄い隈だぞ」 淡「弘世先輩ー…わかってましたね?絶対分かってやってましたよね?貴女」 菫「うん?何がだ?」 淡「すっとぼけないで下さいよ!昨日私に部を任せた事です!よもや只の虎への人身御供だったとは…」 菫「ああ。その話か。すまんかった」 淡「すま…!うぐぐ、なんて誠意の籠もってない…」 菫「ところで、その怪奇!虎女についてなのだが」 淡「はい?」 菫「今日、見たか?」 淡「さあ?私だって、さっき起きて来たばっかりですからね。私より2つも年上の宮永先輩じゃ、まだ寝てるんじゃないですか?その、若さ的に」 菫「お前も言うようになったなぁ」 淡「えへへ。伊達に一年生レギュラーじゃないですし」 菫「だが、いくら今日が土曜で自主練日とは言え、全国の近いこの時期にエースが練習不参加では、部の士気に関わる」 淡「スルーっ!?」 菫「まったく、どこで油を売っているんだあのお姫様は…」 淡「あの…」 菫「ん?」 淡「僭越ながら、一つ質問が」 菫「許す」 淡「ありがとうございます。えーっと、ですね。質問って言うのは、その、宮永先輩の虎姫って渾名に関してなんですが…」 菫「うむ」 淡「なんでよりにもよって、あの人に『姫』なんて感じを使ったんですか」 菫「…うん?」 淡「いや、ずっと昔から思ってたんですけどね?あの人、どう考えても『姫』って感じじゃないでしょ」 菫「だが、虎の姫だぞ?ぴったりだと思うが」 淡「甘いです!」バンッ 菫「む、むう?」 淡「甘い!甘い!甘過ぎます!チョコレートなんかより!」 菫「お、おう」 淡「虎姫!?そんなプリティーな通名、あの人には甘いって言ってるんです!」 淡「いいですか!あの人を指すなら、これくらい言わなきゃ役不足です!冷酷無比な殺戮ターミネーターとか!他者の絶望を喰らい力を増す魍魎の類とか!一人エクスペンタブルズとか!仮にどうしても姫って付けたいなら、姫路城を一撃で破壊するデカいトカゲとか!」 菫「お前がアイツをどう思ってるかはよくわかった」 淡「兎に角!あの人を姫だなんて、天と地と人が許そうとも、私が許しませ…」 ガチャ 照「すまん。遅くなった」 淡「」 菫「お。来たか虎姫」 照「?なんだ?菫。藪から棒に」 菫「何でもない」 照「そうか。…淡?どうした固まって」 菫「いや、人生相談を受けていてな」 照「?まあいい。ほら、受け取れ」ヒョイ 菫「これは…菓子か?…お台場の恋人?」 照「ああ。ちょっと野暮用で東京駅に行って来たのでな。ついでに、日頃精進を重ねている部員の皆に、と思ったんだ」 菫「珍しい事もあるもんだ」 照「ほんの気紛れさ」 淡「…」 照「淡」 淡「ひゃ、ひゃい!」ビクッ 照「昨日は済まなかったな。私の練習に無理やり突き合わせてしまって」 淡「あ、い、いえ…そんな滅相も無い…」 照「そんなお前には、特別にこれをやろう」スッ 淡「え?」 照「大した物ではないがな。感謝の気持ちを込めた、ほんの礼というやつだ」 淡「え…」 淡「あ、ありがとう、ございます」 照「どういたしまして、だ。さて。それでは私は他の部員達にも、菓子を渡さなくてはならんので、これで失礼する」スッ 淡「あ…」 照「おい、そこの一年!ちょっといいか!」スタスタ 淡「…槍が降る」 菫「まあ、そう言ってやるな」クスクス 淡「私、今ちょっと宮永先輩の事尊敬しちゃいそうになりました…安い女なんでしょうか」 菫「素直に懐柔されておけ。私が楽だ」 淡「…はい」 菫「…そう言えば、さっき、お前姫がどーのとか言ってたな?」 淡「あっ!そ、それは…」 菫「実はな。ここだけの話、あいつ、結構あの通り名気に入ってるんだぜ?」ニヤリ 淡「え…?」 菫「らしくない?」 淡「は、はい…なんか、そう言うのくだらないって切り捨てるイメージが…」 菫「まあ、実際そうなんだろうがなぁ」ニヤニヤ 淡「?」 菫「私も昔、そこが気になって、本人に聞いてみた事がある」 淡「っ!で、答えは!」 菫「断固黙秘」 淡「ありゃりゃ」ヘナ 菫「ま、それはそれで良かったんだが。なんか癪でな。騙して酒を飲ませて喋らせた」 淡(この人だけは敵に回さないようにしよう) 菫「なんでもな。アイツ、地元に二個下の弟分がいるらしいんだが」 淡「あ、私と同じ」 菫「そいつが好きらしい」 淡「ぶふううううう!!!!!!!!!」 菫「誰にも話すなよ?本人に気付かれたら、お前は消されるぞ」 淡「絶対喋りません!墓の下まで持ってきます!!」 菫「でな。アイツが言うには、その弟分ってのが、妹の同級生でもあったらしく…」 淡「ああ。例の、記者会見でムキになって存在否定した妹さん?」 菫「で、その弟分君が、その子の事をたまに姫と呼ぶらしい。…私から言わせれば、からかい半分にしか思えてならんのだが」 淡「ま、まさか…」ヒクッ 菫「羨ましかったらしい」 淡「うわぁ…」 菫「涙ながらに延々5時間語られた」 淡「ご愁傷様です…」 菫「妹さんとの不仲もどうやらその辺が絡んでるようなのだが…」 淡「おっ!重大情報じゃないですか!」 菫「語られたらしいが、どうも聞き流してたようで記憶が無いのだ」 淡「ずこー」 菫「まあ、仕方ないな」 淡「」 菫「…ま。何はともあれ、だ。そんな阿呆みたいな事情ではあるが、本人は気に入っている通り名だ。そう無碍にしてやるな」 淡「はあい」 菫「ところで、その袋、何が入ってるのだろうか?」 淡「あ、そういえばそうですね」 菫「寄越せとは言わないが、私にも見せてくれ。アイツが何を買ってきたのか興味だけはある。むしろやると言われても要らん」 淡「不安になること言わないで下さいよ。それじゃあ、開けますよ」ゴソゴソ 淡「っじゃーん!」 ジンギスカンキャラメル 淡「」 菫「」 淡「な、ななな」ワナワナ 菫「さて。練習するか。またあとでな。淡」スタスタ 淡「なななな!」 淡「なんで北海道ーー!!?」ドー?ドー?ドー?←エコー 照お姉ちゃんがお土産買ってた頃 清澄高校麻雀部部室 京太郎「おはよーございまーす」ガチャ 咲「あっ!京ちゃん、おはよう!」パタン 京太郎「おっす咲。なんだよちっくしょー。今日は一番乗りだと思ったのに」 咲「ふふーん♪相変わらず甘いねっ」 京太郎「たはは…本読んでたのか。相変わらず文学少女してるな」 咲「うん。最近あんまり本読む時間が無かったから、早起きしてここで読もうと思って」 京太郎「そうか」 咲「あ、あと、染谷先輩から電話があって、今日は部活来れないって」 京太郎「あ、確かに鞄無くなってる」 咲「早朝取りに来たのかな?」 京太郎「てか、なんで咲に…」 咲「さあ?」 京太郎「ま、いいや。二人じゃサンマも出来ないしな。誰か来るまで、まだ本読んでていいぜ」 咲「うん。ありがと。京ちゃんはどうするの?」 京太郎「早起きしたせいでまだ眠いからな。コーヒー淹れる」 咲「京ちゃん、コーヒー好きだよね」 京太郎「まーね。咲も何か飲むか?」 咲「あ、う、うん…じゃあ、私もコーヒー…」 京太郎「はい?あれ、咲。お前コーヒーなんて飲めたっけ?」 咲「えっ?」 京太郎「いや、だって、いっつもは紅茶…」 咲「…」 京太郎「咲さん?」 咲(きょ、京太郎ちゃんと同じものが飲みたいから…なんて、言える訳、無い…よね) 京太郎「咲ー?」 咲「あ…だ、だって、同じ物の方が、京ちゃんも作るの楽でしょ?」 京太郎「いや、別に、俺インスタントのつもりだったし…紅茶程度、大した手間じゃないし…」 咲「えっ!?あっ!いや、そのっ!」アセアセ 京太郎「もしかしたら俺に気を遣った?別に遠慮しなくていいぞ」 咲「やっ!ちがっ!そうじゃなくって!あのっ!」ワタワタ 京太郎「?」 咲「えっと、えっとね?そのね?あの、その、ね?」 咲(うわーん!上手な言い訳が出て来ないよー!) 京太郎「…」 京太郎「あっ。そうか」 咲「ふぁっ!?」ビクッ 京太郎「はっはーん。なーるほーどねー」ニヤニヤ 咲「ど、どうしたの?京ちゃん…?」 京太郎「いやね。今日に限って咲がなんでそんなにコーヒー飲みたがるのかって不思議に思ったんだけど…」 京太郎「わかっちまったぜ」 咲「ひゅっ!?」 京太郎「これはズバリ、あれだな。そういう事だな」ニヤニヤ 咲「あわわわわ」 咲(ど、どどどどうしよう!?京ちゃんと同じものを飲みたいから、だなんてそんな事バレたら…) 京太郎「それにしても、咲もそんな事考えるようになったかー」ニヤニヤ 咲(あ!で、でもでも!京ちゃんの事だし、全然的外れな可能性も結構あるよね。っていうか、かなり高いよね。お願いします!今回ばかりはそうであって下さい!!) 京太郎「大人になったなー。咲」ニヤニヤ 咲(うわーん!なんかやっぱりバレてるっぽいー!?) 咲「や、止めて京ちゃん!そこから先は言わないで!」 京太郎「そんなに大人の味に興味あるのか」ニヤニヤ 咲「…へ?」 京太郎「そうかそうか。コーヒー飲んでみたいのか、咲も」ニヤニヤ 咲「…はいー?」 京太郎「いやー!咲もほんっと!成長したなー!まさか、コーヒーなんて苦い物を飲んで大人ぶりたい!だなんて見栄張る事考えるようになるなんてな!」 咲「…はぁあ!?」 京太郎「けど、無理しないでいいんだぜ?咲。お前、まだ小学生じゃねーか。コーヒーなんて苦いもの飲んだら、それ以上身長伸びなくなっちま…」 咲「うっさい!馬鹿京ちゃん!」ポイッ 京太郎「いてっ!咲お前、ハードカバーを人に投げつけるとかどう言う了見だ!」 咲「べー!」 京太郎「このー!」 咲「ふんっ!だ!!」プイッ 京太郎「…」 咲「…」 京太郎「…咲?」 咲「…」プイッ 京太郎「なあ、咲」 咲「…」ツーン 京太郎「さーきー?」 咲「なんにも聞こえませーん」クルッ 京太郎「ったく、このお姫様はすぐへそ曲げるんだから…」ブツブツ 咲「…何が姫だ」プイーッ 京太郎「…一応独り言だったんだけど」 咲「…」ツーン 京太郎「はぁ…」 咲(…お姫様って言ってくれた) 京太郎「悪かったよー。咲ー」 咲(…えへへへ) 京太郎「おーい。咲ー?」 咲「…コーヒー」 京太郎「…ん?」 咲「コーヒー淹れてくれたら許してあげる」 京太郎「…りょーかい」 コポポポ… 京太郎「…」 咲「…」ペラッ 京太郎「…」 咲「…」ペラッ 京太郎「…そう言えば、咲?お前、昨日はどうやって帰ったんだ?」 咲「え?…ああ。お父さんに迎えに来て貰って…」 京太郎「そっか」 咲「うん」 京太郎「なんだよー。それならそれで連絡くれても良かったのに」 咲「あ…ご、ごめん。気が回らなかった…」 京太郎「ま、いいけどさ」 咲「本当、ごめん…ね」 京太郎「いーって大丈夫大丈夫!」 咲「…」 京太郎「…」 咲「…ねえ、京ちゃん?」 京太郎「んあ?」 咲「…もしかして、ずっと連絡待ってた…?」 ピーッ!! 京太郎「お湯沸いたか」ガタッ 咲「あ…」 京太郎「」スタスタ 咲「…」 京太郎「…」コポポ 咲「…」ペラッ 京太郎「んー。まあ、ちょっとな」 咲「…そっか」ペラッ 京太郎「おう」 咲「…」ペラッ 咲(…えへへ) 京太郎「へい、お待ち」コトン 咲「ラーメン?」クスッ 京太郎「ズズズ」 咲「あれ、砂糖とミルク…」 京太郎「あ、いけね」ガタッ 咲「…いいよ。そのまま飲んでみる」 京太郎「大丈夫か?」 咲「ズズ…」 咲「…うえ」ベー 京太郎「はは。やっぱり駄目か。今持って来てやるよ」スクッ 咲「ごめんね…」 京太郎「えーっと、ミルクどこだったかなー」スタスタ 咲「…」 咲「…」チラッ 咲(京ちゃんのコーヒー…) 咲「…」 咲「…」チラッ 京太郎「お。あったあった。えっと、あと砂糖とスプーンと…」ゴソゴソ 咲「…」サッ 咲「チュッ」 コトッ 京太郎「お待たせー…って、どうした?咲。そんなニヤニヤして」 咲「えへへ。なんでもありませーん」ニヤニヤ 京太郎「?」 咲(…えへへ。…関節キス…しちゃった) 咲「コクン。…うん!おいしい!」 京太郎「?そ、そうか?そりゃ良かった…」 咲「えへへへへ~♪」ニヤニヤ 咲(コーヒー、甘い…おいしい…)コクンコクン 京太郎「どうだ?京太郎特製コーヒーの味は?」 咲「…クスッ。普通かな」 京太郎「あら手厳しい」 咲「だって、インスタントに砂糖とミルク入れただけでしょー?」クスクス 京太郎「馬鹿にすんなよ?他にも隠し味ちゃんと入れてんだかんな!」 咲「へー。へー。何入れだのさー。私、見てたけどそんな様子無かったよ?」 京太郎「それは、愛」キリッ 咲「プッ」 京太郎「あ、受けた?受けた?よっしゃ、俺の勝ちー!」 咲「あははは!何それ、京太郎キモーい!」クスクス 京太郎「キモいはキツい!」 咲「あははは!あははははは!!も~!!京ちゃんってば、も~!」クスクスクス 京太郎「うぐ…これだけ笑われると逆に軽くショックなんですが…」 咲「こんなに笑ったの久しぶりだよ~」 京太郎「そ、そっか…うん。良かったです…」 咲「あはははは!」 京太郎「くすん」 咲(気分が和らいで、心が落ち着く…なんて優しい時間…) 咲(そろそろみんな来る時間だけど…) 咲(もうちょっと、こうしてたいな…) ガチャッ 優希「おっはよーだじぇ~!」 京太郎「お。優希か。おはよう」 咲「…」 咲「ゆ、優希ちゃん。おはよう」クスン 優希「おっ!犬に、咲ちゃんだじぇ!まだ二人しか来てないのか?」 咲「う、うん…」 優希「む?なんか芳しい香りがするじぇ」スンスン 京太郎「ああ。もう一人来るまで、暇だったからな。咲とコーヒー飲んでたんだ」 優希「ほう!朝コーヒーとな!」 咲「あ、朝コーヒーって///」 優希「何故そこで顔を紅くした、咲ちゃん…」 咲(よ、夜明けのコーヒーって連想しちゃった…) 優希「いいないいなー!私もコーヒー飲みたいじょ!」 京太郎「お前も飲むか?…って、お前みたいなちびっ子にコーヒーなんか飲める訳ねーだろーが」 優希「馬鹿にすんなよー?ブラックだって余裕だじぇ」 京太郎「うそん」 優希「ほんとん」 京太郎「信じらんねー。まじで信じらんねー」 優希「むっ!ならば証拠を見せてくれる!ブラックコーヒーを持てい!」 京太郎「えー…」 優希「どうやったら信じるのだお前…」 京太郎「うーん…そんじゃあ、これならどうだ?ちょうど俺のコーヒーがブラックだから、お前がこれを飲んでみて、大丈夫そうなら淹れてやる」 優希「受けて立とう!」 咲「えっ?」 京太郎「くっくっく。さーて。そのやせ我慢が、いつまで続くかな~?」 咲「ちょっ…」 優希「って言うか、今回はマジで楽勝だじょ。ほれ、さっさとカップ寄越すじょ」 咲「あの…」 京太郎「ほれ」スッ 咲「ああっ…」 優希「ん」ヒョイ 咲「やだ…」 優希「ゴックゴックゴック」 京太郎「あああああ!?」 咲「きゃああああああ!?」 優希「ごち」カラッ 咲「」ガーン 京太郎「お、お前!全部飲みやがったな!?」 咲「」ガーンガーン 優希「ま、貴様が淹れたにしては上出来な味だったじょ。百点満点中40点をくれてやる」 咲「」ガーンガーンガーン 京太郎「しかも低っ!」 優希「ほれ、早く新しいのを淹れるじょ」 京太郎「くっそー。タコスといい、味覚だけ変に老けやがって…」 優希「タコスを馬鹿にするでない!」カッ 和「おはようございます、皆さん…」ガチャッ 優希「あっ!のどちゃん!おはようだじょ!」 京太郎「おっ!和おはよう!今日も可愛いな!」 和「須賀君、何言ってるんですかもう…馬鹿な事言ってないで、部活しますよ」ハァ 京太郎「バッサリか…」ガクン 優希「むう…」 咲「」クスン それからしばらくして 照お姉ちゃんが駅員さんに怒られてた頃 久「ごめーんみんな!遅くなっちゃった!」ガチャッ 和「部長!」 京太郎「あ、部長。お疲れ様です」 優希「お疲れ様だじぇ!」 和「お疲れ様です。どうしたんですか?何かトラブルでも?」 久「いやぁ、ちょっと学生議会の方でトラブっちゃって。この後もご飯食べたらまた戻んなきゃで」 和「そうだったんですか…」 久「ほんと、この時期にごめんねー。なんとか早めに片付けるから」 和「仕方ありませんよ。お疲れ様です。学生議会長」 京太郎「そう言えば、そろそろ昼飯の時間か」 優希「はら減ったじぇ~」 咲「確かに、私もちょっとお腹空いちゃった…」 和「言われてみれば、わ、私も…」 和「」クーッ 和「あうう///」チヂコマリ 久「ふふっ。ところでみんな、今日のお昼はどんな予定?」 京太郎「どんなって…これから購買行って…」 優希「同じく」 咲「私は、その、お弁当を…」 和「私もです」 久「そっかそっか」ウンウン 和「?どうしたんですか?」 久「いや、迷惑かけるお詫びにね。今日はみんなに学食で奢ってあげようかなーとか思って」 優希「」ガタッ 京太郎「え!いいんですか!?」ガタッ 久「まっかせなさーい!お弁当組は、スイーツ奢ってあげる」 和「そんな!悪いですよ!」 咲「そ、そうですよ!」 久「いいからいいから!私ね。後輩出来たら、みんなを引き連れて学食で奢ってあげるっていうのが夢だったの!まこはそういうの嫌がって奢らせてくれないし」 和「う…。そう言われると…」 咲「断れない…」 久「よーっし!それじゃあ早速行くわよー!」 照お姉ちゃんが東京行き新幹線に乗り込んだ頃 学食 ガヤガヤ 優希「着いたじぇー!」 和「お休みなのに、意外と混んでますね」 久「よーし、後輩諸君!好きな物を注文するが良い!」 優希「タコス!」 久「だと思った!」 和「私は…それじゃあ、イチゴとユズとカリンのフルーツパフェで」 久「了解。私はカツ丼にしようかしら。咲と須賀君は?」 咲「えーっと…私は…あ、じゃああんみつで…」 京太郎「咲、ちょいと待った」 咲「…うん?」 京太郎「咲。悪いんだけどさ…」チラッ 咲「?」 京太郎「ほら、な?」 咲「…ああ。…も~!またぁ?」 優希「?」 久「?」 和「?」 京太郎「なー?今日のも美味そうなんだよー」ペコペコ 咲「まったく、京ちゃんは仕方ないなぁ~」ヤレヤレ 優希「…なんの事だじぇ?」 和「さあ?」 久「?ねえ二人共。どういう事?」 咲「すみません、部長。私、やっぱりレディースランチでお願いします」 久「へ?」 京太郎「で、俺があんみつで」 久「へ?」 和「…ああ。なる程」 優希「のどちゃん?どういう事だじぇ?」 和「須賀君がレディースランチを食べたいらしいので、宮永さんと注文を取り替えっこしたいそうです」 優希「ふむ。生活の知恵だじぇ」 久「…ああ。そう言う事ね。別に構わないわよ」 京太郎「よっしゃ!ありがとうございます!ここの学食、レディースランチがメチャクチャ美味いんですよ!」 久「へえ。それを知ってるって事は、常習犯ね?アンタら」 咲「あ、あははは…」 優希「ふむ。確かに美味そうなメニューしてるじぇ。まあ、最強の食べ物たるタコスには敵わんがな!」 和「それはあなたにとってだけよ。優希…」 優希「じょっ!?」 みんな「あはははは!」 その頃、東京行き新幹線の一席では 照「…」グーッ 照「…」 照「…少々、腹が減ったな…」 学食のおばちゃん「はい、カツ丼特盛りだよ」ゴトン 久「ありがとうございます。…さて。みんな、注文の品は揃ったわね?」 咲「はい!」 和「部長。空いている席、確保しておきました」 久「流石和ね。それじゃあ、みんな。せ~のっ!」 みんな「いただきまーす!」 モグモグ 京太郎「うはー!相変わらず美味いなー!レディースランチ!」 久「カツ丼も絶品よ」パクパク 優希「タコスは、もはや語るに及ぶまい」モグモグ 和「あ。咲さんの卵焼き美味しそう…」 咲「和ちゃんのタコさんウインナーも美味しそうだよ」 和「じゃ、じゃあ、取り替えっこしません?」 咲「うん!いいよ!」 その頃、東京行き新幹線 照「…何か、小腹を満たせるような土産は無かっただろうか」ゴソゴソ 照「…干物は駄目だな」ヒョイ 照「…この焼き菓子は、部員達の土産だ。私が食べる訳にはいくまい」ヒョイ 照「キャラメルは…淡の分だ」ヒョイ 照「残るは…」 照「……東京バナナ」 照「…」 照「…」 照「…」ゴゴゴゴゴ ガタン…ゴトン…ガタン…ゴトン…ガタン… 学食 久「ハムハムハムハム。うん。美味しい。可愛い後輩達に囲まれてるから、なお美味しいわ」 優希「おおう。部長、意外といける口だじょ。私も負けられん!」パクパク 和「ふふっ。優希、あんまり急いで食べちゃダメですよ?ほら、口の周りにソースが付いちゃってます」フキフキ 優希「モガムガ」 咲「京ちゃん、レディースランチ美味しい?」 京太郎「最高。これも単に咲のお陰だぜ。ほんと、ありがとな」 咲「ふふっ。どういたしまして」ニコッ 新幹線 照「ハムッ」 照「モグモグモグ」 照「…ゴクン」 照「…うん。やはり東京バナナは美味いな…」スッ ピリピリピリ 照「…もう一個食べよう」 照「ハムッ」 照「モグモグモグ」 照「…ゴクン」ピリピリピリ 照「…ハムッ」 学食 久「ふう。お腹いっぱいだわぁ」 優希「私もだじぇ。お腹がタコスで満ち足りたじぇ。幸せだじょ…」 和「ご馳走様です、部長。パフェ、美味しかったです。誰も黒崎兄妹かよ!って突っ込んでくれなかったのだけは寂しかったですけど…」 優希「きっとスルーされたんだじぇ」 和「くすん」 久「何の話よアンタら…」 咲「あ、でもでも!本当に美味しかったりです!あんみつも!ご馳走様でした!」 京太郎「俺もです。レディースランチはいっつも美味いけど、今日のは特別に美味く感じました。ご馳走様でした」 久「ふふ。お粗末様。そうね。私もいつもの学食より美味しかった。ねえ、なんでだと思う?」 優希「?タダ飯だったからかや?」 和「それは私達だけでしょ!」 久「あはははは!」 久「答えはね。今、ここに大好きな人達が居るからよ」クスッ 優希「じぇ?」 和「部長?」 久「みんなとご飯を食べられるから、私は幸せなの」 京太郎「ど、どうしたんですか?いきなり」 咲「部長…」 久「実を言うとね。私、ずっと寂しかったの」 久「ほら、私が一年生の頃、それまであった清澄高校麻雀部はほぼ無くなっちゃったでしょ?」 和「え、ええ…」 久「本当、あの頃は寂しかった…まこが来るまで、私はずっと一人ぼっち」 久「誰も麻雀に興味無い。麻雀で遊ぶ事も出来ない。麻雀の話で盛り上がる事も出来ない。そんな中、お昼休みはずっと一人、孤独を抱えてご飯を食べていた」 久「あの頃のご飯は、信じられないくらい味気なかったなぁ」 和「部長…」 久「あ、勿論今は違うわよ!?」 久「まこが来て」 久「和と優希が来て」 久「須賀君が来て」 久「そして咲が来て!」 久「みんなで麻雀やって!」 久「麻雀の話で盛り上がって!」 久「切磋琢磨し合って、高め合って、みんなで一緒に戦って!」 久「そして今、こうして一緒に美味しいご飯を食べている!」 久「…まこが今日、居ないけどね。あんにゃろめ、なんて間の悪い」 久「…ま、それもあの子らしいっちゃらしいんだけどね」ヤレヤレ 久「…みんな、みんな、私の大切な大切な後輩。あなた達がいるから、私は今、ご飯が美味しいし、すっごく幸せよ…」 京太郎「部長ー」ウルウル 和「部長…」ジーン 咲「部長…」 優希「うわーんっ!ぶちょー!」ガバッ 久「おっとぉ!あはは!格好つけすぎちゃったかしら?」ナデナデ 和「部長!私、もっともっと頑張ります!」ガタッ 久「うわっ!和?」 和「だから、絶対!みんなで、全国、優勝しましょうね!」 京太郎「おおっ!和が燃えてる!」 和「そうと決まればぼやぼやしてられません!早く部室に戻って練習しますよ!」 優希「らじゃ!」ビシッ 久「…ふふ。そうね。頑張ろうね」 咲(…全国優勝、かぁ) 咲(…そのためには、お姉ちゃんの高校に勝たなきゃいけないんだよね…) 咲「…」 照『ふん、雑魚共が。全員粉々に叩き潰してくれる』 咲(えっ!?) 照『ロン』 咲(えっ!?) 照『ロン』 咲(いやっ!) 照『ツモ』 咲(止めてっ!) 照『清澄高校、恐れるに足らず。全員飛びだ』 咲(待って、お姉ちゃん!) 照『退屈な有象無象共め。貴様等のような塵に麻雀をやる資格等無い!疾く消え失せろ!!』 咲「ひっ!?」 咲「…あ、あれ?」 咲(ま、幻…?)ブルッ 京太郎「ん?どうした?咲」 咲「う、ううん何でも無い…」 京太郎「そうか?なら、俺らも部室に急ごうぜ。和と優がすげー燃えちまってるしな。早く行かないとどやされそうだ」 咲「う、うん…」 久「なら私もそろそろ議会の方行ってくるわ。終わったら顔出すから、頑張ってね。みんな」 京太郎「あ。はい!ご馳走様でした!」 咲「ご馳走様でした」ペコリ 久「ばいばーい」スタスタ 京太郎「…じゃ、俺らも行くか」 咲「うん…」 咲(…私達、勝てるの、かな。…お姉ちゃんに…) 咲(…怖いよ。…京ちゃん) その頃の照お姉ちゃん 照「ふう。気付いたら全体の半分食べてしまったか」 照「流石東京バナナ。実に美味い」 照「…最高に美味い」 照「最高だ…」 照「…」 照「…京ちゃんと食べたかったなぁ…」 照「…」 照「…」ジワッ 照「っ!な、泣いてなどおらんっ!」ゴシゴシ 照「…」 照「…」ジワッ 照「ふぐっ!」グスッ 照「うう…」 照「や、やはり、正解だった…今日、引き返しておいて…」 照「な、なんだ、これはっ!」 照「ふっ!不良、品、じゃ!ないかっ!」 照「おいしく…ヒック!ない!…ヒック!」 照「せっ!折角の!東京!バナナなのに…!」 照「おいしく…ヒック!ないっ!ぞっ!ヒック!…京ちゃん…!」 照「京ちゃあぁぁあん…」 照「うぇ…」 照「うえええぇ…」 照「ええええん…」 ※それはそれとして、東京バナナは完食しました そして翌日 日曜日 東京駅新幹線ホーム 長野行き新幹線始発2分前 照「…」ゴゴゴゴゴ ガーッ キキーッ プシュー… 照「…」 照「…時は来た」 照「もう後戻りは出来ない…」 照「…臆病者の私は、昨日死んだ」スッ 照「私は…誇り高き白糸台麻雀部エースとして…」 照「高校最強の雀士として…」 照「…『虎姫』の名に賭けて!!」 照「…私は!もう!もう決して逃げない!!」←両手に、まだ閉まってる売店の人に泣きついて売って貰った東京バナナ 遡って前日 夜 咲の部屋 家の電話で和と談笑中の咲 咲「あはははは。そうだったんだー!」 和『ええ。その時の優希のはしゃぎっぷりと言ったら、凄かったんですよ』 咲「本当に優希ちゃん、タコスが好きなんだねぇ」 和『まったくですね。しかも美味しいタコス屋さんの情報等も、どこからともなく仕入れきますし』 咲「あれ、凄いよね。どうやって調べてくるんだろう?」 和『どうやってるんでしょう?流石の私も、長野駅近くのタコス屋まで把握してるとは思いませんでしたし…』 咲「えー!長野駅の方まで!?凄いなー優希ちゃん。ねえ和ちゃん。そのお話詳しく教えて…」 和『あれ?』 咲「…え?」 和『あの…咲さん?その話した時、確か貴女もその場に居たような…』 咲「あれ?そうだっけ?あれー?いつしたっけ?」 和『覚えてないんですか?一昨日の話ですよ?優希と須賀君が、明日一緒に長野駅まで行くって話は覚えてますよね?その理由がタコス屋だった筈ですが…』 咲「え゙っ」 和『えっ』 咲「…」 和『…』 咲「…ごめんね、和ちゃん。ちょっとその辺詳しく…」 和『?まあいいですけど…事の発端は…』 咲「…」 和『咲さん?』 咲「あわわわわ…」オロオロ 和『咲さーん?』 咲「ど、どどどど、どうしよう、和ちゃん…」ウルウル 和『はい?』 咲「そ、それって、デデデデ、デートだよね?」 和『ああ。言われてみれば確かに』 咲「…」 和『咲さん?』 咲「…ごめん和ちゃん…私、明日どうしても外せない用事があるの思い出しちゃった…」 和『え?そうなんですか?』 咲「うん…ごめんなさい。明日、部活休まなきゃ…」 和『そうですかー。それなら仕方ないですね。気を付けて行って来て下さい』 咲「ん?う、うん…」 和『ところで咲さん?』 咲「な、ナンデショウカ…」 和『おうちの用事との事ですが、失礼ながら咲さん、方向音痴ですから。私ちょっと心配です』 咲「へ?」 和『ですから、仮に、そう、もし仮にその用事と言うのが、一人でお出かけするようなものでしたら不安ですので。予めめちょっと咲さんにアドバイスをさせて下さい』 咲「え?和ちゃん、何言って…」 和『いいですか?新幹線は、長野駅です。新幹線に乗るなら、長野駅ですよ』 咲「は、はあ…」 和『ふふっ。そして長野駅の行き方は…』 咲「え?え?え?」 和『…ちゃんとメモ取ってます?』 咲「え、あ…ご、ごめんなさい…」 和『それじゃあ、もう一度最初から…いいですか?まずは通学路にある駅で切符を買って…』 和の部屋 咲『ありがとう、和ちゃん。メモ、大事に使わせて貰うね』 和「はい。気を付けて。…もし途中で道が分からなくなったら、安易に動き回らずに近くの人に道を尋ねるんですよ」 咲『あはははは…』 和「…もうっ!笑い事じゃないんですからね!甘く見てたら、用事に間に合わなくなっても知りませんから!」 咲『それは…困っちゃうよ…』 和「なら、ちゃんと道を尋ねる事!いいですか?」 咲『はーい…』 和「…ふふっ」 咲『…和ちゃん?』 和「…私、優希の事、大好きなんです」 咲『…?』 和「元気で、明るくて、おっちょこちょいで…」 和「中学の頃からの、大切な、大切な、親友…」 咲『…』 和「出来れば、あの子には一番に幸せになって貰いたい。それくらい、大好きな、お友達」 咲『…和ちゃん』 和「…でも、咲さんも、大切なお友達です」 咲『…』 和『ふふっ。けど、やっぱり優希の方が、まだちょっと大事かな?』 咲『…』 和『…だから、私は優希の味方ですから。…敵に塩を送るのは、これが最初で最後です』 咲『…』 和「…けど、もしも。もしも咲さんが私の今回の行為に、感謝して下さる気持ちがあるなら…これだけは。これだけは、心に留めて置いて下さい」 和「私、二人とも、大好きですから!」 和「優希も!咲さんも!竹井部長も!染谷先輩も!須賀君も!」 和「麻雀部全部が!みんなが!大大大大好きですから!」 和「だから!…だから、お願いですから…例えあなた達の関係がどう変わろうとも…」グスッ 和「…お願いですから…誰の事も、嫌いにならないで…」 和「お願い…」 和「う…」 和「うえええ…」 咲『…和ちゃん…』 咲『…』 咲『…ありがとう』 咲の部屋 咲「うん。うん。ありがとう…それじゃあ、私も、もう寝るね…うん。ありがとう。」 咲「…おやすみなさい」プツッ 咲「…」 咲「…はあっ」ドサッ 咲「…」クシャクシャクシャ 咲「…はあ」 そして、時は再び日曜日 ちょうど仮面ライダーアクセルが「振り切るぜ!」とかなんとか言ってる時間 長野駅 優希「着いたじぇー!長野駅!」 京太郎「ふー。結構遠かったなー」 優希「タッコスー♪タッコスー♪」ダッ 京太郎「あ、おい!走んな優希!」ダッ ジャー 咲「ふー。すっきりした」 咲「…ちょっと早く来過ぎちゃったかな?」キョロキョロ 咲「やっぱり、そう簡単には京ちゃん達見つからないよね」 京太郎「そういえば、タコス屋のあるデパートって、どこなんだ?」 優希「ん。すぐの目の前のビルだじぇ!」 京太郎「近っ!」 優希「因みに、実際の長野駅がどんなとこかは知らん!」 京太郎「ご了承下さい」 優希「で、タコス屋は、地下一階にあるじょ」 京太郎「へー。ならすぐだな」 優希「デパート開くのが9時からだから、それまで駅を探検するじょ!」 京太郎「はいはい」 優希「よっしゃ!いくじょ~!」ダッ 咲「和ちゃんによると、タコス屋さんは、目の前のビルの…地下一階だね」 咲「まだ開いてないや。えっと、9時からだね。まだ結構時間あるなぁ…」 咲「…ウロウロしても良いこと無いし、今のうちに傍まで行っておこ」 『二番線ホーム、電車が到着しまーす』 プシュー… 新幹線座席 照「…」スクッ! ホーム 照「…」ザッ! 改札 照「…」スッ! ガシャン ピンポーン 照「!?」 照「」オロオロ 駅員「どうしましたー?」スタスタ 駅員「ああ。お客さん、これ特急券じゃなくて領収書だね。今お客さんの胸ポケットに刺さってるやつが特急券じゃない?」 照「///」ペコペコ シューッ 照「…」ホッ 駅員「ああ。通ったね。そんじゃあ、さっさと通っちゃってよ」 照「…」キッ 照「…」ガツッ 照「…」 照「ふんっ!」ガツッ 照「…」 駅員「…ほら。お土産の袋、おじさんに貸しなさい。こっちで持っててあげるから」 照「…恩に着る」 照(…遂に。遂に来てしまったか…) 照(…長野) 照(…ふん。やはり、東京に比べれば、田舎だな) 照(…記憶の中の長野駅よりは都会だったが) 照(…早く京ちゃんに会いたいな…) 照「えっと、切符売り場は…」クーッ 照「…」 照(…まずは、腹ごなしが先決だな。京ちゃんの前で腹など鳴らしたら、目も当てられん) 照「どこか軽食を取れる施設は…」キョロキョロ 照「む。目の前のデパート。昔は無かったな」 照「9時開店か…もうすぐだな」 照「よかろう。京ちゃんのところへ行くのは、あそこで何か食べてからとする」 照「そうと決まれば、早速…」 照「行くぞ」 開店5分前 デパート正門前 京太郎「そろそろ開店だなー」 優希「楽しみだじぇ~」ワクワク 3分前 デパート隣コンビニトイレ内 咲「あううう…そろそろお店開いちゃうよぉ」 咲「…けど、緊張して、尿意が…」 咲「早く済ませなきゃ…」アセアセ 1分前 デパート裏口非常用ドア前 照「…ふん。所詮田舎のデパートか。見た目は立派でも、開店直前に入口に誰も居ないとは…」 照「第一、見窄らし過ぎる。設計者の神経を疑うな」 照「ふん。これだから田舎は嫌なんだ」 デパート、開店 デパート地下一階 タコス屋 店員「いらっしゃいませー」 優希「一番乗りだしぇー!」 京太郎「だから走るなって…おっ!マジで美味そうな匂い!」 優希「これは久々の大ヒットな予感がするじぇ~」 京太郎「メニューも色々あんな。ビーフにポーク、チキン、ラム、シーフード…豆、ミックス…etc.すげー…」 優希「素晴らしい!」 京太郎「テイクアウトもあるみたいだけど…」 優希「この場で食う!そしてお代わりも有りだよな?」 京太郎「…ま、いいんじゃないか?」 優希「うっは~♪」 優希「はむっ!はふはふ!」ムシャムシャ 京太郎「おっ!こりゃやべえ!超美味い!」ムシャムシャ 優希「ふふふふ。来て良かっただろー?」ムシャムシャ 京太郎「おう!」ムシャムシャ デパート一階 咲「地下一階、地下一階…あうう。地下への階段どこぉ?」ウロウロ 同一階 照「まさかあれが非常口だったとは…。流石長野、わざわざ都会人向けに陰湿なトラップを用意してくれるじゃないか…」トボトボ 照「どれ…案内板によると、フードコーナーは地下一階か。…さっきエスカレーターを見たな」 咲「とにかく、早くエスカレーターでも、階段でも、エレベーターでもいいから、見つけなきゃ…」チョロチョロ 照「確か、あっちの方に…いや、こっちだったか…」キョロキョロ 咲「どこかなぁ…」ウロウロ 照「…む?ここはさっき見たぞ?おかしい。おのれ長野。デパート内に狐を飼って、客を惑わしてでもいるのか」グルグル 咲「あうっ!?」ドンッ 照「うわっ!?」ドンッ 咲「」ペタン 照「」ペタン 咲「いたたたた…」ジンジン 照「む…う…」サスサス 咲「あうう…誰かにぶつかっちゃった?」 照「くぅ…私とした事が、他者に迷惑をかけようとは…」 咲「はっ!あ、あのっ!すみません!私、余所見してて!お怪我ありませんか!?」ガバッ 照「む?いや、こちらこそ済まなかった。私も他の事に気を取られていてな。そちらこそお怪我は無いだ…」ムクッ 咲「えっ?」 照「ろ…う…?」 咲「…お、お姉ちゃん…?」 照「か…」 咲「え…?嘘…?な、なんでお姉ちゃんが長野に…」 照井「さ、咲!?なんで貴様がここに…」 咲「そんな…なんで…ただでさえ京ちゃんの事で大変なのに、こんなところでお姉ちゃんにまで会うだなんて…」フラフラ 照「むっ!京ちゃん!?」 咲「…私どうしたらいいのぉ…もう分けわかんないよぉ…」 照「おい咲!京ちゃんが大変とはどういう事だ!?答えろ!」 咲「…」 照「…」 咲「…ねえ、お姉ちゃん?」 照「なんだ?」 咲「…地下一階への階段…知らない?」 照「…一緒に探そうか」 再び地下一階タコス屋 優希「ふい。ポークタコス。ご馳走様だじぇ」 京太郎「お前すげーなぁ。これでビーフとチキンとポーク完食か」 優希「こんな遠くまでなんて、滅多に来れんからな!目標は全メニュー制覇だじぇ!」 京太郎「マジか…」 優希「次はラムタコスだじぇ!京太郎はいいのか?」 京太郎「俺は今食ってる一個でいいかな…これ、ボリュームあるし。あとはコーヒー飲んでるわ」 優希「むう。そうか…」 京太郎「ラムタコスだったな?コーヒー頼むついでに頼んできてやるよ。待ってな」ガタッ 優希「おう!すまん!」 タコス屋前 ザッ 咲「や、やっと着いた…」 照「ここに…ここに京ちゃんが…」ジーン 咲「…」ソワソワ 照「…」ウロウロ 咲「…」モゾモゾ 照「…」クルクル 咲「…ね、ねえお姉ちゃん」モジモジ 照「…な、なんだ?咲」キョロキョロ 咲「…行かないの?」 照「…お、お前こそ」 咲「…こ、怖いよ…」 照「…ふ、ふん。この臆病者め。情けない…」 咲「…」 照「相変わらずだな貴様は…方向音痴だし、鈍臭いし、泣き虫だし…」 咲「…」 照「ああ。格好悪い。情けない。無様だ。いっそ見ていて憐れだぞ」 咲「…お姉ちゃんだって迷子になりかけてた癖に」ボソッ 照「なにぃ!?」 咲「…」 照「おい、咲!貴様、姉に向かってなんだその口の利き方は!」 咲「ふんっ!お姉ちゃんに妹は居ないんじゃなかったの!?私にもお姉ちゃんなんか居ませんから!」 照「こいつ…!」 咲「べー!っだ!!」 照「あ、アッカンベー…だと!?この私に!?このちんちくりんが!」 咲「お姉ちゃんの方こそ、高3にもなってスタイルこっちに居る頃とあんまり変わってないじゃない!」 照「馬鹿を言うな!胸だって大きくなっているわ!その…3センチくらい」 咲「中学から3センチ!?」 照「う、五月蝿い五月蝿い!黙れこの無礼者!貴様に私を笑う権利など無いぞ!」 咲「なにさ!」 照「どうせ貴様も私と同じ宿命を負った、同孔の狢に過ぎんと言っている!」カッ! 咲「っ!」ビクッ 照「牢記しておくが良い!二年後、貴様が今吐いた言葉が、今度は貴様の喉を食い破らんと牙を剥くのだ!」 咲「くっ…」 照「ふはははは!己が言葉に羽根を切り裂かれる無様な貴様の姿が目に浮かぶわ!楽しみにさせて貰う!」 咲「ちゃ、ちゃんと牛乳、毎日飲んでるもん!」 照「甘い!それも既に私が通った道よ!」 咲「ううううー…」 照「諦めろ!運命とは…決して逆らえぬ、大河のうねりにも似たものよ!」 咲「あう…」ガクリ ※日本人は牛乳の吸収効率が悪いので、小魚等でカルシウムを採りましょう。また、同時に鉄分も 京太郎「すいませーん。追加注文したいんですけど…」 咲照「「!?」」 ヒュッ 京太郎「…ん?今、どっかで聞いた事有る声が聞こえたような…」キョロキョロ 店員「お客様ー?どうかされました?」 京太郎「…ああ、すみません。えっと、ラムタコスと、コーヒーを…」 照「…何故隠れた。臆病者」コソコソ 咲「…お姉ちゃんこそ」コソコソ 照「…」 咲「…」 照「…タコス屋の向かいは、百円ショップか…」チラッ 咲「?」 照「…付いてこい、咲。これくらい私が持ってやる」 咲「お姉ちゃん…?」 店員「お待たせ致しましたー」 京太郎「ありがとうございます」 京太郎「さって、と。優希のとこに戻るか」スタスタ 店員(さっきから何回も来てるけど、あの子達、高校生かな?よく食べるなぁ) 店員(なんか、カップルっぽいけど、初々しいし、見てて和むなぁ) 店員(ふふっ。お幸せに♪) 店員「…っ!?」ゾワッ ゴゴゴゴ 照(ピンクアフロ+☆型眼鏡+宴会用のコスプレ制服(上下)計420円)「…」ザッ! 咲(真っ黄色のロングウイッグ+ティアドロップの濃いグラサン+宴会用コスプレ軍服(USnavy空軍元帥仕様200円)計525円)「…」ザッ! 店員「い…いらっしゃい…ませ…」 照「…ラムタコスと牛乳」 咲「me too」 店員「か、かしこまり…ました…」 店員「こ、こちらで召し上がりますか?それともテイクアウト?今なら、テイクアウトが非常にお得になっておりますが…なんかもう、色々と」 照「ここで食べていく」 咲「me too」 店員「…か、かしこまりました…」 照「咲。あそこの席が良いな。多少姿の確認はし辛いが、あそこなら見つかる可能性は低そうだし、会話の聞き取りも容易だ。延長上にトイレや注文カウンターが無いのも大きい」 咲「yes I see」 照「よし。決まりだ」 店員(なんぞこれ…) 店員「お待たせしました…」サッ 照「うむ」スッ 咲「thanks a lot」←最近学校で習った言い回し 照「むっ。結構ボリュームがあるな…皿が重いのか」フラッ 咲「あわわっ」フラッ 店員「だ、大丈夫ですか?なんなら席まで私がお持ち致しますが…」 照「何。問題無い。余り目立ちたく無いのでな」フラフラ 咲「oh…oh…ちょ、待って…お姉ちゃ…」ヨタヨタ 照「英語」 咲「please wait…」フラフラ 照「頑張れ」スタスタ 咲「…じーざす」 照「ふう…無事着いたか」コトン 咲「お姉ちゃん!酷いよ!」コトン 照「咲。お前も無事着いたか」 咲「私のサングラス、お姉ちゃんのより暗いんだよ?ただでさえタコスが重いのに、これじゃまっすぐ歩けないじゃない!」プンプン 照「おい、咲。声が大きいぞ」 咲「大体、お姉ちゃんってばいっつもそう!そうやって好き勝手に…」 照(くっ…頭に血が登っている。早く落ち着かせねば、周りの注目も集めてしまうだろうし…致仕方ない…か) 照「咲」 咲「東京に行ったのだってそう!少しくらい私にだって相談してくれたら…」 照「咲。これを見ろ」スッ 咲「私だって、少しは、お姉ちゃんの…力…に…?」 照「じゃーん。東京バナナ」 咲「…」ゴクリ 照「落ち着いたか」 咲「う、うん…あの、お姉ちゃん?そ、それって…本物?」 照「ああ。…咲。そろそろ事情を説明して貰えないだろうか。何故お前が、京ちゃんに隠れて尾行する事になっているのか?そして、京ちゃんに、一体どんな大変な事が起こっているのか?」 照「納得がいく説明をしてくれたならば、この一番小さい箱の東京バナナを貴様にやろう」 咲「…」 咲「…わかった。それじゃあ」 咲「…一から…話すね」 照「…京ちゃんが…デート!?」 咲「うん…」ハムハムハム 咲「…ほわわ~」ニヘラ 照「ば…馬鹿な…そんな…!嘘だ…!」 咲「嘘じゃないよ。ほら、あっちの席に、可愛い女の子が座ってるでしょ?…片岡優希ちゃんって言うの…」ハグハグハグ 照「ほ、本当だ…」ガクガクガク 咲(東京バナナ美味しいなぁ~(*´∀`*))←自分より動揺してる人が居ると、冷静になる子 照「くっ!と、遠目からだが、確かに可愛い!」 咲「あ…もう食べ終わっちゃった…」ショボン 照「…はは。私では、とても太刀打ち、出来ん…な…」ガクリ 咲「やっぱりお姉ちゃんも、そう思う?」ガクリ 照「…ああ。成りは小さいが、アイドル級じゃないか…」 咲「だよね…私達姉妹みたいな地味な子じゃ、太刀打ち出来ないよね…」 照「ううう…」ジワッ 咲「ううー…」クスン 京太郎「どーだ?優希。ラムタコスは」 優希「うむ!独特の風味の柔らかいラム肉がタコスのスパイシーなソースに不思議なほどマッチして、それをシャキシャキの野菜が引き締め、香ばしいトルティーヤが全てを包み込んで調和させてるじょ!」 京太郎「そ、そうか。美味いか…」 優希「私は今、最高に幸せだじょ~…」 京太郎「ははは…」 優希「京太郎。お前も一口食うか?」 京太郎「お?いいのか?」 優希「勿論だじぇ。メニュー制覇の道はまだまだ長いしのう」 京太郎「んじゃ、お言葉に甘えて」パクッ 京太郎「うん!美味い!」モグモグ 優希「えひひ~。だろだろ~?」パクッ 照「…」 咲「…」 照「…なあ、咲。アイツ、殺していいか?」ニコッ 咲「だ、駄目だよう!」ビクッ 照「ぎぎぎぎぎ!!な、なんだアイツ!!さり気なく京ちゃんにあ~んしやがって!」ギリギリギリ 照「し、しかも!関節キスだと!?まだ付き合ってもいないのに、なんて破廉恥な!なんだあの売女!!」ワナワナワナ 咲「…」←昨日の朝こっそり間接キスした人 照「や、やはり許せん…!あんな変態女、京ちゃんには相応しくあるまい!引導を渡してくれる!」 咲「だ、だから駄目だよ!それに京ちゃんの目の前で優希ちゃんに悪さしたら、お姉ちゃんまで嫌われちゃうからね!」 照「ぐおぉお!?あ、あのタコス女め!そこまで計算済みとでも言うのか!」 照「なんという恐ろしい相手だ…!」 咲「いやいやいや」 優希「ふう。ご馳走様!ラムタコス完食だじぇ!」 京太郎「お粗末さん。次は何食べる?」 優希「シーフード!…けど、その前にちょっとお花を摘みに行ってくるじょ」 京太郎「ん?そうか?なら、俺はこのまま待ってるぜ」 優希「すぐ戻るっ!」ガタッ 京太郎「行ってらー」 京太郎「…」 照「…小娘が席を外した。…どうしたのだ?」 咲「…」モジモジ 照「…咲?」 咲「ご、ごめん、お姉ちゃん。私ちょっとおトイレに…」 照「ああ。行って来い」 咲「行ってきます…」ガタッ 照「ああ。行って来い」 照「…」 照「…」チラッ 京太郎「」ボケーッ 照「…今なら、京ちゃん一人だけか…」 照「…」ガタッ 照「…」スチャッ 照「…」ガタッ 照「…」スチャッ 照「うう…」ソワソワ 照「くっ…や、やはり…怖い…!」 照「京ちゃんは、果たして私のような地味な女の事を覚えてくれているのだろうか?」 照「…忘れられてたりしたらどうしよう」 照「嫌そうな顔されたりしたら、どうしよう…」ジワッ 照「露骨に他人行儀な態度取られたりしたら…」 照「…だが、こうして悩んでいる間にも、時間は過ぎて行く…」 照「さっさと覚悟を決めろ!宮永照!さっきの小娘が戻って来ては、尚更声をかけにくくなるぞ!」 照「…ぐううう…!」 照「ううううう~っ!」 照「…ええいっ!南無三!」ガタッ 京太郎「ふぁ~あ。今日も早起きしたから、ちょっと眠みーや…」ゴシゴシ 「あの…京ちゃん」 京太郎「…優希が戻って来るまで、ちょっと寝ておこうかな…」 「京ちゃん…」 京太郎「…コーヒーって、あんま眠気覚ましになんねーのかな?」 「京ちゃんっ!」 京太郎「ん?」クルッ ピンクアフロの怪しい女「ああ…良かった。気付いてくれた…」ホッ 京太郎「ぶふうぅぅぅう!!?」 京太郎「え!え!うえ!?すわ何事!?え!?」キョロキョロ 照「ふふ。吃驚しただろう?私が此処に居るなど、夢にも思わなかっただろう?」ニコッ 京太郎「いや。そりゃ確かに、夢にも思いませんでしたけど…」 照(ああ…京ちゃんだ!このオーバーリアクション、京ちゃんだ!) 京太郎「え?なにこれ。ドッキリ!?」 照「ふふふ…」 照(優しそうな風貌は、ちっとも変わらないね) 照(…ううん。ちょっとキリッと…男らしくなったかも) 照(…背は、沢山伸びたね) 照(昔は私より小さかったのに、今は頭一つ分くらい追い越されちゃった…) 照(胸板も厚くなったし…) 照(うん。やっぱりだ。君は私の思い描いてた通り。いや、それ以上に…) 照「京ちゃん、カッコよくなったね」 京太郎「えっ!?」 京太郎「いやいやいや…えーっと、お姉さん?アナタ何言って…」 照「ふふ。否定する事は無い。これは私の素直な感想だ。黙って受け取って欲しい」 京太郎「は、はあ…一応…ありがとうございます…?」 照「久しぶりに会ったのだ。積もる話も有るのだが…今は都合が悪そうだしな。出来れば、また後で二人切りで会えないだろうか」 京太郎「え…」 照「…ああ、そうだ。君ももう高校生だものな。携帯は持っているだろう。良かったら、番号を交換しないか…」 京太郎「ちょ、ちょちょちょちょっと待ってる下さい!」 照「…嫌か?」 京太郎「…って言うか、あんた誰」 照「」ピシッ 照「そ、そんな!私の顔を忘れたのか!?京ちゃん!」バンッ! 京太郎「忘れたって言うか、そもそも知らねーよ!大体なんで俺の名前知ってんだ気持ち悪りい!」バンッ! 照「ひっ!?」 優希「ただいまだじょ京太郎ー…ん?誰だじぇ?この人。京太郎の知り合いかや?」 京太郎「んな訳あるか!真っ赤な他人だ!」 照「そ、そんな!」 京太郎「行くぞ優希!こんなおっかねー奴と一緒の場所に居られるか!」グイッ 優希「ああん。いけずぅ」 照「ま、待って!京ちゃん!」 京太郎「断る!って言うか、話しかけないで下さい!」 照「お、お願い!ならせめてこれだけでも!」スッ 優希「おおっ?東京バナナだじぇ。東京土産としては在り来たりだが、結構美味いよな。…私達は銀座イチゴのが好きだが」 照「お願い…せめて、これだけでも受け取って…京ちゃんが美味しそうな顔で食べてくれたら、私はもう、それでいいから…」 優希「なんかよく分からんが、良かったな~?京太郎」 京太郎「変なモノ入ってたら嫌なので、入りません!」プイッ 照「」ガーン 京太郎「では、さようなら。永遠に」ドヒューン 優希「あ、ちょっと待つじょ、京太郎~」ドヒューン 照「…」 咲「ただいまー。ちょっと迷っちゃった。…あれ?お姉ちゃん?京ちゃんは?」 照「…帰る」クルッ 咲「え?え?どうしたのお姉ちゃん…」 照「…咲」 咲「え?」 照「次会う時は、インターハイか…」 咲「え?あー…うん」 照「…次は、敵だ」 咲「…うん」 照「後日、あのタコス娘に伝えておけ」 咲「…うん」 照「お…」ジワッ 咲「…お?」 照「お…」ウルッ 照「おぼえてろ~!!!うわ~~あああん!!!!」ドヒューン 咲「あっ!待ってお姉ちゃん!さっぱり訳がわからない上に、最悪の捨て台詞だよそれ!」 照「うえ~~~~~ん!!」ダダダダダ 咲「行っちゃったし…」ポツーン そして時は流れ、インターハイ決勝先鋒戦 控え室 優希「それじゃあ…行ってくるじぇ!」 久「行ってこい!優希!」 和「優希…頑張って!」 まこ「頼んだぞ…!」 京太郎「優希!休憩時間…タコス作って持ってってやる!」 優希「サンキュー京太郎!それなら私は百人力だじぇ!」 咲(なーんか嫌な予感が…) 会場 優希「さあ!頑張るじぇ!」 照「…来たか…タコス娘…!」ギロッ 玄「ひいっ!?」 照「己が運命を呪うがいい…貴様にはッ!死んだ事を後悔する時間すら与えんッ!!」クワッ 玄「ひいいっ!?」ビクビクッ 照「死ねぇぇええ!!!」 終わり! 藍染「…ところで、いつから照がタコス屋でコスプレしたままだと錯覚していた?」 藍染「…これが私の斬魄刀『鏡花水月』の力。『完全催眠』の効果だよ」 藍染「今回の結末は、取りあえずスレの進行に帳尻を合わせたに過ぎん」 藍染「真実の物語が知りたければ、ss速報へ移りたまえ」 藍染「…但し、私は機械が些か苦手でね。携帯からこれ以上の即興は勘弁して貰おう。また、それならば、携帯からスレも立てても良いものかどうか…」 藍染「…誰かお願いですから、うちに来てネット環境設定して下さい…」 以上!!!